[947] しんくわさん「卓球短歌カットマン」応援 田丸まひる 2004年09月20日 (月) 00時47分

こんばんは。
お三方、お疲れさまでした。
先週も今週も楽しませて頂きました。



今回の候補作の中では、
しんくわさんの「卓球短歌カットマン」を推しています。
キャラクタものの短歌は、キャラクタの面白さに頼りがちだと思いますが、
そんなことを差し引いても、面白すぎる一連だと思います。
安心して笑うことができました。
皮肉な笑いを取りにいかない、さわやかな笑いです。
「くす」というより、「ぶはっ」
もうたまらんー(机をばんばん)という感じです。
応募作の30首だけでなく、もっと読んでみたいです。
歌葉新人賞には歌集出版権が与えられるという点から見て、
この人の歌集が読めたら楽しそうだと思うのです。
しんくわ、きっとまだ色々隠し持ってるはずです。

笑える歌の中、こういう歌もぼろっと本音のようにはさまれていて、いいと思いました。

真っ白な東京タワーの夢をみた 今年は寒くなればいいのに

http://replicaprince.easter.ne.jp/


[946] しんくわさん「卓球短歌カットマン」について 五十嵐きよみ 2004年09月19日 (日) 11時43分

こんにちは。
昨日も堪能させていただきました。

 *

しんくわさんの「卓球短歌カットマン」、楽しませていただきました。
キャラクターものの短歌、好きなので、
こういう作品も候補作に選ばれるんだなと、うれしかったです。

マンガ的な楽しさ、面白さがありましたが、
笑いを取ることをねらったというより、
「青春」を真剣に語ることを照れてしまう世代的なものが反映されて、
こうした作風になっているようにも感じました。
「へなちょこ」という穂村さんのネーミング、とても納得です。

>加藤治郎さん
>歌集一冊、卓球でまとまったら凄いね。

私は、以下のような感じの構成希望です。

第1章 卓球部
第2章 華道部(男子部員もいたりして)
第3章 水泳部
第4章 生徒会
第5章 新聞部
第6章 相撲部

http://www.parkcity.ne.jp/~noma-iga/


[945] 今後のご案内 荻原裕幸 2004年09月19日 (日) 00時06分

19日(日)の朝から23日(木)いっぱいまで、
これまでの議論対象になった12篇の応援コメントを
作者自身でない/あるにかかわらず、
書きこみしていただいても構いません。
ただし、匿名は使用しないこと、
一人一作あたり1コメントを厳守のこと、
他人の応援コメントには触れないように願います。

公開選考会については、
2004年9月26日(日)13:30〜17:00(受付13:00〜)
という日程で行われます。詳しくは、
http://www.fubaisha.com/tanka-vs/event.html
をご覧の上、ご来場いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。



しかし、
疲れました……。
どうでもいい気もするけど、
福原愛は「サー」でしたね。

http://ogihara.cocolog-nifty.com/


[944] お疲れさまでした。 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時55分

面白かったけど、あたまが豆腐になりました。
散歩にいってきます。
では。


[943] ありがとうございました。 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時54分

先週と今週、12時間のオンライン討論会でした。
集中してやってよかったですね。
語り残したこともありますが、それは公開討論会で。

荻原さん、穂村さん、そして皆さん、ありがとうございました。




http://www.sweetswan.com/jiro/


[942] これ以後のアナウンスは、 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時53分

12時を過ぎてからにしますので、
加藤さん、穂村さん、
何かあれば、お願いします。

http://ogihara.cocolog-nifty.com/


[941] というわけで、 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時49分

候補作品12篇のオンラインでの討議は、
これで終了いたします。
加藤さん、穂村さん、おつかれさまでした。
ギャラリーのみなさん、ありがとうございました。

http://ogihara.cocolog-nifty.com/


[940] Re[936][933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時48分

穂村さんの言う、

> なんか、予想外に好評ですね……。

ですが、
加藤さんがこれを推したとき、
うそだろー、とか思って、
かなりうろたえました。
一生懸命、こらえて批評書いてるけど、
作品読み直すとそれだけで笑えるんですよ。
「卓球短歌カットマン」……、ぷぷ。
我々は並んで帰る (エロ本の立ち読みであれ五人並んでだ)……、ぷぷぷ。
終いには、しんくわ、ぶはははは。
とかそうなっちゃったんですね。(^^;;;
箸がころげてもおかしい状態です。
この笑いの質がきちんと分析できてないので、
それまでは笑い続けることになるのかな。
あるアングルからは一位かも知れないですね。
いや、まいりました。
ぼくからは以上です。

