[2553] 「差別」という言葉を出したのは、今回の場合、適切ではありませんでした。 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/24(Wed) 19:46

その点、おわびします。
もう少し具体的な話にしますね。



東京三菱銀行がまだ三菱銀行だった頃、
私はコピーライターとして、
三菱銀行の広告をつくる会社にいました。
なので、
広告の作り手として、
「差別」問題には敏感にならざるをえませんでした。
あ、
また「差別」の話になってしまいそうなので、
少し話をずらします。

たとえば、
銀行の広告をつくっていて、
「カードの出し入れは簡単」
というフレーズを書いたら、
「出し入れ、という言葉は卑猥なのでは?」
と、
銀行の偉いかたからクレームがついたことがあります。
本当の話です!

この場合、
そんなクレームをつけるあなた様こそ、
卑猥なんじゃないの……、
そんなふうに言いたくなりました。
卑猥だなんて、
思ってもみなかった純情な私です。

思ってもみなかった、
ということが常に免罪符になるとは思いません。
思ってもみなかった私が無知で無神経だった、
ということも当然ありうるからです。
ですが、
すべては程度問題でもあって、
程度、というのは人それぞれなので、
だれもがこう感じるはず、なんていうふうに、
普遍化はできないものでしょう。

ですから、
吉川さんが「当事者」として不快感を表明することは、
一向にかまわないと思います。

ただ、
学生歌人というのは、
そんなにも、
半人前の存在であるかのように、
思いやってあげなければならない、
弱い存在なのでしょうか。
そのへんが私にはいまひとつよく理解できません。

なにしろ辰巳泰子さんは、
きちんとフルネームを名のった上であの書き込みをしたのであり、
それは「歌壇」に多いらしい無責任な噂とは、
まるで別次元のものだと思うんですが。
自分の書き込みを読んで「辰巳泰子は品格に欠ける」と判断する読者がいてもいい、
そう覚悟しなければ、
どんな書き込みだってできないはずでしょう。



さて。
まったくの余談ですが、
私が最初に出した2冊組短歌集の
ブックデザインを担当したかたは、
「石に泳ぐ魚」裁判の、柳美里さん側の「当事者」のひとりで、
私はあの裁判に関しては、
じつは柳美里さん側のほうを支持しております。
(柳美里さんと直接の面識はありません)
それはあるいは〈危険な考え方〉かもしれません。
多くの人に〈残念ながらうなずけません〉と言われそうですが、
それでも仕方ないと思っています。

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[2552] がっかり。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/24(Wed) 19:27

話が終息したかな、と思ってROMに入っていたのですが、辰巳さんの書き込みを見てびっくりしました。私の立場を申し上げておきたく。

 フィクションと書かれても、私にはとても信じられません。悪質な中傷です。非常に不愉快です。このような形に話が発展したことを非常に残念に思います。がっかりしました。

 私は永田さんとは学生短歌大会で一度お会いしたことしかありませんし、彼女の歌集を書写したのは彼女の歌がいいと思い、ここからいろいろ学べるところがあると思ったからです。
 真剣に私のことを考えて発言していたわけではない、と分かった時点で、これ以上の議論は水掛け論にしかならない、と考えて身を引きましたが、これは酷いのではありませんか。フィクションだからって、何を言ってもいいと言うものではないでしょう。良識のある書き込みを望みます。


[2551] 面白半分、というわけでは…… 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/24(Wed) 18:20

吉川宏志さん、はじめまして! 御意見、拝聴しました。でも、私はなにも西村一人くんを面白半分で批判しているのではありません。パソコンで作歌する時代なのに、歌集の書写ということがまだ実際に行われている、ということに心底吃驚して、いろいろ質問しているだけです。吃驚したのは、おそらく枡野浩一さんも一緒のはず。それと、「結社悪」という言葉を使われるからには、吉川さんもその「結社悪」の存在を認めてらっしゃる、ということだと考えますが、その点についても、御意見をうかがいたいと思います。私も枡野さんも、短歌結社に属したことがいまだかつてない(したがって「結社悪」に染まっていない)ので、そのあたりのこと、全然わからないわけですね。

辰巳さんのプロットは、たしかに面白いけれど、ちょっと(いや、かなり?)西村くんには気の毒でした。でも、西村くんは強い人だと想像します。「月鞠」の歌会に乗り込んで歌で勝負する、ぐらいの気概を持っていてくれると信じるんですが……。ちなみに、辰巳さんの言う「去勢されたおっさん」、私のことを指しているのだとしたら、「こらこら、辰巳さん、筆が走りすぎてますよ!」と抗議すべきでしょうね。

たまたま「短歌朝日」の最新号を眺めていたら、グラビアのページに、「朗読バトル」の時の辰巳さんの写真を発見しました。次の次のページには、永田紅さんや吉川宏志さんの写真が載っています。こういう世代の歌人が雑誌の巻頭グラビアにばりばり登場するようでなくては困るわけですね。ともかく、辰巳さんも吉川さんも、そしてもちろん西村くんも、仲良く論争してゆきましょうよ! なんてね、妙にものわかりのよいことを書いてしまいました。やっぱり(精神的には)去勢されたおっさんなんでしょうか?



[2550] 一般論にすぎませんが……。 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/24(Wed) 18:08

と、
私はおことわりしてあります、吉川さん。
ですから、
吉川さんの先の書き込みと、
私の「差別」うんぬんの書き込みは、
それほどダイレクトにはリンクしないと私も思っています。

>芸術的に昇華されていればそれなりに許される
>可能性もあるでしょうが、

という吉川さんの前置きも、
もちろん了解しております。
ただ、
「芸術的に昇華されているか否か」は、
そう簡単に判断できる問題ではなく、
だからこそ柳美里さんの場合も「裁判」にまでなったのでしょう。

私個人として「面白かった」と支持表明することが、
この場合は大切だと感じました。
辰巳泰子さんの書き込みが、
特定のだれかへの
〈悪質な中傷としかとれない〉とは、
とても私には思えなかったからです。
悪質な中傷……、
ほんとうにそうでしょうか?

ただ、
吉川宏志さんが「当事者」であるということは、
了解しました。
私の読解力不足だったと思います。
たいへん失礼いたしました。

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[2549] 枡野さん 投稿者:吉川宏志 投稿日:2001/10/24(Wed) 17:42

初めまして。
名前はよく存じております。

「2547」の書き込みを読みますと、今回の問題を差別語の問題に
リンクしようとしているようですが、そのように安易に結びつけるの
はどうかなと思います。
出版社という仕事柄、私も少しは差別語に関する本を読んだりセミナ
ーを受けたりしてきましたが、

>ある出来事に対して、
>当事者ではないのに、
>「それは差別だ」と指摘した人がいたとして、
>たいていは、
>「それは差別だ」と指摘した人の中に、
>より差別意識があるものだと、
>私は認識しています。

という決め付け方には残念ながらうなずけません。
たとえ一般論であっても、非常に危険な考え方と思います。
しかも私は一応は当事者であり、
(「青せみ止まる樹を抱き合わせ、これが韜晦とゆうやつや。」
という記述がある)
不快である、と述べています。

指摘した人により差別意識がある、というのは、
私が西村君をより否定的に見ている、という意味になるの
でしょうか。理解に苦しみます。

また、過去の例と関連付けて考えるのでしたら、
柳美里さんの「石に泳ぐ魚」の判決をまず想起すべきでしょうね。
モデルになった女性が出版差し止めを請求して認められた事件です。
誤解のないように申しておきますが、これは「表現の自由」と「プラ
イバシーの侵害」が真っ向からぶつかりあっている事例なので、
軽々しくこの事件を盾にとることはいたしません。
ただ、文学的に昇華された(とも考えられる)作品でも、場合によって
は、「プライバシー侵害」を問われることもある。
それならば、掲示板のような場では、もっと慎重に考える必要があるの
ではないでしょうか。「2546」で

>芸術的に昇華されていればそれなりに許される
>可能性もあるでしょうが、

と書いたのはそういう意味でした。

また、枡野さんのような当事者以外の人がいくら「おもしろかった」
と言っても、あまり意味がないのですね。
先に挙げた柳美里さんの小説でも、いくら彼女のファンが「私には
おもしろかったから判決を変えろ」といっても無理なわけです。
わかりますね。

そこまで枡野さんが優れた内容だと主張されるなら、
ある程度ネット上のルールに詳しい第三者に、許される範囲なのか
判断してもらう必要があるかもしれませんね。

ただ、私自身は今回の辰巳さんの文章は品格に欠けると思います。
これは必ずしも私だけが感じることではないでしょう。



[2548] それから「書写」に関しては、 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/24(Wed) 14:43

すべての皆さんの書き込みが興味深いです。
ここの掲示板を覗いていてほんとうによかったです。
皆々様に感謝します。

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[2547] はじめまして吉川宏志さん、私は全然そうは思いませんでした。 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/24(Wed) 14:29

それは私が、
「歌壇」の噂、といったものと
ほとんどまったく無縁な場所にいるからなのでしょうか。
藤原龍一郎さん以外の
ほぼ全員と面識がない私には、
「フィクション」として、
本気で面白いプロットだと感じられたんですが。

爽やかな青春小説になりそうです。
筆力があったら、
自分で小説として書きたいくらい。
その場合、小説の中に
「消費社会に魂を売り渡したタンカ・パフォーマー」を登場させ、
17歳の女子高校生歌人とつきあわせる、
それくらいの「サービス」は考えるかもしれません。

ある出来事に対して、
当事者ではないのに、
「それは差別だ」と指摘した人がいたとして、
たいていは、
「それは差別だ」と指摘した人の中に、
より差別意識があるものだと、
私は認識しています。
一般論にすぎませんが……。

ここの掲示板の過去ログを検索していただければわかるように、
辰巳泰子さんと私は、
「意見が同じ」だったり「仲良し」だったりはしません。
辰巳泰子さんへの間接的な「批判」
(大きなお節介!)を書いたこともあります。
それから「書写」に関しては、
心から「悪くない」と感じている私です。念のため。

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[2546] 失望しました 投稿者:吉川宏志 投稿日:2001/10/24(Wed) 12:36

初めまして。吉川と申します。

「2543」の辰巳泰子さんの書き込みには、正直に言って
不快感を感じました。辰巳さんをよく知っているだけに失望
します。
フィクションとは書いてありますが、「コオちゃん」はどう
見ても永田紅さんを想起させます。これはどう読んでも、
西村君が「下心があって歌集の書写をしている」と思わせる
ような悪質な中傷としかとれないでしょう。
おそらく西村君、永田紅さんが読めば不快感を感じるはずです。
フィクションであれば何を書いてもいいのか、と言えばそれは
誤りでしょう。芸術的に昇華されていればそれなりに許される
可能性もあるでしょうが、この書き込みではそう言い逃れるの
も無理です。
歌壇の悪弊として「無責任な噂話」というのがよく挙げられま
すが、辰巳さんのこうした発言はそれとほぼ同じレベルだと思
います。

今回の書写の件については、私の歌集が話題にあがっているこ
ともあり、発言は控えてきました。西村君をかばう発言をすれ
ば逆に彼に迷惑がかかるかなと考えたからです。
ちなみに、10月号の角川短歌で西村君のことについて書いて
いますが、このことと今回の書写については全くの無関係です。
私の歌集について批判するのは別に構いませんが、将来性のあ
る学生歌人に、面白半分としかみえない批判を繰り返すのはど
うかな、と思います。

書写は私もしました。『天唇』『鵞卵亭』『汽水の光』などなど。
永田和宏さんも山中智恵子を写したそうなので、書写自体はそん
なに珍しいことではないと思います。
これを結社悪と結びつけるのは無理だと思います。
西村君の3度写すというのは、たしかにちょっと変わっていると
は思いますが、本人の意志なので無理にやめさせることはないの
では?
もっとも私も西村君からそれを聞いたときは「写すのは1回にし
て、佐佐木幸綱さんの歌集などを写したほうがいいよ」とアドバ
イスしました。


[2545] そのプロット……、 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/24(Wed) 07:51

小説として読みたい……。

好きな子の名前を何度も書く、
そうか、
それだったんですね!

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[2544] モノガタリの型 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/24(Wed) 02:43

モノガタリには、「型」が必要や。おおざっぱな型とゆうのは、わかりやすいほうがええ。色かカネか大義名分、そうゆうのが、わかりやすうてええ。
これは、じつは短歌の、31文字の型と、おんなじなんや。
ちがうのは、短歌の型は、カタルシスへ向かうベクトルを備えているけれど、モノガタリの型は、読者のすけべ根性を、充足させる道具やとゆうことや。綺麗事ではおまへんねん。
そこに、枝葉がついてゆく。それが具体とゆうもんや。具体の一つ一つからは、幹は見えへんほうがええ。でも、幹につながってないといかん。
読み終わったあとに、「腑に落ちる」モノガタリと、「いつまでも考えさせる」モノガタリとがある。ちなみに、したのプロットは、「腑に落ちる」モノガタリとして構成を考えてある。「腑に落ちる」モノガタリは、菩薩さんのようなもんや。にんげんの下世話を、めいっぱいに振り回してよく、「型」の力でゆるしてくれる。短歌とよう似ている。いっぽう、「いつまでも考えさせられる」モノガタリとゆうのは、読者の、識者でありたいとゆうプライドを満たしてくれる。そおゆうのが、じつはいちばん下世話なんかもしれん。


[2542] 書写、わたしもしますよ。 投稿者:玲はる名 投稿日:2001/10/24(Wed) 00:24


もっとも、わたしは自分の書く字がとても大好きだからですけれど。

>藤原さん。

 ありがとうございます。とってもよく分かりました。俳句集成は
 たぶん、まだ、わたしの読力では、読みきれないと思うのですが、
 『後方見聞録』は読みやすそうですね。

 >難しい漢字には、ちゃんとフリガナがふってあるので、読みにくい
 >ことはありません。

 助かります。深刻問題です。

http://homepage2.nifty.com/tanka


[2541] はにゃ。 投稿者:くろせからん 投稿日:2001/10/24(Wed) 00:18

珂瀾は歳とったらいい感じになるかなとも思ったのだけれど。
80まで生きる自信はありませんが。
塚本邦雄さんが誉めてくれたので、変名はしません(笑)。

「加藤郁乎を囲む会」ですね。
ボクもちょっと聞いてました。
ちょっとした気さくな集まりだったみたいですね。

http://aurora.bird.to/karan


[2540] あるいは鳥肌實 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/23(Tue) 23:09

石井辰彦さんが、ピョートル・アンデジェフスキのコンサートに行っている頃
私は鳥肌實の廃人演説とか、松村邦洋の声帯模写とか浅草キッドの漫才とかで
笑い転げていました。紀伊國屋サザンシアターです。


[2539] タイトルを付け忘れると 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/23(Tue) 17:47

自動的に「無題」になっちゃうんですね。今晩はこれから、ピョートル・アンデジェフスキのコンサートです。


[2538] 無題 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/23(Tue) 17:27

田中拓也さん、はじめまして! 「現代詩手帖」を覗いてくださってるようで、恐縮です。で、歌集書写の問題ですが、まだ納得はしていません。西村一人くんが作品で結果を出すのを待っていると大変ですが、もうすこし話題にしてもよいのでは? 結社に属したことのない私には、依然として謎です。田中さんの御意見を、是非!

「鬣」を見ました(まだ読んだとは言えません)が、たしかに硬派な雑誌ですね。藤原さんが絶賛なさるのは、よくわかります。ところで、気が付いたのですが、私は群馬県に行ったことがないような気がします。もちろん通過はしていますが。軽井沢とも縁がないしなあ!


[2537] 千客万来! 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/23(Tue) 07:45

月岡道晴様、田中拓也様
なんと先輩後輩だったとは。掲示板の面白さですね。
私は「未来」のさいとうなおこさんが、高校(大阪府立池田高校)の先輩です。
上方落語の「池田の猪買い」の舞台になっている池田です。

玲はる名様
加藤郁乎さんの出版記念会に招待されていたのですか?
行っておけば、よかったのに。
加藤郁乎さんは詩人で俳人で、江戸俳諧にもとてもくわしい文学者です。
しかも、若い頃は、日本テレビだったかTBSだったかに勤務していたので
マスコミ人でもあるので、若い女性がパーティに行くと喜んだと思いますよ。
私の本棚には『加藤郁乎俳句集成』(沖積舎)、『江戸俳諧歳時記』(平凡社)が
見えるところに並んでいます。久しく、手にとっていないのが情けない。
小学館M文庫の新刊『後方見聞録』680円+税はオススメです。
稲垣足穂や土方巽や西脇順三郎や松山俊太郎や高柳重信や吉田一穂といった
一九六〇年代を彩った文化人・藝術家たちとの交遊録で、読み飽きません。
文庫本なので、難しい漢字には、ちゃんとフリガナがふってあるので、読みにくい
ことはありません。

と、いうことで、新しく書き込んでくださった方々も、遠慮なく書き込んで下さい。


[2536] 浅香甲陽の俳句 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/23(Tue) 07:29

[2530]に引用した「金魚玉」の句の作者を書き忘れました。
浅香甲陽です。甲陽はこの句をつくった時、すでに病状の進行で、失明し、また、
呼吸確保のための器官切開を受けていたそうです。つまり、子規のように号泣も
できなくなっていたわけです。
何句か甲陽の俳句を紹介(「鬣」の林桂抄出句より孫引きですが)

・橇過ぎて煙草の匂ひふと親し
・病閑のうちわ鳴らして遊びけり
・蝿打つて奇跡を今もうたがわず
・子規は眼を失はざりき火取虫
・冴ゆる夜の喉管笙のごとく鳴る


[2535] どうせなら丘になりたい 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/23(Tue) 03:49

>月岡くうん
ごみん、ごみん。すぐ送る。
発行所は、少しずつ、体制を建て直し中。
発送用のリスト原本が、雨のなか、丁寧にビニルに包まれて、ようやく手元に届きました。ホロリの辰巳ちゃんです。
今週末には、たぶん、執筆者以外のかたにも発送を開始できそうです。


[2534] 日記の…… 投稿者:玲はる名 投稿日:2001/10/23(Tue) 01:45

>藤原さん。

 加藤郁乎さんの出版記念会というか、ウチワのパーティが先日あったようなの
 ですが、突然、わたしみないな女の子が押しかけるのも変かな、と思っていか
 なかったのですが、藤原さんはお知りあいの方ですか? (ヘンな質問でごめ
 んなさい)

http://homepage2.nifty.com/tanka


[2533] 田中拓也さんにもっと参加していただきましょう。 投稿者:月岡道晴 投稿日:2001/10/23(Tue) 01:24

わあ、田中さんだ。後輩です、いちおう。月岡と申します。
歌集『夏引』に、大学院のW伊藤さんが出てきた時はびっくりしました。
かたっぽは、今年中央学院大の非常勤におなりです。
田中さんと、直接同時期にガッコに通ってたわけじゃありませんが、
そういうわけで、想像し易い年代の方だと勝手に親近感をもたせて頂いておるのです。
もっとここでお声が聴きたいです。

前回は、うっかり題を付け忘れまして、「やれやれ」なのですが、
これは単にのんべえのうっかりなのです。今夜もたっぷり飲んできました。

『月鞠』の活字になったわが拙稿が、早く見たい。
みたいみたいみたい。急かしてすみません、たつみさん。でも早くみたい。
発送、よろしくお願いいたします。

ところで、「珂瀾」って名は年寄りになったら余計、サマになるんじゃないでしょうか。
ペンネーム(?)付けるひとで、いいなあと思うのはそういうときですねえ。


[2532] 煌煌としたさびしさ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/22(Mon) 23:28

昨日は、たくさんあった栗を全部剥いて、たっぷりの玉葱といっしょに、マロンカレーにしちゃいました。ルーを削るときにちょっと手元が狂って、血がどばっとはいっちゃいましたけど、なに、カレーですから‥‥。
そんなわけで、きょうは包丁握れず、雨の中を歩いて駅前の回転ずしへ。きんめのにぎりがあって、おもしろかった。
回転ずしって、古い小説に出てくる往時の屋台みたいで、立ち食いそばと同じくわたしは気にいっています。あの煌煌とした店内のさびしさ、好きだなあ。
>五十嵐さん
そのうち吟の介で飲みましょね。


[2531] はじめまして 投稿者:田中拓也 投稿日:2001/10/22(Mon) 21:29

藤原さん、御無沙汰しております。突然の御指名に驚きました。
藤原さんのホームページと掲示板は大切な情報源としていつも見ています。このホームページを通して「現代詩手帳」はじめ短歌誌以外の注目すべき記事も知ることができました。書写についての議論は一段落(?)ついたようですので、機会を見て、また書き込ませていただきます。ご挨拶まで。


[2530] 「鬣」はちょっとスゴイかも 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/22(Mon) 21:15

俳人の林桂さんが代表人ということで「鬣」という同人誌が発行された。
なんと、巻頭は伊藤信吉の俳句。さすが群馬の同人誌。
江里昭彦、原浩輝さんたちの名前も見えます。

特集が「彼方への扉--表現の地平線」ということで、神生彩史、長谷川零余子
浅香甲陽といった、傍流の俳人に光を当てているのも、嬉しい企画。
特に、ハンセン氏病の俳人の浅香甲陽については、私はまったく知らなかったので
教えられること多かった。
甲陽に関しては林桂さんがペンをとっている。
神生彩史に関しては中島敏之氏の筆。
長谷川零余子は佐藤清美氏が書いている。

・昆虫の仮死へ一気に針を刺す 神生彩史
・海暗し月に踏み来る馬を見る 長谷川零余子
・金魚玉子規の号泣うらやまし


[2529] 八十歳の珂瀾翁! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/22(Mon) 18:15

なんてことになったら、凄いよね。老後のことを考えてない命名じゃ!


[2528] めんどうで 投稿者:からん 投稿日:2001/10/22(Mon) 14:52

ごめんなさい(笑)。
自分でもちょっとめんどう。


[2527] 大食漢ではなくて! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/22(Mon) 13:12

辰巳さん、私が素敵だと思うのは、大食漢ではなく、食べ物を本当に美味しそうに食べる人です。少しよりいっぱい食べた方が、より美味しそうに食べてるみたいに見えるわけではありますが。美味しそうに食べる人は、見ているだけでほれぼれしちゃいますよね!

黒瀬珂瀾ちゃん、やれやれ、やれやれ、やれやれ、なんて面倒なペンネームなんだ!

大口玲子さん、私の指輪なんて安物です。一応素材は本物ですが、メトロポリタン美術館のミュージアム・ショップで売っているレプリカですから。ということは、デザインはとんでもなく由緒正しいってことですけどね。ちなみに私は、メトロポリタン美術館のドナーなんですよ。何時行っても入場料は只!


[2526] Re[2525]: 今度飲もうね☆ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/22(Mon) 02:45

つきおかく〜ん。
「月鞠」のお届け遅れて、ごみんなさい。
明日・明後日には、必ず。
月岡くんは大の日本酒党で、つまみの好みも、とっても合うんだよね。
もっとおはなし振りたいけど、ちょっと今夜はとっちらかってて、……
(も少しわたしが元気になったら)いっしょに飲みましょ、ね。


[2525] 無題 投稿者:月岡道晴 投稿日:2001/10/22(Mon) 01:11

呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーーん
月岡でございます。たつみさんに振っていただきました。
わたしは、病気があるにもかかわらず、食が太い歌詠みなのですが、
石井さん、こういう輩の信用はどうなのでしょう?
なんだか「やれやれ!」と言われてしまいそうですが。

(蛇足ながら恐れながら申し上げますと、石井さん、「黒瀬珈爛ちゃん」とお書きの「珈爛」の字が、えらくおいしそうになってしまってます)


[2524] 石井辰彦さま 投稿者:大口玲子 投稿日:2001/10/21(Sun) 23:19

 本当にお久しぶりです。私のこと覚えていてくださるとは思っていなかったので、ちょっと驚いたのと同時に、大変うれしく思いました。
 当時いただいた封筒に書かれていた、石井さん独特の筆跡など、今でもありありと目に浮かびます。
 いつか御本人とお会いし、「指輪」を拝見できますことを…


[2523] 確かに新婚は新婚です。(おかげさまで、妻は今日も僕の妻でいてくれているようです) 投稿者:ただ(夛田 真一) 投稿日:2001/10/21(Sun) 22:31

皆さんこんにちは。

だいたい中学校一年生ぐらいまでは私見ですがいわゆる「綺麗事」を徹底してぶつけていくことは、教師側でこだわっていいことだし、重要に思います。その結果気合の入った反抗に出会うと、それはそれでうれしかったりするし、あんまり素直に受け止められても、かえって不満です。悪の心を大きく揺さぶるような「綺麗事」攻撃が、できたらいいなあと思っています。

心がこもっていても心がこもっていなくても、狙い通りに機能するコミュニケーションというのは、スキル化できないだろうかということについてときどき思いを馳せます。

五十嵐きよみさん、はじめまして。公立中学校という場を考えるにつけても、謝罪を機能させるには、対同僚、対父兄、対生徒という大雑把な場合分けを考えてみても、確かに方法論は時として全く違って来る感じがしますね。この場合の謝罪の機能とは、簡単に言い換えることが許されるなら、誤解や偏見の解消によるコミュニケーションの潤滑化です。

僕を取り巻く大人社会では事実が簡単に変容していくことがあって、他人事ながら恐ろしいなあと感じることがないわけではありません。

松木さん。僕も、辰巳泰子さんの文章、心が惹かれます。

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/9109/


[2522] いいなあ、原稿書ける人は! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/21(Sun) 20:34

特に9月11日以後は超弩級のスランプで、原稿が捗らず、周囲に迷惑ばかりかけています。みなさん、御免なさい!

アントワーヌ・フォルクレー Antoine Forqueray という18世紀初頭にパリで活躍した作曲家のヴィオール用の組曲を、息子のジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレーがクラヴサン用に編曲し出版したものを、クリストフ・ルセが演奏した新しいCDを、何となく聴いていました。世界は朧に霞んでいるみたいです。

というわけで、気分転換もかねて、これから飲みに出掛けます。やれやれ!


[2521] やっと原稿書き終わった、あー! 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/21(Sun) 17:00

やっと原稿を書き終わった。
気が小さいので、原稿の締切は守る方なんだけど、今回はどうにも余裕がなくて
ご迷惑をかけることになってしまいました。ごめんなさい。

ということで、大口玲子さん、根本綾子さん、新婚の夛田眞一さん、くろせからんさん、
辰巳泰子さん、松原一成さん、松木秀さん、伊藤愛さん、石井辰彦さん、西村一人さん
五十嵐きよみさん、どうも、書き込みありがとうございます。
原稿を書きながら、ちらちらと拝見しておりました。

「心の花」のみなさんが、登場してくださったのですね。
田中拓也さんも、書き込んでくれればいいのに。待ってますよ。

話かわって、俳人の林桂さんが「鬣」という同人誌を創刊しました。
送ってくださったので、これから読みます。


[2520] 亀レス 投稿者:五十嵐きよみ 投稿日:2001/10/21(Sun) 15:13

>辰巳泰子さん

機会を逸してしまい、反応できないままになっていましたが、
私がいっていた魚のおいしいお店と、
辰巳さんが書かれていたお店は、やはり同じところでした。

偶然、お目にかかれるような機会がありましたら、
お声をかけさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

http://www.parkcity.ne.jp/~noma-iga/


[2519] うまそうじゃなくて‥‥ 投稿者:松原一成 投稿日:2001/10/21(Sun) 14:23

うまいんだよ、ほんとに。
辰巳さんの作るものは。

今日も、おでんを温めなおして、たらふく食べたから、
通販で買ったバイクマシンを漕ごうっと。


[2518] ああ、世の中は…… 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/21(Sun) 13:37

>石井しゃん
大食らい、いいですね。月岡くんは、大食らい、大酒飲みです。
(月岡くんに振ってます)
まっちゃん、どっちかとゆうと食がほそいけど、心底うまそうに食べてくれる。んで、わたいが三杯酢につけたズイキを、ちびちび一週間も食べ惜しんでくださる。わたし、どばっとつくっちゃうから。

>五十嵐しゃん
しゃざい、って、位取りではないんでしょか、要は。
少なくとも、大人社会では。
ガッコでは、「こころから謝れ」とゆうことを教えるよね。これは、綺麗事だよ。
謝り方で、謝らせたほうとの位取りが決まるわけだ。
謝ったほうが負け、ってもんでもないのが世の中のおもしろいところで、心から謝る、なんてことは、そもそも滅多にない。そゆことできたとしたら、謝ったほうの位が、断然上!

きゅうに、パソコンの調子が復活!(松木くんのカキコのおかげかも☆)


[2517] こんにちは 投稿者:五十嵐きよみ 投稿日:2001/10/21(Sun) 11:47

こんにちは。
たださんが[2315]でお書きのこと、興味深く読ませていただきました。
(直接お話しさせていただくのは初めてかもしれません。はじめまして)

いくつかの問題が提起されていたように思い、頷くことが多かったのですが、
その中で、以下のコメントについて。

>例えば、あくまで例えば、謝罪の文言が、そのまま謝罪の気持ちやコミュニケーション
>の潤滑の機能にそのままならないのは、実は見落としがちで、恐ろしいことのような気
>もします。いや、逆である場合もそりゃ十分ありうるでしょ、といっても、どれほど冷
>静に感得しているか(状況それひとつひとつを)が、厳密に問題ですね。

謝罪の文言というのは、私、少し特別なもののように思っています。
それゆえに、例として引き、別のケースに当てはめるのが難しいのではないかな、
という気がしました。

どう特別かというと(うまく説明できるかどうかわかりませんが)、
謝罪というのは、その言葉に心がこもっているかどうか、
どんな言葉で謝罪したかということより、
謝罪したという事実があるかないかが、大きな意味を持つことのように思います。
外交問題などでもそうですし、
仕事をしていると、「会社」対「会社」の関係の中で、
謝罪するか否かを慎重に選択しなければいけない事柄に出会います。
謝罪したが最後、全面的に否を認めたことになり、
場合によってはペナルティの問題なども出てきますので。

個人レベルの人間関係では、「面倒臭いから、ともかく謝っておけばいいや」
というようなことも多く、そうしたケースには
たださんご指摘のことが当てはまるように思いましたが、
個人レベルを越えたところでの謝罪は、謝罪したという事実によって、
良くも悪くも、新たなコミュニケーションを始めるために機能してしまう
行為のように受け止めています。

ああ、ここまで書いて気がつきましたが、
私がいっている謝罪は、言葉ではなくて、行為なんですね。
的外れな角度から反応してしまったようでしたら、申し訳ないです。
最近、仕事でちょうどこういうことがありましたので、つい書いてしまいました。

http://www.parkcity.ne.jp/~noma-iga/


[2516] 両手の指輪、とか、海の男、とか! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/21(Sun) 11:15

金曜日、とある盛大なパーティで、小池光さんに声を掛けられました。で、「ほら、両手に指輪をしてるんですよ! 装飾過多でしょ!」とかなんとか言って、ちょっと絡んでみました。小池さん曰く、「似合う人ならいいんだよ」だって!