http://ogihara.cocolog-nifty.com/


[939] Re[937][935][933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時47分

爽やかな風が吹き込まれた感じがしました。
歌集一冊、卓球でまとまったら凄いね。
なんとか形になるといいです。

大いに期待します。

ぼくからは以上です。


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[938] Re[937][935][933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時47分

作者が短歌を知ってることときめ細かいリアリティは、やはりプラスポイントだと思います。
もう一度、考えてみます。
以上です。


[937] Re[935][933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時43分

そう。最後、ぼこぼこに叩かれるかと思って、おそるおそる切り出したんだけど、好評でほっとしました。

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[936] Re[933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時43分

「へなちょこ」っての、
いいですね。わかるわかる。
これにそういう方法的ネーミングをするのが、
ぼくたちの仕事でもあるんですよね……。

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[935] Re[933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時42分

いいですね、、「へなちょこ」

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[934] Re[933][929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時42分

なんか、予想外に好評ですね……。
批評の順番とかも関係あるのでは。


[933] Re[929][927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時41分

「現代短歌が積み重ねてきた、美意識、危機意識、私性、革新性そういったものから自由ですね」と言うよりも、荻原さんの言う「何か、何かが届いているんですね」の方が、ぼくの実感にも近いです。

短詩型文学のセンスをもった作者なので、つよく期待したいです。



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[932] Re[930][928][926][925][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時40分

二首セットその他の連作のつながり具合は、
やはり千葉聡さんを思い浮かべますね。
肩のちからがうまく抜けているというか、

>  元卓球部 現生徒会長木戸健太が毎日部室に来るので困る
> 「卓球に練習なんか必要ない」また無茶を言う生徒会長だ

こういう切り出しは巧い。
日記的記述ののりと言ったらいいのでしょうか。

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[931] Re[930][928][926][925][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時38分


青春歌っていうのはいっぱいあって、それぞれ美しいとか醜いとか凄絶とか熱いとか冷たいとか、いろいろな切り口があるんだけど、「へなちょこ」っていうのは新境地。
しかも、現実には青春は本当に「へなちょこ」なんであって、むしろ普通の青春歌よりもリアルなところをついているとも云える。



[930] Re[928][926][925][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時36分

二首でワンセットというの、ありますね。

 元卓球部 現生徒会長木戸健太が毎日部室に来るので困る
「卓球に練習なんか必要ない」また無茶を言う生徒会長だ

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[929] Re[927][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時34分

なんだろう、この笑いは、と思うんです。
ギャグ的なものに対する笑いではなくて、
何か、何かが届いているんですね。
それを短歌の価値としてことばにすれば、
加藤さんの推薦コメントみたいになると思うけど、
それでほんとにいいのか、というところが、
まだどうもうまく判断できないんですね。
ぼくのあたまがかたいのかも知れない……。

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[928] Re[926][925][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時32分


短歌を知っているということに加えて、言葉の感覚もいいと思います。

「君たちは熱血漢だね それはそうと 僕の大事なロレックスを見るかい?」
「ロレックスはよくわかったから家庭科で作った酢豆腐食いなよ 会長」

「熱血漢」から「ロレックス」から「酢豆腐」(って何?)っていう展開が詩的、でもこれは……、二首なんだ。


[927] Re[924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時32分

人名の切り口は、
葛原妙子を思い出したりしました。

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[926] Re[925][924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時30分