大口玲子さん、お久し振り! もっとも、直接お目に掛かったことはないはずですね。「心の花」は立派な結社なのだと想像しますが、100周年のパーティに招待された冷泉家叢書の田中順子さんが、こんなことを言っていました。下品で傍若無人な爺様がたくさんいてびっくりした、と。多分、歴史の長い結社なので、佐佐木幸綱さんなんか子供扱いしちゃうような大昔からの会員が、地域のボスみたいな立場で何人も存在している、ということなのでしょう。ありがちなことだとは思いますが、西村くんに歌集の書写を奨めた先輩歌人は、その手の人だったんじゃないかしら? 間違ってたら御免なさい。

で、西村くんってさあ、一昨日黒瀬珈爛ちゃんに聞いたんですが、大学生になる前は「海の男」だったんですって? きゃー、かっこいい! かく言う私は、自称「海の歌人」なんですよ。第二作品集『墓』はヴァレリーの「海辺の墓地」からの引用で始まりますし、来月出る予定の作品集のタイトルも『海の空虚』なんですから。年内に発行される同人誌「三蔵2」(詩人の小池昌代、批評家の四方田犬彦、および私の三人が同人)の創刊号に発表する「(奴隷船)と(墓地)」の前半約50首なんか、もろ海の連作です。本物の「海の男」が読めばいろいろ文句を付けたくなるかもしれませんが、それでも、是非読んでね! もちろん、書写は無用ですけど! (もっとも、私の作品は書写しにくいと思います。もし西村くんが書写に原稿用紙を使っているのだとしたら、たとえば『海の空虚』を書写するためには、一行38字詰めの原稿用紙を用意しなければなりません。)

海の男だろうと山の男だろうと、気持ちのよいほどの食欲を示す男は、素敵です。歌人を含む芸術家だってそうですよね。病気じゃないのに食の細い芸術家は、信用できないと考えています。


[2515] ひとりごとのようなもの 投稿者:松木 秀 投稿日:2001/10/21(Sun) 10:51

・歌集、句集を毎日読み漁り、
・欠詠は一回もしたことがなく、
・何より短歌が好きである。
・そして一日一日を生きている。
今のところそういう状態の私なのだが、
それだけでいいのだろうかと自問する毎日。

話は変わりますが、辰巳泰子さんの文章を読むと、
どんな内容であってもなぜか安らぐところがあります。
人によっては、どんなにいい内容の文であっても
不快感を感じさせてしまう、という書き手も(個人的には)いるのですが、
そんな中で辰巳さんの文は、内容がどうであれ真っ正直に
心の中に届く。稀有な表現者であり生活者と感じています。

では、また掲示板のいち読者に戻ります。


[2514] 同じくらい好き 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/21(Sun) 09:16

藤原さんの日記拝見。
大柳さんの作品、懐かしく、自分がはいったころの短歌人を思い出しました。
「実績」という言葉に、賞のあるなしや依頼原稿の多さを問われているように感じると
したら、その人は始めから負けてるとわたしは思う。
わたしは、仕事というのは、すべからく「自分の役割」がわかっているかどうかにかかっていると思います。「自分に対する評価」のことではないんだと思う。
「評価」は、勝手に他人が決めてくれるけど、「自分の役割」は、自分で創造するしかないもの。時代のなかで、生活のなかで、人とのかかわりのなかで、創造するものだと思います。それがわかっている人は、すねたりねたんだりしないものだよ。

>伊藤愛さま
ご主人は山男なんですか?そうすっと、ドカ弁ですか。
いいすね。たくさん食べてくれると、つくり甲斐がちがいますね。
「おれもたくさん食べてるでしょ?」
とまっちゃん。(愛機の調子がわるいので、他所からここのぞいています)
きのうの朝ご飯は、大根めしと、絹さや、三つ葉の卵とじでした。ゆうべは、栗ご飯とおでんでした。栗は、ゆがいたのを包丁でしたのほうから剥くと、剥きやすかったです。
こんなことも、わたしの役割の一つ。短歌をつくることと同じくらい好きだし、だいじだよん。


[2513] この掲示板へは、ご無沙汰しております。 投稿者:ただ(夛田 真一) 投稿日:2001/10/21(Sun) 01:18

「ハッピーマウンテン」という加藤千恵さんをリーダーとする短歌同人誌に短歌を投稿しております、ただ(夛田 真一)というものです。31歳です。短歌に関連するとこのような自己紹介になります。短歌の実績はそのようなもので、なんともいえません。給料は中学校で音楽の授業をすることで、月給をいただいておいります。全体の奉仕者であることを自覚したい毎日です。マラソンリーディングには出演させていただくことができ、ものすごい貴重な経験ができたと、個人的には実感しております。

さて、勤務先の中学校で、学校行事などを終えたそのあと、学級活動の授業時間等で、プリントをつかって、生徒の皆に、行事を振り返った感想等を書いてもらうのですが、そのとき、その文章の文言にまるで判を押したように「協力の大切さを知しました」と書いてある連続を目の当たりにすると、本当にそうおもっているのか、それとも、とりあえずその場をそうした文言でうめておけばいいや、と思って書いているのか、といったことで、生徒の皆に、しつこくしつこく、話題として(特定の誰ということではなく)詰め寄ったことがありました、無論そうさせている教師側としての自身の無自覚さ加減にも同時に刃をつきだしながらでないと説得力に大きく欠けるので、なかなか難しく辛いものでしたが。

ふとそんなことを思い出しました。

文脈、その「ことば」が、どのようなコンテクストの中でたち現れてくるのか、そのことは最重要である認識を新たにしたいなあと、思っております。

遠く、歌集一冊をまるごと何度も書写することも、この、文脈(コンテクスト)ということに関連して、意義が出てくるかとも、想像が及んでおります。

例えば、あくまで例えば、謝罪の文言が、そのまま謝罪の気持ちやコミュニケーションの潤滑の機能にそのままならないのは、実は見落としがちで、恐ろしいことのような気もします。いや、逆である場合もそりゃ十分ありうるでしょ、といっても、どれほど冷静に感得しているか(状況それひとつひとつを)が、厳密に問題ですね。

それから、インターネットへのかかわりの深さがその人の一定限度(なにがそれを決めるかは、その人の何かによって決まる)を超えたら、自分の管理するウエブ(含む掲示板)を持つことは、本当に推奨されることだなあと、ここ数ヶ月のこの掲示板を見て、漠然と感じてます。なんというか、自動車に乗るなら、自分でタイヤの交換ができないなら、JAFに加入しておいたほうが、絶対にいいよ、という程度に。(高々その程度ですか。)ここら辺の高々その程度さ加減については、石井俊也 著『検証!インターネットの中の子どもたち』(小学館 ドラゼミ・ドラネットブックス)が、まあまあ面白かったです。

ああ、そういう自分も、傍目八目かと、自分自身にうんざりしつつ、今夜はこの辺で失礼いたします。慇懃無礼という言葉もありましたね、そういえば。

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/9109/


[2512] それは失礼しました。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/20(Sat) 20:56

>辰巳さん
 それは失礼しました。

>からんさん
 古い歌集は図書館から借りて読んでいます。現代短歌全集の中から書写を試みたことは、既にあります。



[2511] こんばんは 投稿者:五十嵐きよみ 投稿日:2001/10/20(Sat) 19:18

こんばんは。
別の話題のところ、恐縮ですが、
長らく更新をお休みしていたHPの連載記事「出投稿生活記」を
再開しましたので、お知らせにあがりました。

まだ調子が出ないので、今日の分はそれほど面白くないですが、
次回の更新分には、藤原さん(のお名前のみ)が登場する予定であります。

書写の話題、興味深く読ませていただいていました。
私も歌歴が浅いので、そういう勉強も必要かしらんと思いつつ、
遅いスタートにつき、なかなかそこまでしている時間がなくて、
気に入った作品を少しずつ書き留めている程度です。

その場合、手書きで写すのではなく、パソコンに入力してしまいます。
整理しやすさと、二次使用(HPなどに転載)を考えてのことで、
書写とはだいぶ目的の異なる作業のように思います。

http://www.parkcity.ne.jp/~noma-iga/


[2510] こんにちは 投稿者:くろせからん 投稿日:2001/10/20(Sat) 14:57

こんにちは。昨日は石井さん、ありがとうございました。
書写のことが問題になっているみたいですね。
ボクも西村さんが『日輪』『青蝉』を何回も書写したという話を聞いて、
絶句したクチですが、まあ、本人が信じる勉強法を実践するという事は、
悪い事ではないと思います。
ボクはやりませんが。
気に入った歌や一連をノートに書き写して自分だけのアンソロジーをつくる
みたいなことはみんなやってるんでしょうけど、
一冊をそのまま写すようなことをしてる人はまずいないと思います。
若い人の間で流行っていると思われると困るので。
手元にある本を写すより、図書館にいって現代短歌全集の中の何かを写した方が
いいとは思いますが。
しかし、書写に時間を費やす前に他の歌集を読んだ方がいい気はします。>西村さん

http://aurora.bird.to/karan


[2509] とびいりでーす 投稿者:伊藤 愛 投稿日:2001/10/20(Sat) 06:32

おはようございます

秋晴れになる、気持ちの良い朝です。
辰巳家の朝食は? 八一君しっかり食べますか

我が家は和風です。夫が山へ行くため、弁当作りで4時半に起きました
5時に朝食済ませたので、新聞も読んだし・・あーまた眠くなってきました。




[2508] 空があかるいよ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/20(Sat) 06:01

うわああ。奇跡だ・またネットにつながった。
藤原さんの日記を拝見。17日の、「釈放されて」のうた、響きました。
わたしも、そのような出立を果たしたい!
あしたのうたを手みやげにして。

もう、空があかるいよ。
辰巳は、徹夜仕事(学参とか短歌とか)のとき、一服するのに、ネットをのぞくのです。7時になったら、朝ご飯だよ。炊かなきゃ☆です。


[2507] 相応の礼を尽くしたまえ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/20(Sat) 03:06

もう一つ、[2501]の発言者が、誤解しているであろう点を解いておきます。
藤原さんも、石井さんも、枡野さんも、わたしも、それぞれ固有な立場から発言しているのであって、「よってたかって」発言しているのではありません。
君から見て、意見が一致しているように思われるのは、おそらく、わたくしども(と、言っていいか)自分の仕事のある表現者が、互いの仕事に対して認め合っている点を、微妙なかたちで表しながら書き込んでいるから、それだけのこと。
はっきりいって、君の[2501]の発言は、失礼です。
なんの仕事もない未熟者が、仕事のある表現者に向かっていうべきことではありません。
君に実績があれば別だよ?
長いスパンで見守ってくれというのなら、相応の礼を尽くしたまえ。

こゆこと書くと、また朝になって、愛すべきフジワラちゃんが「まあまあ」モードかもしれませんけど、こゆこというのはわたしのお役でしょ。果たしておきました。


[2506] 無題 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/20(Sat) 02:44

[2501]西村くんの

先のお話、いろいろな方から書写についての考え方を伺っていて、一番不満だったのは「どうして大人の歌人が何人もよってたかって25,6歳の大学生ひとり説得できないわけ?と言うことでした。私は歌集の書写は勉強になると思っていますが、「なるほど」と思う反論がなかったことが一番不満でした。


とゆうご発言ですが、あなたを説得しようとしている人は、たぶん一人もいてまへん。
単なる未熟な人(たまたま、あなた)を相手に、「この人こういうこと言ってるけど、○○したほうがいいンじゃない?けど別に、この人がそれでいいなら、好きなようにしたら?」と、そういうスタンスだよ、そりゃ。親切なんです。
それを、「よってたかって説得」と感じているとゆうのは、「笑えるおはなし」。

>大口玲子さん
わたしも、お会いできてよかったと思います。

ええと、パソコンの調子がわるく、ネットに接続がしにくくなってるので、ここんとこあんまりのぞけない。らぶらぶなメールも、送れないのがさびしいわ☆


[2505] 根本さん、こんばんは。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/20(Sat) 01:05

西村です。

根本さん、こんばんは。

 ハハハ。石井さんが大学の短歌会の掲示板に書き込んで下さったので見に来て下さったのですね。ありがとうございます。

 短歌が難しいかどうか・・・?やればやるほど奥が深いのだろうと思いますが、まだ私もそのさわりしか知りませんので実はよく分かりません。でも、真面目にやると大変だけど面白い、と言うことは思います。
 まずは楽しんでもらえたらな〜♪と思います。


[2504] 西村さん、あたしですよ〜☆☆ 投稿者:根本 稜子 投稿日:2001/10/20(Sat) 00:56

 何かうちの短歌会の板にここのアドレスがあったので、来てみたら西村さんがいっぱい書き込んでいるようなので、あたしも書き込んで見ました。はじめまして♪
 あたしなんて、全然ど素人で、たまーに、好き勝手な歌を詠んでは自己満足に浸ってお菓子を美味しく頂いているタイプの会員なんですけど、書写については西村さんから聞いた事があります。で。
 っていうか、何かやっぱり難しいんですね。短歌って。
 あたしは「とりあえず、楽しく詠う」をモットーにしてやってるっていうか、それしか考えてないので、こういう話を見ると、「何かあたし、もうちょい真面目にやらなくちゃ駄目かなぁ」って思ってしまいます。
 


[2503] 大口さんこんばんは。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/20(Sat) 00:26

西村です。大口さん、こんばんは。

 書写を薦める雰囲気、の話ですが、「心の花」全体がそういう雰囲気だ、と言うことではありませんね。補足ありがとうございます。説明不足だったかもしれません。
 ただし、書写を始めた直接原因は「心の花」の勉強会でとある先輩に薦められたからです。「かばん」にいた頃から書写のやり方は教わっていましたが。


[2502] はじめましてこんばんは 投稿者:大口玲子 投稿日:2001/10/19(Fri) 23:51

>藤原さん
 ネットでははじめましてです。先日の短歌研究のパーティーでは、御挨拶できず残念でした。今、仙台に引っ越したため、なかなか上京のチャンスがありません。辰巳さんに会えて、ちょっとだけおしゃべりできてうれしかった…

 西村さんと同じ結社にいますが、「詠むためにはまず読めるようになりなさい。そのためにはたくさんの短歌を覚えなさい」とは言われても、書写を勧めるような雰囲気はなかったように思います。私の知っている範囲では。
 「昔はよく書写した」という体験談は聞いたことがありますが。結社の雰囲気について、誤解なきよう、なんとなく書いておきたくなりました。
 ちなみに私は、好きな作品をノートに書き留めるぐらいは高校時代しましたが、歌集まるごとの書写経験はなしです。 


[2501] みなさん、お返事ありがとうございます。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/19(Fri) 13:04

みなさん、こんにちは。
たくさんのお返事ありがとうございました。

>井上さん
 初めまして。歌集を書写して「なんでこんな表現なんだろう」「自分ならどう表現するだろう」と考えていると、「ここはこう考えてこうしたんじゃないか」とか見えてきて面白いです。「日輪」はまだ私にはよく分からないところがあって、そこまでには至っていませんが、そこまで見えてくるととても面白いです。

>枡野さん
 初めまして。お名前はよく拝見しております。NHKのテレビも見ました。
 たくさんのお返事ありがとうございます。

 先のお話、いろいろな方から書写についての考え方を伺っていて、一番不満だったのは「どうして大人の歌人が何人もよってたかって25,6歳の大学生ひとり説得できないわけ?と言うことでした。私は歌集の書写は勉強になると思っていますが、「なるほど」と思う反論がなかったことが一番不満でした。
 自分の感動を信じてはいけない、と言う話、心に留めておきます。その一方で、自分の感動と言う尺度以外に自分で感じることのできる尺度がないのがこの世界かとも思います。どう折り合いをつけるか、とても難しい話です。

 表現のあるルールにつきましては、私はまだそこまでよく分かりません。ただ、大歌人と言われている方にも私にはその良さがよく分からない歌人もいるし、その逆もありえるだろうと思います。
 私はすっきりしたものを好む傾向がありますので、あまり装飾華美な歌は好みませんが。

>藤原さん
 初めまして。って実は4月のマラソンリーディングを見に行っています。
 技法習得のための書写、と言うのは、私は初めからその目的で書写することを教わっていましたので、意外、と言われたのが意外でした。伝統的な短歌の勉強法かと思っていました。「詠むためにはまず読めるようになりなさい。そのためにはたくさんの短歌を覚えなさい」と教わってきたので、繰り返し書写すると言うことも全く不思議なことではありませんでした。
 選び抜いた結果が出るのは先のことかと思いますが、気長に見守っていて下さい。

>石井さん
 吉川宏志にしても永田紅にしても、私にとっては貴重な先達のひとりです。私は先行する歌人と全く違う短歌を書きたいとは思いませんが、努力しているうちに自分にしか詠めないテーマなり歌なりが出来てくるのではないかと楽観視しています。
 もう少し長いスパンで見守って頂ければと思います。

 ご意見、参考にさせて頂きたく思います。
 ありがとうございました。


[2500] 若い歌人には! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/19(Fri) 11:54

そう、若い歌人には、先行する歌人たちの作品とはまったく違う短歌を書いて欲しいと考えます。たとえそれが、大きなブーイングを引き起こすとしてもね。世代の近い歌人の歌集を書写するという行為は、若い歌人から、驚くべき短歌をつくってしまう(つくる、のではなく、つくってしまうのです。若い才能は特に!)可能性を奪いかねないと思うのですが、いかがでしょう? 西村くん、吉川宏志も永田紅も、きみにとってはライバルに、それも簡単に打ち負かせそうなライバルに過ぎないんだよ! 書写でであろうとなかろうと、どうせ立ち向うなら、絶対に倒せそうにないような大きな相手を選ぶべきです。

それにしても、この書写の問題では、なぜか枡野さんと私が気が合ってしまう、というのは、おもしろいことですね。たしかに、スキンヘッドの歌人もエメラルドグリーンの髪の歌人(「緑の黒髪」を文字通りに実践している!)も、歌集の書写は絶対にしそうにありません!


[2499] 揶揄したわけではなく 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/19(Fri) 07:10

西村一人さん
私も別に書写や歌集の選び方を揶揄したわけではありません。
ただ驚きはしたけれど、その驚きはくりかえし書写ということです。
これも、私の学生時代は、歌集が高く、またほとんど出回っていなかったので
やむなく、読むために書き写すというのが、書写の動機だったので、
短歌の技法習得のために書写をやっている、ということにも、
え!そんな考え方もあるのか?と驚いたわけです。

『日輪』や『青蝉』を西村さんが、選びぬいて購入し、さらに考え抜いて書写を
始めたというのは、短歌に対してこれだけ真剣に間向っている若者がいるという
ことは心強く思います。
この2歌集を写して、やがて、西村さんが、これらの歌集の短歌を文学的に超克する
作品をつくってくれることを望みます。そして、それはそれほど難しいことでは
ないはずですから。


[2498] もちろん「世代」を信じているわけでもなく、 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/19(Fri) 02:00

ただ、
たとえば「装飾過剰な歌はよくない」という価値観があれば、
「装飾過剰でかっこいい」という価値観もあるはすで、
ある特定のサークルの中の「暗黙の了解」に訴えかけるように、
「指輪を両手にしてるみたいだ」と批判しても、
結果として批判になっていないこともある、
それにしても両手に指輪はかっこいいかも、
というお話でした。

http://talk.to/mass-no


[2497] 余談ですが、短歌は、 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/19(Fri) 01:17

若い新人のほうがベテランよりもいい歌をつくる、ということが、
けっこうありうるジャンルなのではないかと常々感じているのですが、
そのへんはどうなんでしょう。

私は、
表現物の「完成度の高さ」をはかるものさしは無数にある、
と考えています。
ですから、
ベテラン歌人には逆に見えにくい、
新しいルールに基づいた「完成度の高さ」が、
ある若手歌人たちの作品にはあって、
同世代の読み手はそのことに気づくけれど、……というケースも、
当然あるのではないかと想像しています。

少なくとも、
「何を恥ずかしいと感じるかのセンス」とかは、
まず確実に、
同世代でしか通じ合わないものですよね。
歴史ある詩歌形式である短歌は、
そういった「センス」を、
時空を超えて共有しようとしているから、
すごいことになってるのでは?
私、
森本平の初期の作品集を読んで「……ださい……」
と思ったことがあるのですが(失敬)、
その森本平が、
私と同世代の千葉聡の作品集を「ださい」と評しているのを見て、
ああ、
お互いさまなのか、
これが世代のギャップってやつ?
と反省しました。

http://talk.to/mass-no


[2496] はじめまして、西村一人さん。書写、 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/19(Fri) 00:18

意味のないことだなんて思いませんが、
[2494] の書き込みは……。

私はかつて音楽雑誌のライターだったんですけれど、
音楽雑誌に昔よく載っていた若手ライターたちの、
「とにかく私は感動したの、
それは言葉ではうまく伝えられないけど、
私の感動はだれにも曲げられない、
とにかくライブ来てみて! CD聴いてみて!」
というスタンスで書かれた文章を連想しました。
こんなふうに「 」で要約すると、
「いくらなんでもそんなひどい文、
商業誌に載らないだろう」
と思うかたも多いでしょうけれど、
載ってたのです。
私自身の文章もひどいものでしたが。

いや、
べつに私の無責任なつっこみなど気にせず、
とにかくご自身の信じた道を突き進んでほしいのですが……。
せっかくこうして「書写」が話題になってるのですから、
「書写反対派」(?)が思わず自分の考えを曲げたくなるくらいの、
説得力ある「書写の魅力」が語られてほしいものだと、
つい期待してしまいました。
その歌集がいかにあなたにとって魅力的であるのか、ということも。

自分の感動を信じてはいけない、
と、
手塚治虫が言ったそうです。(ある人の本からの孫引きです)
人は、ヒトラーの発言にすら「感動」し、
その「感動」を胸に行動を起こせるのだから、と。

戦争は迷惑ですが、
お金を出して買った歌集を書写することは、
だれにも迷惑をかけません。
その「成果」うんぬんは、
掲示板上への書き込み、ではなく、
いつか、別の形で証明するしかないものですものね。

部外者なのに、どうもお邪魔しました。

http://talk.to/mass-no


[2495] 若いゆえに・・・ 投稿者:井上 洋 投稿日:2001/10/18(Thu) 22:36

作者も試行錯誤を繰り返していると思います。
そのあたりが見えてくると勉強になりそうですね。
他者の作品を、盲目的に信じないこと。書写でも黙読でも、このスタンスが
重要だと思っています。

http://homepage2.nifty.com/hiro2001x/index.html


[2494] 無題 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/18(Thu) 21:54

 昨日の晩、「日輪」2回目の書写が終了しました。

 書写して歌がうまくなるのか、と言うのと、私の書写する著者がまだ若いことが論争の論点ですね。

 でも、どちらの論点も、論争しても全然意味ない気がします。論争されても、私は歌集の書写は歌の理解を深めるために効果があると自分の体験から思います。書写する著者が若い、と言うことも、「日輪」も「青蝉」も私が書店でじっくり読んだ末に「これはいい歌集だ」と感じて買った本ですから論争されても意味がありません。どちらの理由も書写している本人が自分の眼と足で動き回って感じたものを覆すには至っていません。迷わないわけではないけれど、書写するかどうかの最後の判断は私が私自身の眼を信頼するしかありません。

 私にとって、「いい歌集」かどうかの最大の基準は私の心に届くかどうかです。どんなに技量の優れた作品でも心に届かなければ意味がありません。もちろん勉強ですから「心に届くかどうか」だけではダメで、技量としても参考になる歌集でないと書写の対象には選びません。
 他の人から見てどうかは分からないけど、私は「日輪」も「青蝉」も十分書写に値する歌集だと思います。なぜかの細かい理論的な話はまだできませんが、自分の身体で動いた結果としてそう思います。


[2493] 装飾過多! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/18(Thu) 16:32

考えてみれば(考えるまでもなく?)私の作品は、たしかに装飾過多なのかも。11月末に出版される予定の作品集には連作が14篇収録されるのですが、その内8篇にエピグラフが付いているほどなのですからね。三島由紀夫の文章なんか、わざわざフランス語訳で引いてあります。満艦飾って感じかしら? 本当は10本の指全部に指輪をはめたい辰ちゃんなんです。でも、世間の良識に妥協して、今のところふたっつで我慢しているの!


[2492] 石井辰彦さん、両方です! 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/18(Thu) 01:06

「(この短歌は)両手に指輪をはめているみたいだ」
という批判もいかしてる(←死語)けど、
たとえば、
「両手に指輪してちゃいけない?」
と切り返したっていいんだと、
発見した気分です。
しかし、そう切り返すためには、
ほんとに両手に指輪してないと!!

私は短歌結社にも短歌同人誌にも
一度も所属したことがなく、
そのことをちょっぴり誇りに思ってたんですけど、
短歌総合誌にはうっかり寄稿した経験があるので、
徹底度が足りないですね……無念。


http://talk.to/mass-no


[2491] 若者よ、志高くあれ 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/17(Wed) 20:07

ということで、どうせ書写するなら、圧倒的に技量のすぐれた歌人の歌集がよいと
私は思っているので、西村一人さんには、小中英之歌集『わがからんどりえ』とか
『翼鏡』とか、あるいは、この掲示板の常連の石井辰彦さんの『七竈』や『墓』や
『バウハウス』を写すことをおすすめしますね。

私が石井辰彦という名前を知ったのは、たぶん今の西村さんや間崎さんと同じくらいの
年齢の時。三一書房の現代短歌大系の新人賞受賞者と入選者の一覧が、発表前に
早稲田短歌会に、三一書房から送られてきた時でした。
石井辰彦 十九歳、その才能に同じ年齢の私ははげしく嫉妬したものです。
思えばもう三十年のむかし。
しかし、あの頃は、いつか石井辰彦さんと、こうやって毎日のように、コミュニケーション
ができるようになるなんて、思いもよらなかったものです。
大学短歌会のみなさんの同世代に天才があらわれることを祈っています。


[2490] 青春戯画集 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/17(Wed) 17:39

石井さんは、魂の熱い大人に育てられた人だから、魂が熱い。その点に、今のわかい人には、戸惑いがあるんだと思います。わたしは、そのような時代の空気も含めて、石井さんから受け取ってほしいと思っているんです。
ああ、「魂」って、死語になりつつありますよね。
わたしを育ててくれた大人は、高瀬さん、自分のハハオヤ、魂の熱いタイプではなかったな。もてあましながら、死なないように、死なないように、背中を押しながら運んでくれました。
同じように魂の熱い大人とは、徹底的にぶつかりました。
わたし、ほんとは画家志望だったので、画塾に通ってたんですよ。大学も、京都市立芸大を受験しました。
画塾の先生からは、
「君は誰からも愛されない人間だって、絵を見ればわかるよ!」
「ぼくにここまで言われて、涙一つもこぼさないなんて、なんて人間なんだ!」
受験の不合格を告げにいった日、別室で五時間も缶詰にされて……「やめる」って言ったら、帰してくれない……。
高校の授業の先生からは、みんなが見てる前で、完全無視されつづけました。1対1だと親切だったりするのに……。
とっても、いい体験でした!


[2489] 死にたまふ母 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/17(Wed) 16:38

辰巳さん、過褒だとは思いますが、ありがとうございます。『バスハウス』に収めた連作「パリサイドの日記」は、もちろん書いている最中は必死でしたが、書き終えてから、たしかに齋藤茂吉の「死にたまふ母」を意識しました。ああいうこと(他作家の作品を意識するということ)は、あの一回だけの経験です。

それにしても『バスハウス』(書肆山田)は、若い読者には高すぎるかなあ! 消費税3%の時代に一冊 \4,900 だったわけだから、今だと \5,000 近いはず。ちなみにあの函、職人さんが「これを作れたのでもう死んでもいい!」と言ったという、工芸品なみの作品です。あの箱だけで半分以上の価値がある、という意見もあるくらい(正しいかも?)。凶器になりそうな丈夫さですしね。


[2488] 石井辰彦 様 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/17(Wed) 15:07

どうかどうか、歌壇的な常識なんて持たないで。ご自分を卑下しないでください。
そしてどんどん、「せまい世間」へ向けて、矢を放ってください。

「現代短歌体系」は、是非わかい人に読んでほしいです。選考を読んでいても、全然今の時代と違う。「大人」のなんたるかが、ちがう。魂が、熱いです。今の大人、ダメです。正味バカです。そして、正味バカの予備軍には、なってほしくないです。

あと、わかい皆さんへ。
もうじき新刊が出るそうですが、石井辰彦の歌集「バスハウス」の後半は、茂吉の「死にたまふ母」に比肩する圧巻の連作です。是非、ご一読を。


[2487] Re[2485]: 短歌の書写について。 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/17(Wed) 14:53

わたしが『日輪』をいいと思ったのは、書評でも書いたけれど、「まとめ癖」が、まだないから。
「まとめ癖」のあるわかい歌人を挙げると、吉村実紀恵、内山晶太、わかくないけど俵万智です。
口語・文語や、題材が現代的であるかどうかは関係ないです。吉村さんの「コンドーム」の歌は典型です。
とにもかくにも短歌的にまとめてしまう。「腕」ともいえるし「癖」ともいえる。どんな題材も、「まとめ」をしてしまえば、ある種の格調を得ることができます。お便利なんですね。

『日輪』にも、欠点はあります。
らくらくまとめて「お短歌」していないぶん、声に出して読みたくないような、しらべのいただけない作品も、かなり多いです。なので、一巻まるごとはよして、気に入った作品だけにしておいたほうがいいと思うよ。書写には向かないと思う。
書写に限っていえば、どちらかというと、まとめ方のうまい歌人の作品を、写すほうがいいように思います。

こう書いたからといって、わたしは吉村実紀恵や内山晶太を全否定しているのではないし、書評でほめたからといって、手放しで受け入れているわけではありません。好き嫌いのモンダイとは、まったく別物です。

ちなみにわたしは、書写体験を持ちません。(たぶん。)


[2486] オバカと莫迦は違うので…… 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/17(Wed) 14:40

間崎くんも西村くんも、そんなには気にしないで欲しいなあ! まあ、いささか不適切な発言ではありましたね。特に掲示板という場では……。お酒を呑みながら、「おい、君ってオバカさんだよなあ!」と言われた感じで、受け取ってください。ですからもちろん、怒っているわけではまったくありません。呆れている、というか、感心しているわけです。

辰巳さんがおっしゃってる通り、私は歌壇的な常識に欠けているのかもしれません。歌人としてデビューしたのは 1973年のことですから、間崎くんや西村くんが生まれるより前のことだと思いますが、以来一度も結社に所属したことがありません。数ある短歌総合誌にも、作品を発表したことは一度もないんですよ。まあ、非常識な歌人なのかもしれませんね。

そうそう、歌人としてのデビューですが、当時三一書房が出していた『現代短歌大系』という全集が一回こっきりの新人賞を行っていて、それを貰っちゃったんですね。撰者は大岡信さん、塚本邦雄さん、中井英夫さんでした。で、ちょうど短歌を作り始めていた私は、どんな短歌なら受賞できるのだろうかと思って、通っていた予備校の近くの本屋さん(駿河台下の書泉でした)に、撰者中唯一の歌人である塚本さんの歌集を偵察にいったのです。新刊だった『星餐圖』をぱらぱらっと立ち読みして(結局この歌集は購入しましたが、それは受賞が決定してからでした)、「僕の作品、まったく見劣りしないなあ!」などと不遜なことを考えたりしたわけですね。今から考えると冷や汗ものですが、そんな人間が他人の歌集を書写したりするはずがありません。若い時は誰でも少しは怖いもの知らずなのでしょうが、どうやらそのまま四半世紀を過してしまったみたいで、我ながら呆れ返ってしまいます。嗤ってやってください!