例えるなら池上正雄は年老いたSF作家のような顧問だ
じゃがたらのことばかり話す先輩の前髪が眼に刺さりそうである

 この「顧問」「先輩」像はとてもリアルですね。

真っ白な東京タワーの夢をみた 今年は寒くなればいいのに
ゼッケンの裏に果実の匂いする グレープフルーツ密売グループ

 このあたりの微妙な青春性とか。
 それぞれを膨らませて一冊つくると面白い世界になるかもしれませんね。
 青春歌集の傑作とか。


[925] Re[924][923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時28分

そうですね。「ぬばたまの夜」とか出てくるので、短歌に目を通していることは分かる。

 シャツに触れる乳首が痛く、男子として男子として泣いてしまいそうだ

上句の体性感覚、そして今まで語られてこなかった、新鮮な「男性性」の表出。
「木戸健太」なんていう固有名詞の生かし方。

全体的に、モノがうまく織り込まれていて、短詩型のつぼを心得ているんです。 だから面白さも沸く。





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[924] Re[923][918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時20分

> 短歌批評の枠組みから自由なのかな。

加藤さんの言う通りだと思います。
これを短歌批評のコードで読んだら、
深読みになりすぎるんじゃないかなあ。
もちろん短歌をあれこれ知っていて書いているから、
本歌取りの世界に結びつけられるとは思うけど、
そちらに行ってしまうと、
本質を見失うような気がします。
あ、ええ、天真爛漫、
そういう気がします。

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[923] Re[918][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時16分

荻原さん言う

> しんくわさんの「卓球短歌カットマン」。
> これにはかなり困りました。
> どうして困ったかと言うと、
> まず、読んで笑うことができるんですね。
> 加藤さんが福原愛の「ター」を出すみたいなのりで、
> なんかほのぼのとした明るさがあるんです。
> 「ウォーターボーイズ」みたいな感じでもあるかな。
> これは心が動いている証拠なんで、
> 絶対に評価の対象なわけなんです。
> だけど、じゃあ○の付く歌があるかっていうと、
> ぼくは一首も○を付けられなかったんです。
> ○のかわりに別の記号が付けてあって、
> この歌、すげー笑えるけど、どうしよう、
> というメモをしてあるの。


すごくよく分かります。ぼくの○も、同じ感覚なんです。
でもなんか、安心して、身を任せられるところがあるんですね。

この新人賞でも従来と違う秀歌とか言ったり言われたりしたけど、なにか構えるところがあった。計算や、装いが見えるわけです。

天真爛漫というのかな、この一連は。

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[922] Re[920][916][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時15分

「だ」が余剰としてそこにあるのは、
キテレツ大百科のコロ助とかさ、
「なんとかナリ」と「ナリ」を連発するじゃない。
あんな感じのキャラのつくりかたなのでは。(^^;;;

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[921] Re[919][917][916][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時12分

> > 馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人恋はば人あやむるこころだ
>
> 穂村さんまでギャグ飛ばしてどーするの。(^^;;;

でも、この一連のなかに「本歌取り」としてあり得るかと。
この字余り「だ」の強度をつきつめて定型に対する批評性をもたせて……、 疲れてきたのかな。


[920] Re[916][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 22時11分

穂村さん言う

>  これらはどれも「だ」の分だけ字余りになっていますね。「だ」を外せば定型になるんだから、意図的にやっていることになる。いや、それほど強い意識はないのかもしれないけど、いずれにしてもこういうパターン化した文体の壊し方が、読まれ方に対する一種の指示のように機能していると思いました。

これは、いずれも「だ」があった方がいいですね。
8音。
それが例外なくいいなんて、ふつう考えられない。
なんだろうね。
ここからして、短歌批評の枠組みから自由なのかな。

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[919] Re[917][916][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時09分

> 馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人恋はば人あやむるこころだ

穂村さんまでギャグ飛ばしてどーするの。(^^;;;

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[918] Re[915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 22時07分