笑う、と言えば、枡野浩一さんが私の書き込みを見て声を出して笑っちゃったというのは、書写のくだりでなのでしょうか? それとも指輪のくだりでなのでしょうか?

ともかく西村くんには、この際『源氏物語』を書写することをお勧めしておきます。立派な短歌を書けるようになると思いますよ!


[2485] 短歌の書写について。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/17(Wed) 13:02

西村です。

 書写そのものは今年の春から始めていますが、
初めて薦められたのは3年近く前に初めて結社の
歌会に参加した時です。基本的にはその時に教わった
やり方で書写しています。注意点は
1,ひとりの人に偏らないこと
2,必ず直筆で書写すること
の2点でした。
 3回書写すると言うのはオリジナルですが、1回目と
3回目では歌を覚えている度合いが全然違いますので
効果があると思います。


[2484] どーんと恋なのだ☆ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/17(Wed) 02:43

さっきメールをもらって、パンチマンの松澤俊二くんが、12月の月鞠歌会に「なんとか都合をつけて来たい」とか。石井さん、間崎くんも、是非いらして。
辰巳ちゃんがいますから!
チャンバラになっても、和気あいあいになっても、
「どーん来い」なのだー☆


[2483] かんたんに被害者にならないで 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/17(Wed) 02:22

書写というのは、伝統的な方法として、一つにはアリなんでしょね。
であればなおさら、石井辰彦という、そのような歌壇的な伝統を呼吸せずに、実績ここに至った歌人の、方法を語るところに耳を傾ける必要はあると、わたしは思います。
気づいたら、自分たちの狭い世間を守ろうとしているだけ、ということはあるよね。
「おバカ」はたしかにキツイけど、かんたんに被害者にならないで、どうか風穴をあけるちからにしてほしいです。
個人的には、西村くんの書写体験について、聞きたいモードです☆


[2482] 短歌の書写は、 投稿者:荻原裕幸@管理人 投稿日:2001/10/17(Wed) 00:40

十代の後半から二十歳を過ぎる頃まで、
繰り返しおこなっていました。
たしかに短歌部だな……。
ぼくの目的はふたつあって、
ひとつは、模倣したいほど好きな作品を
なんどもなんども書いてはその文体を
身にしみこませようということでした。
多かった作品は数十回は書いたと思います。
これはあとからたいへん厄介なことになりました。
素振りで型が決まりすぎて矯正することになったのでした。
もうひとつは、目で追って読んでもわからない作品、
特に文脈のとりにくい作品を理解するためです。
文語で書いてあるとただでさえわかりにくいのに、
おまけに意味のあちらこちらに飛躍があって、
目で追っているだけではだめだなあと思う作品は、
書くことによって理解を早めようとしました。
後者の目的では今でも稀におこないます。
そう言えば、外国語の学習も
当時ほぼ同じようにしていました。

http://www.ne.jp/asahi/digital/biscuit/


[2481] 歌集の書写……卓球の素振りみたいで、いいかも。 投稿者:枡野浩一 投稿日:2001/10/17(Wed) 00:08

短歌部! って感じで。カレー部に入るよりは。

サッカー少年だった漫画家の松本大洋は
大学で漫研に入ったとき、
「朝練(あされん)は何時からですか?」
と質問して笑われたそうですが、
なぜ漫画には朝練が必要ないのかと、
考えてみたほうが面白いですね。

それはそうと、
[2474] の石井辰彦さんの書き込みを一読し、
声を出して笑ってしまいました。
(自分のことを書かれてたら腹が立っていたのかしらん)
もう私のハートは石井辰彦さんでいっぱいに!!

http://talk.to/mass-no


[2480] 書写について 投稿者:荻原裕幸@管理人 投稿日:2001/10/16(Tue) 23:51

>間崎和明さん
>西村一人さん

書きこみどうもありがとうございました。
掲示板を飛んでしまっているコメントについて、
どうやってつなげようかと思案しているうちに、
対象の掲示板の間崎さん西村さんの書きこみが出てしまいました。
場と場をうまくつないで議論をセッティングできなかったこと、
おわびもうしあげます。

http://www.ne.jp/asahi/digital/biscuit/


[2479] 張本人です。 投稿者:西村一人 投稿日:2001/10/16(Tue) 23:43

西村一人@東北大学です。歌集を書写している張本人です。

 いろいろ言われてますねぇ・・・(笑)。オバカでも別に私は全然いいのですが、西村には西村なりに思うところあってやっている、と言う点はご理解下さいませ。

>石井様
 というわけで、張本人の見ていないところで人をオバカ扱いするのはご勘弁下さい。


[2478] もしよかったら、 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/16(Tue) 23:22

次の月鞠歌会が12月の第一日曜にあります。
じかんは1時〜夕方、三鷹市芸術文化センターで。
あとは飲み会です。
石井さん、間崎さん、おいでになりませんか?
ご案内、常連さん以外はアトランダムにお送りしているので、来たい人はぜひ、辰巳までお申し込みください。こわくないよ☆


[2477] まあまあ、…… 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/16(Tue) 21:34

っていうキャラじゃないんですけどね?

歌集の書写について。
個人の好みのモンダイですから、「おバカ」に見えるとゆうのもオツなもんではありませんか。理屈がどうこうより、書写をしている人が、ネットで吊されるような雰囲気になるのが、間崎君はイヤなのでしょ。わたしもイヤだし。

「短歌往来」の書評で、『日輪』から同世代の歌人は学ぶところがあるだろう、と発言した張本人としては、書写!?にはいささか戸惑いつつも、わかいころって、何かしないではいられないものだから、何もしない人よりは、きほんてきにはエライなあ、と思います。
「おバカ」と言われることを、やっときましょうよ、わかいときに言われないで、いつ言われるのよ、特攻やジサツ行為はダメですよ。わかい人にいちばんしてほしくないことです。それ以外なら、なんだって……健闘を祈りますよ。

間崎くん、石井さんに、ぜひお酒をご馳走になって。
石井さんは、悪口雑言振りまいたって、根は、とても真面目な人なんですから。
ものわかりのいいふりをしない大人ってのも、いいもんですよ。


[2476] 早稲田短歌から参りました 投稿者:間崎和明 投稿日:2001/10/16(Tue) 15:18

なんだかお騒がせしていて申し訳ありません。
早稲田短歌の間崎です。ヒゲです。
初めて書き込みます。

藤原龍一郎さま
いえ、むしろ、先輩、とお呼びしてもよろしいでしょうか。
[2473]でおっしゃっていただけましたこと、その通りだと思います。
歌会お待ちいたしております。
早稲田短歌の後輩に、喝をいただければ幸いです。

石井辰彦さま
やっぱり『辰兄ィ』とお呼びした方がよろしいんでしょうか。
男っぽいですか、うーん、意識していないんですが、そうなんですか?
『オバカ』は勘弁して下さい。やさしい眼で見ていただければ幸いです。


誤解があるようなので一言申します。
学生で歌詠みを志すものがみんな書写しているわけではありませんし、書写している人間にしても、ひたすら書写する者もいれば、好きな歌人の好きな連作を、じっくり読み込むために写すものもあれば、現実的にお金が無いので筆写せざるを得ないというものもおります。
現実に間崎などは、佐美雄とか好きで筆写した事はありますが、これは嗜好の範囲ですし、勉強のつもりではありません。
様々な人間がおります、ということで御寛恕のほど賜りたく。

できましたら、さほどお怒りにならず、後進をやさしく見守っていただければ何よりに存じます。
乱文失礼しました。

http://www.geocities.co.jp/Bookend/6669/main.htm


[2475] 歌集は・・・ 投稿者:井上 洋 投稿日:2001/10/16(Tue) 12:10

40過ぎの定職を持った私でも高いと思うから、大学生にとってはとんでもない
ものでしょうね。コピーもやはりまずい。その点は藤原さんのご意見に同感。

言うまでもなく「書写」というのは、やはりその歌の韻律や詩情を身につけたい
という人が行う行為ですから、松木さんが選択しているような歌人、歌集がベス
トだと思う。

私は、そもそも「書写」はしない。買い込んだ歌集にも書き込みはしない。一読
気になった歌のところに付箋をはって、繰り返し読む。時には声を出して読む。
そのなかで悲しくなったり、うれしくなったり、考えさせられたり、そんな感情
をもたらしてくれれば、と思って、ひたすら読んでいます。


[2474] 藤原さん、そうじゃなくって…… 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/16(Tue) 11:59

歌集の値段もコピー代も高いから書写するってのなら、まあそれなりに納得はしてもいいんですが……。早稲田短歌会の掲示板によると、『青蝉』や『日輪』を書写してるのは東北大学短歌会のメンバー(男性)ですが、一回ではなく、二回も三回も書写しているんだそうです。一日一時間とか、ノルマを決めてね! 求道的と言えば聞こえがいいけど、かなりオバカな行為だとは思いませんか?

藤原さんにくっついて、早稲田短歌会の歌会に行ってみようかなあ! 変なオマケ(?)ですが……。そういえば「短歌人」の掲示板を覗いたら、小池光さんが装飾過多な短歌を評して「両手に指輪をはめているみたいだ」と批判してらっしゃいました。あのー、石井の辰ちゃんは、両手に金の指輪(しかも右手のは大きいアメジスト入り)をはめているんですが! これじゃあ男っぽい間崎くんなんかには嫌われてしまうかもしれませんね。


[2473] 『青蝉』とか『日輪』とか 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/16(Tue) 07:20

石井辰彦様、松木秀様、井上洋様

早稲田短歌会のひとたちが、『青蝉』や『日輪』を書写するというのは
歌集の評価というか、それもあるのかもしれないけれど、歌集の値段が
高すぎるという、数十年来の事情ゆえのことではないでしょうかね。
コピーを取るのは、著作権上、問題があるでしょうし。

彼らも歳をとると「俺達の若い頃は『青蝉』や『日輪』を筆写したもんだ。
その点、いまの若いやつらは…」と言ったりするのかも。
まあ、すべては順送りということです。

こんど、私は早稲田短歌会の歌会に行ってきます。楽しみです。間崎さん、よろしく。


[2472] 「人」に勝るモノはないよね 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/16(Tue) 01:23

>石井さん、荻原さん
貴重な情報をありがとうございます。身がひきしまる思い、大感謝です。

それにしても、
こんなときだからこそ、ニューヨークへいかれる石井さんに敬意を表します。
すっ飛んできてくれる「人」に、勝るモノはないよね。
「盟友」の励みになることを、祈ります。


[2471] ヒゲが掟!!!!!!!!!!!! 投稿者:八一 投稿日:2001/10/16(Tue) 00:00

泰子を好きになる人は…‥‥。みなヒゲはやしとるねん!!!!!!!!!!!!!!
生やしてへん奴手ぇ出したら許さんで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


[2470] ただの!? 投稿者:八一 投稿日:2001/10/15(Mon) 23:44

23:25分,松原さんの家でとんでもないものをみてしまった!!
な,な,何と!?coopが作ってしまった,ただの,ただの,ただの炭酸水なのだ!!!!!!
その炭酸水の中に,雀蜂のエキスをイレテシマッタラ‥‥.


[2469] 唖然 投稿者:井上 洋 投稿日:2001/10/15(Mon) 22:03

本当かな、『青蝉』や『日輪』を書写するなんて。
松木さんと同じ感想です。
私は立ち読みで読んだな、数分間(八重洲ブックセンターにて)。
それでお終い。読んで悪くはない歌集だと思いますが、もちろん歴史に残るような
ものでは決してない。申し訳ないけれども。

http://homepage2.nifty.com/hiro2001x/index.html


[2468] Re[2466]: ホームページ! 投稿者:荻原裕幸@管理人 投稿日:2001/10/15(Mon) 19:23

>石井辰彦さん、みなさん

> 早稲田短歌会の掲示板を覗いたら、
> ホームページの権利関係がややこしいことになってるんだとか。

これはたぶん、主に、
Yahoo! JAPANおよびジオシティーズ
の利用規約をめぐる問題かと思います。
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/8984/
等をご参照下さい。ただ、鵜呑みにはしないで下さいね。
ユーザーたちの主張は納得できるものが多いのですが、
プロバイダ側の真意の掴みにくい「事件」のようです。

http://www.ne.jp/asahi/digital/biscuit/


[2467] 書写! 投稿者:松木 秀 投稿日:2001/10/15(Mon) 14:53

『青蝉』や『日輪』を書写する、というのは、私もびっくりしてしまいました。
これらの歌集は何度も読んではいますが、書写というのには違和感があります。
書写は私もやっていますが、主に今五十〜七十代の著名歌人の初期歌集が中心です。
あくまでも新刊ではなく、初期の歌集を中心に少しずつ行っております。

〔2466〕の石井辰彦様のお書きのことにびっくりしてしまい、
つい駄文を書いてしまいました。


[2466] ホームページ! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/15(Mon) 13:23

辰巳さん、ホームページの開設を楽しみにしています。

早稲田短歌会の掲示板を覗いたら、ホームページの権利関係がややこしいことになってるんだとか。辰巳さんは創作の連載をなさるわけだから、そのあたりきちんとしておいた方がよいと思います。老婆心ながら……。

ついでに、大学の短歌会ネタをひとつ。彼ら若い歌人たちの何人かが、歌集の書写に励んでいるらしい。それも、吉川宏志の『青蝉』とか永田紅の『日輪』とかを! 私としては信じられない情景ですが、これって歌壇的には常識と言えるようなことなのでしょうか? 大いなる疑問です。

そうそう、テロリストを恐れることなく、年末にニューヨークに行くことにしました。私なりのテロリズムに対する意思表明だと考えてもらえると、嬉しいなあ!


[2465] 7・1組 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/15(Mon) 01:03

藤原さんとは、電話でコンセンサスをとりました。
松原さんは、「7・1組」というんですが、やはり大仕事をし合った信頼関係というのは、あるものです。(石井さんと森本さんも、はいっちゃってます)

HPの開設は、年内に予定しています。
来年の朗読ライヴ(日時は無事決定しました。告知は別途、行います)に照準を合わせて、朗読用のテキストも、読めるようにしたいと思っています。管理人は、松原一成さんになります。
「月鞠」第五号も無事、出来しました。購読お申し込みの受付を、開始します。
発行所が移転したばかりで、生活環境も大きく変わり、今はさまざまなことが混沌としています。
創造に、混沌はむしろ必要なもの。
読者の皆様には、待っていただくことが多くなって、申し訳ないのですが、「ゼロから」に強い辰巳ちゃんです。
まっちゃん秘蔵の「スズメバチのエキス」を飲んで、がんばるのだ☆のだ☆
(※「スズメバチのエキス」について知りたい人は手を挙げてください……おしえてあげます♪)


[2464] 辰巳様宜しく! 投稿者:伊藤 愛 投稿日:2001/10/14(Sun) 19:28

辰巳様
藤原様

第三者の読者としては、正直言って迷います
どちらも一理あって、「こっちが正しい」といいかねるので
ございます。昔から名作といわれる本にプライバシーの問題が絡み
ついているもの一杯あります。
したがって、辰巳様の感性をのばすならば、(読者は期待している)
辰巳さまのHPをぜひ開いて戴いて、思う存分書いて欲しいです

辰巳さまの一途な生き方に、読者達は共感して読めるし、
嫌な人は読まなくていいのですから、是非HPを開くこと
切望致します。

辰巳様のファンとして、「辰巳様」が「藤原様」達といつまでも
仲良く(ごめんなさい子供みたいですが)してより良い短歌を
歌って戴きたいと願います。

上手く私の気持ちが伝えられない、もどかしさを感じますが
お解り下さい。




[2463] 暴走特急。 投稿者:キクチアヤコ 投稿日:2001/10/14(Sun) 18:55

本日、新風舎に行ってまいりました。
「コス・プレ」というタイトルはやはりHな想像を
カキタテルのでしょうか?
全然違う意味なんですが。
自分の思う通りに伝わるなんて、奇跡だ。
アタシは今まで恵まれ過ぎたのかもしれない。

さあー、ばんばん行きますわよ!!!


[2462] プライバシーの侵害について 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/14(Sun) 16:41

プライバシーを侵害されたかどうかは、本来、メディア側ではなく、当事者が決めることではありませんか。
それを、メディア側が、「侵害の恐れがある」として、どんどん自主規制へ向かっているのが、プライバシーをめぐる問題の現状ではありませんか。
本来「当事者が決める」ことなのに、それを、メディア人は、「メディアが決める」ことのように勘違いしてしまっていると思います。
なぜそうなるのかは、メディアが自分たちの媒体を守るための一つの危機管理なわけで、これは当然の心理の動きとして、尊重されるべきだとも思います。

表現を楯に、誰彼をリスクの道連れにしていいとは、わたしは考えていません。
だからこそ、モデルの合意を、綿密に取り付けながら、書き進めてまいりました。

藤原さんが、「編集された事実」について、深い理解をお持ちであることは、よくわかっています。

プライバシーが侵害されるかどうかは、誰が決めるのか?


[2461] [2460]に対する補足説明 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/14(Sun) 11:32

下記の辰巳泰子さんの書き込みに対する補足説明をします。
13日早朝に書き込まれた旧[2456]の書き込みの内容に対して、他者のプライバシーの
侵害になる可能性があると判断し、辰巳さんに当該の書き込みの削除及び書きなおした
うえでの再掲載をお願いしました。
書きなおした原稿をアップする前に見せていただきましたが、私には、依然、プライ
バシーの侵害の可能性があると思えました。
そこで、話し合いを続けていましたが、辰巳さんから、[2460]の書き込みが出ました
ので、その意志を尊重したいと思います。
再開の媒体及びその時期に関しては、辰巳さんからのインフォメーションをお待ち
ください。


[2460] 連載の「お引っ越し」 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/14(Sun) 10:22

さまざまな「立場」にある読者の皆様へ

旧[2456]をめぐる「プライバシーの侵害」について、ご意見をいただきました。この連載は、内容の都合上、モデルと話し合うことを前提に、書き進めているものです。
この作品は、前半部に背景、後半部に主題が展開される予定でした。現況は、前半部のクライマックスにあたります。

松原さんの、再掲用の改訂原稿についての意見を記します。
「前のままでもよかったのに、要望にこたえて、あえて直した。印象は一変しておとなしくなった。それでもOKが出ないなら、媒体を、辰巳泰子の自由にできるものに移動したほうがいい。『月鞠』なり、辰巳泰子自身のHPを作成して、改めたほうがいい。あれでいけないなら、別物になってしまう」
という意見です。

作者であるわたしは、これをモデルの意見として無視はできませんし、何より、表現者・辰巳泰子への、愛情にあふれた意見だとも思います。
なので、この連載は、媒体を移動して、再開することに決めました。

プライバシーの侵害についてご意見のなかった一部の書き込みについても、その延長上にあると思い、当方の判断で取り除きましたが、おそらく、一か月通してご覧になっていただければ、ああ、やはり創作なんだというご理解をいただけたはずだと思います。

これは、連載の「お引っ越し」です。
新居は、年内にはお知らせするので、待っててね!


[2459] おやつはオレンジジュース(手搾り)入りのホットケーキでしたよん☆ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/13(Sat) 19:42

止まってる……読者の皆様に、ご心配かけているのかな?
だいじょーぶです。現在、調整中。
せっかくの休日です。皆さん、どんどんたのしいおはなし、書き込んでくださいね! ほれほれ☆


[2458] お断り事項いくつか 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/13(Sat) 11:14

この連載内容の全責任は、辰巳が負うものです。
この連載はモデル小説ですが、モデルの合意を得たうえで、主題を貫くための、ふんだんな脚色・創作部分を加えてあります。したがって、いわゆるノンフィクションではありません。その点を、読者諸兄にご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。
上記2点をご理解いただけず、モデルの周辺に不当なご迷惑がかかると判断した場合、予告なく連載を中止することがあります。
旧[2456]改訂版再掲に当たっては、しばしのお待ちを……。


[2457] [2456]‥‥ 投稿者:松原一成 投稿日:2001/10/13(Sat) 09:55

今朝[2456]を読みました。
物語が、さらに新しい展開を見せていて、これからがますます楽しみと思ったのですが、
うーん、どうして「書き直し」なのでしょう。
とってもいい文章だったのに‥‥。


[2456] 一日休載 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/13(Sat) 09:27

[2456]、書き直します。あと、今日は書き込み、お休みします。


[2455] REM1 投稿者:冬野由布 投稿日:2001/10/13(Sat) 00:30

高座に噺家がいて、かなり遠目で見ている。
みんながどっと笑う、そんな言い感じの噺なのに
「ねたが滑ってんだよ…」と思う。
にもかかわらず笑えるのは
成功しているというんだなと思った。


[2454] >荻原さま。 投稿者:コバヤシミホ 投稿日:2001/10/12(Fri) 23:28

ありがとうございます。

私のページは、訳あって急造したのでいまどのように製作していこうか
思案中なのです。
で、現在は中途半端な状態になってしまっていて…。
『フラワーフレーク』の発売までにはなんとかしたいと思っています。
個人的にフリーでお芝居の仕事をしているので、そっちともリンクさせて
いきたいな〜とか、考えばかり先走っている今日このごろです。

有言実行。

http://www81.tcup.com/8152/kobayashimiho.html


[2453] ちょっと一服 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/12(Fri) 22:15

3、4年前、ある大手児童書出版社から、上下二巻で子ども向けの短歌入門を書いてほしいという依頼がありました。いったん受けたけれど、編集者と反りが合わなかった。序文、いろいろ注文どおりに書いては書き直しで、結局、好き勝手に書いたものがとおった。
書き直しの過程で、会議でとおるものにしたいとゆう、編集者のエゴを感じて、きつかった。
あれだけ規制し、振り回しておいて、
「書けるじゃないですか」
とエラそーに言われたのが、カチンときました。
だったら、はじめから好き勝手に書かせろよ! もっとはやく見抜けよ!!
で、蹴りとばしてしまいました。子ども向けに選歌をしている、先輩歌人を紹介して。

この前、「ガラスの動物園」を観に行ったとき、台詞は「びっこ」の大連発。
あれ、メディアにのっかりませんね。わたしが連載中のモノも、まんまではメディアに乗らないような、作品でありたいと思います。


[2452] エウロパ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/12(Fri) 18:21

天体望遠鏡はうちにあるけれど、口径の大きなものではない。木星の掩蔽を観測してあがり、それきり二十五年間も止めになっている。
雨あがりの未明、空はおおきな河原のようになっていた。
東側の北辺から南辺にかけて、水の帯がまっすぐに貫いている。三日月が水を掬いながら、昇りあがってくる。河原の石。あれは、鱗雲だ。河原は、半身を天空に捧げた巨大な人魚の尾部かもしれない。さまざまに波長の光を調えあって、月光にきらめいている。
ゆっくりと歩いてゆくと、運河の袂にさしかかる。
松原さんは、星座を意識して星を観るのは初めてだそうだ。天頂付近に自分の星座を見つけて、感激している。アルデバランの南に接してヒアデス星団。西側に視線を繋いでゆくと、プレアデス星団。街灯の明かりを掌で遮ると、プレアデス星団の7つまでは、すぐに確認できる。「すばる」は、和名である。
「あ、八つに増えた」
「肉眼では、九つまでが限界だそうよ」
「街灯が、なかったらなあ」
ふいに地下から、があん、と音がする。仙川の水門がひらく音かもしれない。

シャワーを浴びて待っているあいだ、布団で「全天星座百科」をみる。
牡牛座に付箋が立ててあり、ゼウスとエウロパの神話が書かれている。エウロパは、木星の衛星である。
ほかの乙女たちと野に遊んでいたエウロパの傍らに、おとなしそうな白い牡牛が寄る。エウロパは、乗ってごらんなさいと言いたげな牡牛の背に、何気なく腰かけると、牡牛は豹変し、またたく間に走り出した。エウロパは地中海へと連れ去られ、大きな声で助けを求めても、だれにも届かない。――
脳髄にいくつかの苦いものが走って、書物を閉じる。

眠りに落ちるきわに、わたしは呻き声をあげていた。いや、と口走った。それで、目を閉じたまま、意識だけ連れ戻された。
「いやなゆめをみてた……」
どこかさすられた気がしたけれど、よく覚えていない。
「どんなゆめか、きいていいの?」
松原さんの声がして、きっと安心しきって、みたゆめだから、自分の答えの語尾があいまいなまま、わたしはふたたび眠りの瀬へ、引き返した。
ゆめは、テレビを並べたように、画面が同時に二つ見えているゆめだった。
一つは、沈没した船室の内部で、夕食を囲んでいる。
壁が青く塗られ、原色の調度がひしめきあって、真っ赤に塗られたテーブルに、あれも、八一のため。これも、泰子のため。出ていった人が箸を振りかざして、わたしと八一は、皿に向かって俯きつづけている。
もう一つは、傾いた高層の居室で、わたしは生まれたばかりの八一を抱いて、離れたダイニングと罵りあっている。居室は、朝だった。一晩中授乳していて、起きるのがつらく、それを責められているのだ。陰画のようで、だれの顔かも定かではなかった。


[2451] 折も折 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/12(Fri) 18:06

ノーベル平和賞は、UN とアナン事務総長に与えられることになったみたいですね。ううむ!


[2450] こんにちは 投稿者:荻原裕幸@管理人 投稿日:2001/10/12(Fri) 15:22

>コバヤシミホさん

ファースト歌集『フラワーフレーク』、
いよいよ近づいたのですね。楽しみです。
掲示板もときどき拝見しております。
拙歌集の件、感激して読んでおりました。
ホームページもまもなくでしょうか。

電脳短歌BBS
http://www.imagenet.co.jp/~ss/com/dt/bbs.cgi
どうぞPRにご利用下さい。



>伊藤愛さん、石部明さん、藤原龍一郎さん

多くの新聞では、社会面に時事川柳の投稿欄を、
地方版に制約のない川柳の投稿欄をもうけていて、
全国版の文化面では、たしかに扱われていません。
これは、現代川柳への偏見によるものだと
自分が川柳を見てきたこの十年ほど
しみじみと感じつづけていることです。
ただ、川柳がそこから何らかの展開をはかる際に、
外部の偏見や、あるいは無知や無理解に憤って
マスメディアと対峙するのも一つの考えですが
別の角度から、もっと積極的に、
川柳そのものの「プロモーション」をして、
マスメディアが無視できないような状態を
つくってしまってはどうか、
という考え方もあるように思うのです。
川柳ジャンクションにおける
ぼくの「自己規定」発言の根本には
そうした気持ちもあったのでした。
藤原さんも、マスメディアには左右されないように、
しかし積極的に川柳を前に押し出すのがいい、
という意味のことをおっしゃっていましたよね。

http://www.ne.jp/asahi/digital/biscuit/


[2449] Re[2445]: あがりのない川柳のプライド 投稿者:石部明 投稿日:2001/10/12(Fri) 12:44

> 大新聞に大きな川柳欄がないことは、むしろ「川柳のプライド」だと私は思って
います。
> 大新聞の短歌や俳句の選者になることは、作家としてのアガリを意味します。
> つまり、選者になった時点で、クリエイターではなく彼や彼女は選句業になるのだと。
> 川柳も投句欄はあるにしても、扱いが小さい。それはむしろ、アガリのない川柳の
> プライドだと、川柳作家の方々はそうは思いませんか?

藤原さま、「川柳ジャンクション」ではお世話になり、本当にありがとうございました。
「アガリのない川柳のプライド」と言ってくださったのも、あのシンポジュウムの時
でした。アガリを求めないところに川柳はある、といつも思っていましたので、まつた
く同感です。ただ、川柳の中にも古い体質を抱えたまま「アガリを求めて上がれない」
亡霊はうようよしていて、メディアや文部省に擦り寄っていくような毒の抜けてしまっ
た川柳を書き連ねているようです。
私自身も数年前、地方版の選者を打診されたことがありますが、社会規範の象徴的な場
所で川柳することの気恥ずかしさと、陽の当たる場所では成り立たない川柳性みたいな
ものへのこだわりでお断りしたことがあります。毎週一回、新聞社の「読者サービス」
に気配りする時間もありませんでしたし。ただ、これはプライドというよりも、いじけ
た拘りに過ぎないのだと思います。

「川柳ジャンクション」全記録、今日皆様に送らせていただきました。

http://ww3.tiki.ne.jp/~akuru/


[2448] 日本で一番! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/12(Fri) 12:36

現時点で、日本で一番危険な場所は、ディズニー・リゾートとユニヴァーサル・ステュディオ・ジャパンだと思うのですが、いかがでしょうか?


[2447] ズイキの涙 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/12(Fri) 09:36

ある紙媒体で、短歌入門を連載することが決まった。
夕方になってから、三鷹井口院へ詣ることにする。
この二か月ほどに開封した郵便物はごくわずかで、滅入る、とはこういうことかという過ごし方をしていた。電話のコードも外していることが多かった。つくづく、「殺しても死なない女」に思われているのだなあ、ということが、いちばんの原因だったが、そのほうが自分が「理解」されやすいのであれば、概ね抵抗をせずにきた。

井口院は、不動明王を本尊にしている。
わたしの守り本尊は、生まれ年を旧暦で考えると己巳(つちのとみ)で文殊菩薩、新暦では丙午(ひのえうま)なので勢至菩薩である。八一は大日如来、壬申(みずのえさる)の生まれだったか。
八一が7歳のお正月だった。
お神籤で、都合三回も凶をひき、ここの身代わり不動で厄払いをした。ほかをあわせると、9歳に至るまで累積6回、凶をひいている。
わたしのほうは、仕事がはいるたびに、ここに詣る。
不動明王に、わが父母の無事を祈る。
大師堂に、生業の安定を祈る。
弁財天に、祈る。
閻魔堂に、義徳院公道清明居士冥府の日々安かれと祈る。
地蔵甘露如来に、子らの道安かれと祈り、ゆうべの蝋燭を灯す。

戻るとき、農園付きの商店に、ズイキが売られていた。
納屋を改造したらしい商店の奥からは、エプロンをつけた小柄な老婆が出てきた。今年は雨が降らなかったので、水道の水を流しっぱなしにして、今ごろよく降って困るらしい。ズイキは見事で、老婆の胸にも届くほどだ。黒みがかった紫色のズイキは太々と伸び、皮を剥けば、なかはスポンジのようになっている。昔、吸い物でよく食べたが、老婆は三杯酢をすすめた。
途中、時鳥の花を、生け垣に咲かせている家がある。
呼び鈴を鳴らし、分けていただけるように頼むと、鋏を持って、お嫁さんらしい人が現れた。好きなだけ摘んでいいといわれた。
もう夕闇の時刻なのであたりは暗く、自分の手が、どこを切っているのかわからない。鋏を動かすたびに重なりあっている花弁が揺れ、わたしがあまりに喜ぶので、もっともっとと言ってくださる。
まず先に、他所へ活けにはいったが、家人は留守だった。裁たれた葉と花弁を、益子の湯呑みに水を張って浮かせておく。残りは自宅に活けようと決めて廊下の電灯を消すと、生き物を踏んだように、ぐにゃりとしたものが足の裏にあたった。花弁だった。


[2446] 無題 投稿者:伊藤 愛 投稿日:2001/10/12(Fri) 08:44

藤原様

「アガリ」「自己規定」・・今、川柳界で賑わっています。
アガリのない川柳のプライド・・・そうですね。なにも卑屈にならなくて
いいのですよね
温かいご指摘有難うございました。

辰巳様の連載、読者に「生きる」ということ伝えていますね。楽しみにしています。


[2445] あがりのない川柳のプライド 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/12(Fri) 07:07

伊藤愛様
大新聞に大きな川柳欄がないことは、むしろ「川柳のプライド」だと私は思っています。
大新聞の短歌や俳句の選者になることは、作家としてのアガリを意味します。
つまり、選者になった時点で、クリエイターではなく彼や彼女は選句業になるのだと。
川柳も投句欄はあるにしても、扱いが小さい。それはむしろ、アガリのない川柳の
プライドだと、川柳作家の方々はそうは思いませんか?