しんくわさんの「卓球短歌カットマン」。
これにはかなり困りました。
どうして困ったかと言うと、
まず、読んで笑うことができるんですね。
加藤さんが福原愛の「ター」を出すみたいなのりで、
なんかほのぼのとした明るさがあるんです。
「ウォーターボーイズ」みたいな感じでもあるかな。
これは心が動いている証拠なんで、
絶対に評価の対象なわけなんです。
だけど、じゃあ○の付く歌があるかっていうと、
ぼくは一首も○を付けられなかったんです。
○のかわりに別の記号が付けてあって、
この歌、すげー笑えるけど、どうしよう、
というメモをしてあるの。

 消火器の威力をためすなんてこと部室の中ではやめろよ岩野
 例えるなら池上正雄は年老いたSF作家のような顧問だ
 どことなく銀色夏生に似ている他は 過不足のない告白だった
 猫を見ると単車を止めるメールマンが議題となりし職員会議
 元卓球部 現生徒会長木戸健太が毎日部室に来るので困る
 「卓球に練習なんか必要ない」また無茶を言う生徒会長だ
 犬が嫌い 犬が嫌いだ 郵便を配る男がつぶやく真昼
 我々は並んで帰る (エロ本の立ち読みであれ五人並んでだ)

それがこれらの歌です。
だからヒット率はものすごく高いんだけど、
どうなのかなあ、という感じです。

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[917] Re[916][915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時06分

馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人恋はば人あやむるこころだ

とか、なんとなく考えてしまったよ。


[916] Re[915]: [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 22時02分


 普通に読んで面白いんだけど、批評、評価するとなると手強い相手ですね。

シャツに触れる乳首が痛く、男子として男子として泣いてしまいそうだ

この「〜だ」という口調が沢山あって面白いんだけど、

卓球やあらゆる間接キスなどに負けるわけにはいかない僕らだ
てのひらに落ちてくる星の感触にかなり似てない投げ上げサーブだ
「卓球に練習なんか必要ない」また無茶を言う生徒会長だ
我々は並んで帰る (エロ本の立ち読みであれ五人並んでだ)

 これらはどれも「だ」の分だけ字余りになっていますね。「だ」を外せば定型になるんだから、意図的にやっていることになる。いや、それほど強い意識はないのかもしれないけど、いずれにしてもこういうパターン化した文体の壊し方が、読まれ方に対する一種の指示のように機能していると思いました。



[915] [ID 156] しんくわ 「卓球短歌カットマン」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時59分

今までいろいろな短歌を読んできたし、この歌葉新人賞の三回の応募作でも、斬新な作品が多かったのですが、それでも現代短歌のある枠組みの中にあったのではないか。
この作品はかなり異質。
日本のちょっとコミカルなB級青春映画を観ているようでした。
敢えていうと、千葉聡の世界に近いかもしれないが、彼にあった文学の香りが消されていますね。
去年の鈴木二文字君の「たんかっち」にも驚いたのですが、彼には短歌形式への批評と実験性いう2つの側面で、現代短歌への通路があったと思うんです。

「卓球短歌カットマン」、ここまで違うものを読ませてくれたことに、一票投じました。

でもね、わりと一首一首、工夫や見せ場があるんです。

こんな歌に○をつけました。

 シャツに触れる乳首が痛く、男子として男子として泣いてしまいそうだ

 身の中にマブチモーターを仕込んでるとしか思えぬ奴の素振りだ

 ゼッケンの裏に果実の匂いする グレープフルーツ密売グループ

 じゃがたらのことばかり話す先輩の前髪が眼に刺さりそうである

 どことなく銀色夏生に似ている他は 過不足のない告白だった

 ぬばたまの夜のプールの水中で靴下を脱ぐ 童貞だった

 カンフーアタック 体育館シューズは屋根にひっかかったまま 九月

 猫を見ると単車を止めるメールマンが議題となりし職員会議

 元卓球部 現生徒会長木戸健太が毎日部室に来るので困る

 「卓球に練習なんか必要ない」また無茶を言う生徒会長だ

 科学教師村上曰く (混線中) 年を取るのは愉快なんです

 犬が嫌い 犬が嫌いだ 郵便を配る男がつぶやく真昼

 我々は並んで帰る (エロ本の立ち読みであれ五人並んでだ)