[2444] イベント情報 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/12(Fri) 06:59

◎明日、こういう催しがあります。
 関西方面の方々、ご興味があったら、どうぞ、おでかけください。
 最初の方で、私も少しだけかかわらせていただきましたが、
 歌人のみなさんも興味深い顔ぶれがそろい、充実した催しになりそうです。

御鎮座壱千八百年式年祭『廣田神社現代歌合』

平成13年10月13日(土) 午後1時開演 午後5時終演予定

第1部 記念講演会    今野寿美
第2部 現代歌合
      判者     米満英男
      左歌人兼方人 島田幸典 小黒世茂 由良アイ子
      右歌人兼方人 黒瀬珂瀾 蔵本瑞恵 村山恵美子
      講師     林和清

場所  廣田神社 参集殿  西宮市大社町七番七号 0798−74−3489
     JR西ノ宮駅北出口より阪急バス広田神社前下車。
     阪神電車西宮駅より山手東回り阪神バス広田神社前下車。
     阪急電車西宮北口駅南出口より甲東園行き阪急バス広田神社前下車。
入場料 当日2000円  前売1500円
お問い合わせは 担当 山田まで 090-1910-2678


[2443] ここで短歌を一句・・というより 投稿者:伊藤 愛 投稿日:2001/10/12(Fri) 06:35

藤原さま

川柳に深まっていく私としましては、「詩集?」「一首どうぞ」の
間違いなんて、軽いもの・・・

朝日俳壇、朝日歌壇しかないってことのほうが・・・(泣いている)


[2442] ファースト歌集、とか 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/12(Fri) 06:29

コバヤシミホさん
歌集、楽しみです。ファースト歌集というよびかたが新鮮に感じますね。
処女歌集とか第一歌集という重苦しさがない。
ファースト歌集とよぶにふさわしい内容のようですね。

今、ラジオで、10月12日は、浅沼稲次郎が山口二矢に刺された日だと言っていた。
私の記憶では、もの凄く寒い日で、小学生だった私は、ビー玉かなんかで遊んでから
家に帰ると、ちょうど、そのニュースをやっていたように思える。
肌寒さと周囲の暗さが印象に残っているので、てっきり11月下旬くらいの出来事
かと思っていた。記憶なんてあてにならないものだ。


[2441] ↓の書き込み 投稿者:コバヤシミホ 投稿日:2001/10/12(Fri) 00:08

12月25日は奥付の日付けです。
枡野浩一さんによると、発売はもう少し早くなりそう。

またもやどきどきだ。

http://www81.tcup.com/8152/kobayashimiho.html


[2440] ファースト歌集『フラワーフレーク』の報告 投稿者:コバヤシミホ 投稿日:2001/10/11(Thu) 23:32

藤原さま。荻原さま。みなさま。
以前こちらでアンケートを取らせていただいた私のファースト歌集
『フラワーフレーク』は、12月25日発売予定になりそうです。
で、考えた結果

『世界一幸せ者のはずでしたおとぎのくにを捨てる日までは』

を、帯に入れることに決めました。
ご意見下さった皆さま、本当にありがとうございました。
発行は新風舎からです。

どきどきです。

http://www81.tcup.com/8152/kobayashimiho.html


[2439] 短歌を一句 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/11(Thu) 21:07

キクチアヤコさん、

そうそう、「ここで短歌を一句」とか言われるしね。
とはいえ、この間、俳句の人に、「この一首は」とか言ってしまったワタシですが。


[2438] どんどん 投稿者:キクチアヤコ 投稿日:2001/10/11(Thu) 20:38

できているわけではないのです>藤原センセイ。

「歌集」という言葉が世に浸透していないことを思い知る日々。
みんな、「詩集いつ出るの?」っていう。
まあいいけどさ。


[2437] 人気連載! 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/11(Thu) 20:35

石井辰彦様
まさに、辰巳さんの文章は人気連載化しています。
カウンターが勢いづいて回転しています。

宮崎二健様
わざわざ、お礼参りに来ていただき恐縮です。
いいライブでした。今年の思い出の夜のひとつです。

松木秀様
田原は天才だったのにね。
15年くらい前に、一度だけ、淀の競馬場に行ったことがあって、その時、
目の前で見た4つのレースの勝利ジョッキーが、田原、田原、河内、田原だった。
しかも、最終レースに田原が乗って勝ったのが、あの砂の女鬼イエンライト。
それで、イエンライトの名をおぼえていたことが、のちに、サンドピアリスを
一口買う端緒になったというわけです。
ハイセイコーにイエンライトという血統で京都の芝の2400を勝つとはもちろん
思わなかったけれどね。
それにしても田原成貴の奇行は悲しいよね。


[2436] あ、漢字間違えた 投稿者:松木 秀 投稿日:2001/10/11(Thu) 19:26

田原誠貴→田原成貴。


[2435] お久しぶりです。 投稿者:松木 秀 投稿日:2001/10/11(Thu) 19:02

ここに書き込むのはものすごくお久しぶりになります。
この掲示板を覗くのも稀になっておりましたが、
辰巳泰子さんの連載が大変(いま読みました)面白く、
これからは毎日読もうかなあと考えております。

所で田原誠貴(もうすぐ「元」になると思いますが)調教師が
空港で銃刀法違反で逮捕。麻薬使用の疑いもあるとのこと。
複雑、とも何ともつかない気持ちに包まれております。
全身の力が抜けるような。



[2434] シャブ! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/11(Thu) 12:49

我が家の外猫(庭に棲んでいる)の名前は、正式にはシャブシャブ、略称シャブ、愛称シャブリネッタです。朝、餌を与えるときだけ擦り寄ってくる雌猫(去勢済み)で、かつてはテンプラ、スキヤキとの三姉妹でした。

パートナーのアパートメントで飼われているのは二番目のタイプの黒いアイボで、名前はイポリートです。ただ、パートナーはポチと呼んでいます。

というわけで、ともかく辰巳さんの連載、凄く面白いね!


[2433] チャッピイ2 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/11(Thu) 03:05

今朝、チャッピイの右眼が腫れていることに気づいた。
皮膚が透けて、瞼のうえの白い体毛が、うっすらと紅い。八一を送り出してから、燃えないゴミを出し、もう一度、横になった。
午前いっぱいは眠ろうとおもっていたのに、気になって寝つかれない。
チャッピイは尻をこちらに向けて、じっと踞っている。テーブルの蔭で、下半身しか見えない。トイレには尿の跡がない。飛び起きて、タクシーを呼んだ。

獣医は、結膜炎の診断をいったん下したが、助手のわかい女性が、異変に気づいた。
ライトを当て薬品をつけると、眼球はみるみる緑色に染まり、無数の傷があることを示していた。眼球の表面を覆っている薄い皮膜が、何らかの原因で剥がれたらしい。
治療のあいだ、彼女はおとなしくしていた。

病院を出ると、雨の降りがひどくなっていた。
駅まで歩いた。身動きひとつしなかったが、バスの後部座席の声に、布製の鞄に入れられ洗濯ネット包まれたからだを、一度、びくりと震わせた。
鋏で爪を切る。
ひさしぶりの爪切りは付け根に響くらしく、ひどく抵抗する。点眼薬は3種類で、3回、3回、6回と、併せて一日に12回も、点眼しなければならなかった。病院にいたときと違い、しみるらしい。しろくなくなった白眼を剥いて、ひどく暴れるのだった。

夜になって、入浴を済ませてから八一と出かけた。
深更になり、コンビニエンスストアで綿花を買って戻ると、チャッピイは、充血した右眼を閉じたまま、わたしたちを出迎えた。
目頭からは、涙が噴きこぼれた状態のままだ。出かける前は、椅子に乗ったまま動こうとしなかった。ひどくつらいはずなのに、留守居を経たチャッピイの佇まいには、どこか満足げな、余裕がある。何かが、意のままになったあとの余裕だ。

布団を敷こうとすると、ゲージのそばからは、点眼薬の袋が消えていた。
わたしは袋を捜した。
自分たちの薬と混同していないか、あるいはテーブルに出したままにしていないか、動線をくまなく探し回ったが、見つからない。
チャッピイは、探し回るわたしの後ろを、ピタリとついてきていた。
「まさか」
わたしは、四つんばいになって、いつもの彼女とおなじ動線で、もう一度捜索を始めた。チャッピイは、隻眼で、わたしの動きをじっと追いかけている。
それでも見つからないので、いったんトイレにはいり、煙草を吸いながら、彼女が薬袋を銜えて、徘徊するさまを思い描いてみた。
あの部屋だ。
わたしはすぐさま、夜になると暗いだけの、子ども部屋へと立ち入った。
ダイニングから死角になった、床の間の窪み。
八一が関心すら示さなくなり、もう何か月も、誰も手を差し入れることのない、幼児期の玩具入れを、まっすぐにのぞきにいった。
あった。
薬袋は角を尖らせたまま、ガラガラや起きあがりこぼしやがらくた同然になった玩具のいちばん上に、夜目に立つ真白さで、ぽとりと落ちていた。


[2432] チャッピイ1 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/11(Thu) 02:07

うちには猫がいる。メス猫で、チャッピイという名を付けた。
二年前の9月の終わり、離乳も終わらないのに、事務所の隣の公園に捨てられていた。粉ミルクを飲ませ、袖口に入れ、眠らせるときは暖めながら育てた。獣医さんは、きりがいいので誕生日は9月の10日にしましょうと言った。
足にからみつくのが好きな子で、引き取ることになったきっかけも、通りがかった夜の公園で、わたしの足下にもぐりこんできたことに気づかず、踏みつけてしまったからだった。
口がきけないのかと疑うほど、鳴かない猫だ。

「辰巳さん、下の名前で呼んでもええ?」
八一を送り出したあと、松原さんとコーヒーを飲んでいたときのことだ。
「ええよう。もう、名前で呼ぶ人は、出ていっておらんし」
「チャッピイ……」
脈絡なく呟くので、振り向くと、チャッピイがわたしの後ろに正座していた。
「こわい……」
全身茶色い体毛のうち、目元だけが白い。正座したまま、彼のほうを凝視している。飼い主のわたしも、知らない表情だった。
「……般若面みたい」
「……チャッピイは、泰子に惚れとるんやな」
「なんで」
「ゆうべも、ずーっと見とったやないか」
全然、気づかなかった。
「……チャッピイ?」
松原さんが、もう一度、名前を呼んだ。
「こわい……」
わたしも、思わず呟いてしまった。

チャッピイは、抱かれたがらない。
身体に触れてくるのは、餌をねだるときに、わたしのくるぶしを尻尾で叩くぐらいで、だれにもなつかないと思っていた。この夏、夫がほんとうに帰らなくなり八一は大阪へ滞在して、二週間ばかり、チャッピイと二人きりで過ごした。そのときから、わたしの後追いをするようになり、正目で見るようになった。
初めての発情は、去年の8月だった。
あちこちの獣医をあたり、避妊手術を検討したが、夫は、いつか子どもを産ませたいといい、見送った。
「チャッピイが、ちがう子になっちゃった」
夫はうろたえていた。
あのときも、八一は大阪に滞在していた。見ないですませることができてよかったと思う。畳には汁が垂れ、なき伏しては裏返り、夜も昼もなかった。
あまりにあわれで、わたしは彼女の背に、何度か乗るふりをした。それから、わたしが呼んだときだけ、「あい」と奇妙な返事をするようになった。
その後、首元に数センチほどの穴をあけ避妊薬を挿入し、縫い閉じた。これはいわゆるインプラントの施術で、臓器をとらずに一定期間避妊できるやり方である。

松原さんは、猫の扱いには自信があるらしい。
なつかせようと、しばらくの間がんばっていた。そうして、鼻の頭を血だらけにした。


[2431] おじゃまいたします・・・。 投稿者:佳恵 投稿日:2001/10/11(Thu) 00:46

「夢みる頃を過ぎても」ってすてきなタイトルですね。
たくさんお歌が紹介されてあってふんふん、って頷きながら、
まるでお勉強するみたいに読ませて頂いております。
でも自分が勉強不足だからなのですが、お歌の載っている雑誌や歌集名が
分からないことが多いです。もしよろしければ御本のお名前も教えて頂けたら
すごくうれしいのですが・・・。


[2430] Re[2419]: 「俳ラ」お礼多々 投稿者:宮崎二健 投稿日:2001/10/10(Wed) 18:08

藤原様、10.7の「俳ラ7」へのご来場と貴サイト[電脳日記・夢みる頃を過ぎても]への執筆ありがとうございました。一字一句噛み締める思いで拝読致しました。出演者とスタッフ全員に代わってお礼申し上げます。全てが終わって放心状態でしたが、岡田幸生氏と錦見映理子氏のサイトを巡ってここに来て、事後の実感が沸いてきました。ご両人とも面識はありませんでしたが、詩歌表現活動の志としては全く同一線上であり、その交流や混交が歌人側から積極的になされました。もう既にジャンルは超克されていると思い知らされました。とりもなおさず藤原様や「開放区」の田島様らのフットワークのリングに一時でも上れました事、至上の喜びです。今後ともご指導ください。

http://www82.tcup.com/8217/samurai.html


[2429] プラタナス濡らして朝の雨がふる 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/10(Wed) 07:22

カウンターがいつも以上に回転速度を速めています。
これは辰巳泰子さんの連載の効果のようですね。

春日三亀さん、「俳ラ7」の存在感は忘れられません。

キクチアヤコさん 新作の短歌がどんどんできるエネルギーがうらやましいです。
歌集が早くできあがるのを待っていますね。

大松達知さん、辰巳さんの連載は一ヶ月続く予定です。
こういう掲示板での連載というスタイルは辰巳さんが考えたのですが
新しい発表形式として、私は面白いな、と思っています。


[2428] おまえのお母さん? 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/09(Tue) 22:55