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[914] Re[912]: では、こんどこそ(笑)22時まで休憩します。 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時57分

> 「ター。」「ター。」

カットマンて……、
加藤さんがモデルだったりして……、
あ、いけない、フライングだ。(笑)

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[913] Re[912]: では、こんどこそ(笑)22時まで休憩します。 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時53分

「ター。」「ター。」

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[912] では、こんどこそ(笑)22時まで休憩します。 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時48分

22時を過ぎたところで、
[ID 156] しんくわさんの
「卓球短歌カットマン」へのコメント、
加藤さん、よろしくお願いします。
いよいよ最後の討議対象となりますね。

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[911] Re[910][908][906][905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 21時47分

去年の旅を詠った一連の印象と随分違っていて、これもまた新鮮でした。
抽出の多い作者だと思います。
さらなる展開を期待しています。
以上です。



[910] Re[908][906][905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時45分

読み返してではなく、今ここで話していて良さがだんだん分かってきた、そんな不思議な体験でした。

ぼくからは以上です。

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[909] Re[907][906][905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時45分

30首ということであれば、
筋のスムーズに通った構想が、
もっと前面に出てもいいかなとも思いますが、
現状の混沌のままでの魅力もあって、
楽しめる作品だと思いました。
ぼくからは以上です。

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[908] Re[906][905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時43分

 欲望や悲しみのためにとっておく隙間がみんな埋められてゆく

これはいいですね。隙間<何に>埋められるのか、それは言っていないので、その空白に引きこまれてゆく。

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[907] Re[906][905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時41分

 捨てられない手紙ばかりが集められ共同ポストにねじこまれゆく

これもちょっとおもしろかった。
事実としてのマンションの共同ポストも思い浮かべたけど、
もっと抽象的な、不可触の領域みたいなものを言っているみたいで。
別にふつうのことばだけど、「共同」という語が機能してるのかな。
(結句の「ゆく」は、たどたどしい感じかも知れないですね。)

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[906] Re[905][904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 21時38分


欲望や悲しみのためにとっておく隙間がみんな埋められてゆく

「隙間」も不思議な印象ですね。

覗き込むほとんど辿り着く事のない底までの距離と光を
これからが朝です少しはみだしたままで別れを告げてゆきます

「距離」「少しはみだした」とか。
 計量感覚というのかな。本来デジタルではないものをデジタル化することで、喪失感みたいなものがさらに強まっているようです。


[905] Re[904][903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時37分

加藤さん、

> もう何も愛さないから 意味なんかないけどこのまま生きてしまいそう

> 歌としては、思いに終始していますが、なにか感覚に訴えるものがあった方がいいですね。

そうですね、
ベタに思いばかりが出るとよくないですね。

 欲望や悲しみのためにとっておく隙間がみんな埋められてゆく

とかもベタに出かけているけど、
単純に「隙間」とかこういう語が入るだけでも、
ずいぶん感触がわかりやすくなる気がします。

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[904] Re[903][901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時32分


 もう何も愛さないから 意味なんかないけどこのまま生きてしまいそう


結句は、今橋愛の「すうっとするためだけになめたあめだまのように生きていきそう/こわいよ。」
を想いました。
「生きてしまいそう」は、わりと現代共通の感性なのかな。

歌としては、思いに終始していますが、なにか感覚に訴えるものがあった方がいいですね。

http://www.sweetswan.com/jiro/


[903] Re[901][900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時30分

(余談だけど、塚本、三島の、
 運動能力の高い男性への賛美の視点て、
 あまりホモセクシャル的じゃなくて、
 純粋なあこがれに見えますね。)

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[902] Re[900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時27分

穂村さん、

> 自意識、遺伝子、空白、軌跡、引力、湿度、距離、意味、予感、欲望など、語彙にも特徴がありますね。

これ、新しいとは言えないかも知れないけど、
前衛短歌風な空気がかすかにありますね。
世界の法則がここにあるぞ、みたいな、
どこからその自信が来るの、
と言いたくなるような断言的な感触。
ただ、自転車泥棒みたいに、
恋人に手放し的な陶酔を感じながら、
悪的なものを志向するって、
前衛ではなかったと思うから、
なんか別の、あたらしい感触はありますね。

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[901] Re[900][899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 21時25分

> ぼくは「血を流してた柔らかな膝」から、
> なんか運動音痴とかそんなイメージを抱いて、
> それが塚本的なのかと思って……。(^^;;;

まさか。
いや、自分がそうだから、「素早く鍵を壊す」にうっとりするのかもしれないけど。
塚本とか三島とか、ああいうひとは


[900] Re[899][896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 21時22分

自意識、遺伝子、空白、軌跡、引力、湿度、距離、意味、予感、欲望など、語彙にも特徴がありますね。

この辺が生きてるんです母犬の強く張り出す乳房の湿度

「湿度」という収め方に特徴がある。なんだろう。これらの言葉によって、計り難いものを計ろうとしているような感じかな。


[899] Re[896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時19分

加藤さん、

> 抒情や思考の流れたどれるようにしているわけですか!

はい、加藤さんの言っている感じ、
そんな感じで受けとめました。
「小技」なのかも知れないですけど、
こういうところも加点ポイントだったんです。

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[898] Re[895][893][891][890][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時17分

穂村さん、

> いや、美しい悪を為しうる者への讃美が。
> 「疾風」ってそうだよね。

わかりました。

 自転車を修理しないで終えた夏 血を流してた柔らかな膝
 真夜中の自転車泥棒疾風とは素早く鍵を壊す恋人

ぼくは「血を流してた柔らかな膝」から、
なんか運動音痴とかそんなイメージを抱いて、
それが塚本的なのかと思って……。(^^;;;

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[897] Re[896][892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時16分

896訂正>

> 抒情や思考の流れたどれるようにしているわけですか!

→ 抒情や思考の流れをたどれるようにしているわけですか!

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[896] Re[892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 加藤治郎 2004年09月18日 (土) 21時12分

荻原さん

> ですけど、( )は、
> その「持て余す自意識の群れ」の
> 感触を確かめるみたいな感じかな、
> と思って読んでいました。
>
>  あの(人の)世界(のどこか)で鳴いている携帯電話がさっき途切れた
>  天球の端で降ってる(何て)これ(見て)触れて(こわい)灰色の雨
>
> どちらも、意識が時差で二重に出てくる感じとか、
> ベガ/スピカやモンサンミッシェルも
> あとから名前を思い出すような感覚じゃないでしょうか。


なるほど。あとから、というのが面白いですね。
抒情や思考の流れたどれるようにしているわけですか!

 あの世界で鳴いている携帯電話がさっき途切れた

がまず直観的にきて、それを補正している。
 
 あの(人の)世界(のどこか)で鳴いている携帯電話がさっき途切れた
 

http://www.sweetswan.com/jiro/


[895] Re[893][891][890][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 穂村弘 2004年09月18日 (土) 21時12分

> > > 穂村さん、これって、
> > > 運動音痴みたいな、そんな感じ?
> >
> > え?
> > ふたりで自転車泥棒する歌じゃないの?
>
> 自転車泥棒は、塚本邦雄的?

いや、美しい悪を為しうる者への讃美が。
「疾風」ってそうだよね。


[894] Re[892][889][888][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時12分

加藤さんの言う、

> 一連、霧、虹、雨、雲、星、月、雷と詠み込まれ、最後に光でおさめている。

なんかも、( )も、
たぶんちょっと形式的というか、
自然発生的ではないような気はするのですが、
気配りしている感じで、好感もって読みました。

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[893] Re[891][890][887]: [ID 155] 魚柳志野 「天頂から降り注ぐ」 荻原裕幸 2004年09月18日 (土) 21時09分

> > 穂村さん、これって、
> > 運動音痴みたいな、そんな感じ?
>
> え?
> ふたりで自転車泥棒する歌じゃないの?

自転車泥棒は、塚本邦雄的?

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