「だから何なのさ?」という気分が、朝からずっと続いている。
残ったご飯を炒めて食べようとしたけれど、八一に傘を直したごほうびをあげたくて、「デイリーズ」に出かける。看板が出ているのにカフェが休みで、みるみる機嫌が悪くなる。雑貨のほうは開店している。
しかたないので、ここならデザートが食べられると思い、真向かいの「ピグレット」に入店する。お皿を待っていると、何かスモークしているらしく煙がもうもう。いぶされて八一はシャツのなかに首を埋めてしまい、出てこない。フォークが汚れているので取り換えてもらう。
「松原さんがいればねえ。おかあさんは、会話しないから」
「うん……」
「それにしても、いい人を見つけたよねえ。カッコいいよねえ。タレントとかと仕事してるなんて」
「うん……」
「ちょっと、聞いてんの?」
「弁護士さんのこと考えてた」
「え……」
八一の顔が、胡桃みたいに、凸凹になった。
「うええ……おもしろいはなしをしようよ。やっぱ、会話だよ」
「ゆうべあんた、松原さんとネットで、エロサイト見てたでしょ」
「ああ、“ぬれぬれ”で、けんさくして、五千件とかいってたやつね」
(松原さんはたしか、“娘の濡れどころ”をクリックしていた。わたしは洗い物をしていたので、ナニが出てきたのかは気配でしか……)
「あと、“ちんこ”で検索して、“ちんこママ”が出てきたとか……」
「あーほら、こないだおかあさんといっしょに歩いてる時にさ、おれを呼びつけた中学生がいたでしょ」
「ああ、あの、にきびだらけの野暮ったい子ね。あれ、おまえのお母さん?、て聞いてきた子でしょ」
「うん。あの人、いつもおれに、なんかやらしいこといってくるんだよ」
「!」
「近くにいる人が、そんなこと教えるなよーって、いうんだけどさ」
「!!」
「……とかゆうサイトがエロいらしいよ」
「許しません! ずっと下の子にそんなこと教えるなんて、ロクな人間性じゃない……」
「ああーッ、わーった! わかりましたよ! ふんっ」

もう一度、雑貨屋のほうへ寄る。
見ているとわたしもたのしいけれど、すぐに空しくなる。
何を買ったところで、すぐに八一のオモチャにされて壊れるか失うかするだけだ。もう、趣味をたのしむなんて暮らしには、10年ほども縁がない。男の一人暮らしはいいよねえ。花瓶に花を活けたって、そりゃさまになりますよええ。高橋さんち(=高橋睦郎さん)だって、そうよねえ。好きなモノに金かけたって、あたりまえでしょ好きなモノなんだから。
あたしゃ今だって、灰皿の煙草は溜めないですぐに捨てるし、マッチもライターも使ったらすぐにしまう。目新しいものなんか、家の中に持ち込んだらオシマイよ。気に入ったモノに囲まれて暮らしたいけど、そりゃさ。このマウスパッドだって、かわいー・ほしいだけど、果たして“マウスパッド”になるのかしらねえ。ふんとに、何もかもあきらめて、子どもの無事だけをよろこぶしかないよねえ。……

呪っていると、八一がふいに、
「おかあさん、おれたち金持ちになったら、ここのお店のモノ、全部買い占めようよ、ね」
と言った。


[2427] ごぶさたです。 投稿者:大松達知 投稿日:2001/10/09(Tue) 22:11

こんにちは。
 ごぶさたしております。
 辰巳さんのチャレンジを楽しみに読んでいます。辰巳さんの文章は、どこかねっとりと芯が強く、こちらがしっかりしていないと吸い込まれていって帰れなくなるような印象があります。そこに生きている実感が深くあって、内容が何でも(というわけではないけど)好きです。
とりあえず。
大松達知


[2426] 今週の日曜。 投稿者:キクチアヤコ。 投稿日:2001/10/09(Tue) 20:44

新風舎に殴り込み、ならぬ、社会科見学に行ってきます。
新作持って。
ちなみにタイトルだけ。
「裏郵便局」
「ブルー・ブルー・ブルース」
「ハッピィ・デイズ。」

>藤原先生
これから色々ご相談させて頂くと思いますので、
改めてどうぞよろしくお願い致します。ラヴ。


[2425] はじめまして 投稿者:春日三亀 投稿日:2001/10/09(Tue) 20:20

藤原隆一郎様

俳ラ7を批評いただき、ありがとうございました。


[2423] Re.[2401] 再び、ありがとうございました 投稿者:高澤志帆 投稿日:2001/10/09(Tue) 00:14

石井さま 『現代百花園 明日にひらく詞華』を教えて頂き、
どうもありがとうございました。県内の図書館に蔵書があるか、
今調べてもらっています。『残花遺珠』がすばらしかったので、
ぜひこちらも読むことができたらいいな、と思っています。

『残花遺珠』は、すごい人がいっぱいいるんだなあと思いました。
詩だ、と思いました。

温室の天のガラスに海港のとある場面がさかさまに見え/日比修平


[2422] 二十一世紀の新聞小説 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/08(Mon) 19:20

辰巳泰子様

と、いうことは、二十一世紀の新聞小説のようなものですね。
毎日楽しみです。
アクセス数もあっというまに10000を突破しそうです。


[2421] 長丁場にチャレンジします。 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/08(Mon) 19:08

エッセイというか、典型的なモデル小説のようになってきてしまいました。こうゆうの、初めてです。モデルになっている松原一成さんは、「おれじゃない、別人」とコメントしています。また、今回は、平均一日一回の書き込みで、一か月連載にチャレンジしようと思っているので、皆様、おかまいなく、どんどんお書き込みください。


[2419] おんなじ方を向いて怪しいヒマワリだ! 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/08(Mon) 17:00

昨日は新宿のジャズ・バー「サムライ」い゛おこなわれた「俳ラ7」なる
俳句の朗読会を見物。
名前だけしっていて初対面という人にたくさん出あった。
俳句の朗読というのが、案外、聞き取りやすいということに気づいたのも収穫。
やがて、川柳、俳句、短歌、現代詩とジャンルをクロスオーバーした
バーリトゥード式の朗読会ができたら面白いだろうと思う。

タイトルは、出演者の一人ギネマさんの一句。私はこういうのは好きだね。


[2418] 運動会の長い一日(後編) 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/08(Mon) 04:09

(いま、先にしないといけないのは、とにかく横になることだ……)
まだ自治会の掃除当番が残っている。
なんとか代わってもらえないかと、二つばかり芋の袋を提げて、同じ階の戸を回る。あいにく断られてしまい、芋だけを渡す。
10分の横臥。
あおむくと、息ができない。
時間になったので、集会所前の出席簿を点検する。
全身の関節がだるい。
そのまま運動会へと向かう。
4年生は、裏門の近くに児童席がある。背の高い八一はいつもいちばん後ろにいる。本部の両隣にあつらえられた保護者席ではなくて、児童席の後ろが、わたしの定位置だ。おおきな木立の下に遊具が並んでいる。
風が、さむい。
(少し発熱しているのかもしれない)
鉄棒に凭れて、呼吸をひそめる。門をくぐって訪れた親たちが、次々に前を過ぎる。だれにも挨拶しない。不思議に、目も合わない。
落ちた病葉に、這いあがる蟻がいる。まるで、動かない舟のようだ。
八一が、さっきからソーラン節を踊っている。ずっと腰を落として、網を引く。大漁のニシンだから、網は重いのだ。掌にのせて、そのまま北の海に運べば、色の白い優雅な若衆だ。
(所作の意味が、理解できているらしい)
ときどき、こちらに笑みを傾けている。

いったん自宅で横臥。
ぐっすり眠りこんでしまい、二つくらい、出番を見逃した。
鉄棒へ戻ると、もう二時近かった。
午後のグラウンドは石灰が舞いあがり、くしゃみをしかかると、激痛でへんな声になった。そのうち、まっちゃんの姿が見えた。
「やいちー!やいちー!」
大声を出してしまったので、前の人が振り返った。
学童保育所の指導員さんだった。ショートカットにして、感じが変わっている。通ったのはたった半年前なのに、何年も経った気がする。今日初めて挨拶というものをし、保護者席に近い場所に移動する。
おかあさんは5歳のまっちゃんを連れて、ふたりぽっちで米子から上京したそうだ。
演技が終わって、おかあさんは、厚木にいたころや相模原にいたころの断片を、大きな道の筋一つぶん、話しながら歩く。
「畑が多くて、ええねー」
「おふくろは、ここらが気に入ったみたいや」
「○○さんからね、ええとこやて、いつも聞かされとってね……」
「それはおれが、八一くんぐらいのころの話やろ」
「もう、三十年前になるかね。かわいがってもろうたんですよ。慶応と上智に受かったときも、絶対慶応にせいと、……」
まっちゃんが「おなか、だいじょぶ?」を連発するので照れくさい。

夕飯は、二人だった。
運動会の打ち上げをしたいというので、いつもの焼き肉屋で、ユッケピビンバと一皿のタン塩を食べさせた。テレビは、両津勘吉だった。食べ終わっても、ながいこと観ていた。
夜になり横臥していると、9時ごろ、まっちゃんが訪ねてきた。
「だいじょうぶ?」
「おい!」
八一がテーブルを叩いた。
「おれが先やろ?」
頬にはまだ、石灰がこびりついたままだ。
「八一くん、……やいちくんのリレー、かっこよかったよ」
「ほんと」
「おふくろも、明るいええ子やねー、と言うとったよ」
「こ・れ・を・見ろ!」
八一は、パソコンで伝言板を製作している最中だった。何通りかの試作品を、まっちゃんに見てほしくてたまらない。けれどうちには、まっちゃんの座る椅子がない。
まっちゃんは床にあぐらをかいた。仕事鞄のそばに、スーパーの袋が寝そべっていた。
「何、はいってんの」
「白醤油、みりん、三温糖。いうとったもん、買うてきた」
「ありがとう」
「あと、これも買ってきた」
黒い鞄のなかから、「全星座百科」というハンドブックが取り出された。
「今日はあいにく曇ってるから。こんど、見ような」
見送りをして部屋に戻ると、八一は石灰をつけたまま、就寝していた。


[2417] 運動会の長い一日(中編) 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/08(Mon) 01:16

「え。……どこ?……どこで鳴ってるの」
八一の唇が、白くなっている。
「ああ……これよ、これ」
わたしはゴミの袋から、チェロの形をしたオルゴールを取り出した。
捨てるとき、ひらいても鳴らないことを確かめたはずだった。蓋をねじ切ろうとして、蝶番をひねりあげた。みしりと音がした。
「やめて!」
八一がすっ飛んできた。
「なんで」
「それは、……やさしかったときの、でしょう?」
「男物の靴を見るだけで、怯えていたくせに。くそ野郎と言ってたじゃないの」
「……やめて。おねがいだから。おかあさん。……ものをこわすのは、いけないことだ、よ」
八一は、誕生祝いだったオルゴールを抱いて、玄関に向かった。
「戻さないで。わたしの目につかないところにして」
蔵いこむ気配だけを受け止めて、どうするかには目を配らなかった。
「出ていってほしくなかったの」
「今でも、くそ野郎だよ……」


[2416] 運動会の長い一日(前編) 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/08(Mon) 00:37

八一が眠って、日付がかわった。
シャワーを浴びて、夕方に買った市村屋の赤飯とおはぎ、茶饅頭を手に提げて、まっちゃんちに向かう。市村屋は、三鷹では「たかね」よりもいい店だとおもう。
今日は八一の運動会で、まっちゃんはおふくろさんといっしょに、紅白リレーに顔を出してくれるらしい。途中、コンビニエンスストアでプログラムをコピーした。着いてから、座らないうちにコンロのそばに立って、お茶を沸かす準備をする。湯呑みを探していると、食器棚に、用途のわからない器が目についた。
「? この器、灰皿みたい」
「それはおふくろが買ったもんやから、あんたの灰皿にはできんのや! わるいけど」
びっくりして顔をあげると、隣に気色ばんだ表情をして、まっちゃんが立っている。身長の高さを感じた。
「そんな……いじわる、言うわけない」
食器棚を閉めた。
「いつも、わたしの考えてることわかってくれへんとゆうやないか。せやから、気持ちを汲んでゆうたまでや」
なんだかちがう人みたいで、わたしはコンロにいちばん近い椅子にへたりこんだ。
ひるま、けんかになったきっかけも、おふくろさんのことだった。
「テレビ見ながら、アイロンかけたらあぶないよ」
まっちゃんは、おふくろさんにアイロンがけをしてもらおうとして、畳の部屋を掃除し、テレビのセッティングを済ませたばかりだった。
「それは、おふくろが決めることやから」
「なんで、まず、そういう言い方するかなあ。アイロンがけは、いちばん怪我しやすいんだよ?」
これは、あの会話の続きなんだ。
わたしが後ろを向いたまま、ガス台の炎をながいこと見ていた。背中のほうから、小型のパソコンを扱うのに、けっこう大きな物音がする。
「運動場で迷うといけないから、これ」
後ろ手に、コピーを差し出した。
「プログラムだってよく見れば、うちらの子どものころと様変わりしてるのがわかるし。若い主婦向けに番組の企画をするんだったら、何でも紋切り型に見ないで、こうゆうの見ておくと着想に役立つかもしれないし……。よけいなお世話でごめんなさいね」
「ごめん。感謝しとる」
わたしはほっとして、涙をこぼしてしまった。どっちがスタッフだか、わかんないよ……。掲示板をひらくと、新連載ということになっているので、うれしい、これはがんばろうと思う。まっちゃんちで書き込んで、明け方になった。
「八一の弁当つくらなきゃ」
戻って、そのまま眠らなかった。薩摩芋と青唐の天ぷらを揚げ、こんにゃくの煮〆を温めなおし、ウインナと魚肉のパテを焼いた。いつのまにかすっかり朝になっていて、
八一が起き出し、もう食卓についている。
「ナポリタン、食べる?」
「うん」
さっきから、胃がいたい。なんだか流しに屈めないくらい、痛みがひどくなってきている。調味料を取ろうとして、ときどき、呻き声をあげてしまう。
「やめてよ。そーゆーの」
「いたいんだってば」
「朝から、うっとーしーよ」
「ほんとに、いたいんだよ」
突然、オルゴールの音が、聴こえてきた。


[2415] かなりエロティクなタイトル! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/07(Sun) 08:04

なんですよ、藤原さん。ともかく、御期待ください!


[2414] 日曜日の早朝から 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/07(Sun) 07:34

石井辰彦さん、タイムリーな情報、ありがとうございます。
『E/T』って、どういう含意があるのでしょうか。
タイトルだけでわくわくさせてくれるのは、岡井隆ならではですね。


[2413] 宣伝! 投稿者:石井辰彦 投稿日:2001/10/07(Sun) 06:42

岡井隆さんの書き下ろし歌集『E/T』が、叢書「りぶるどるしおる」第41巻として、今月20日頃、書肆山田から出版されます。収録歌数100首余り、と小規模な歌集ですが、ともかく、紛れもない傑作! 原稿の段階で読ませていただき、圧倒されていました。是非御購読ください! なお、書肆山田のホームページのURLは、以下の通りです。

http://www.t3.rim.or.jp/~shoshi-y/


[2412] 芽葱一貫ひゃくごじゅうえん 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/07(Sun) 02:38

夕方まで眠った。水族館の水槽のなかで、死装束をまとって、朗読しているゆめをみていた。足のうらがいたくて目が覚めると、電話が鳴っていた。
来年に予定している朗読ライヴの会場からだった。え、希望の日時がとれない?抽選?まずいよ……わたしくじ運絶望だ。いったん電話を切ってから、これがさいしょの正念場だなあ。すぐまっちゃんに電話すると、辰巳さんは強運だからなんとかなるでしょうと言う。なんとか「なる」っていうな!なんとか「する」んだよ!伝わらなくてけんか。八一が仲直りをすすめてくれるので、行きつけにしている、中央通りの松寿司さんに行きました。
「カウンターで、まっちゃんに、男の食べ方を教えてもらい」
「おれに教えられるかなあ」
「今日は芽葱があるじゃないの。こないだ、ありつけなかったわよ。三貫にぎって」
「八一くん、何がいいの」
「タコさび抜き」
「あんた、真ん中わたしに譲ってよ」
「おれがここじゃいかんのかい★」
「まあまあ飲もう飲もう」
「とろ食べる?ここ安いから」
「じゃ、とろにしようか。八一くんも食べるね」
「あんたーこのごろ納豆巻とか、同じのばかり食べてないでさ」
「ずわいがに食う?鳥取はかにがええで」(まっちゃん関西弁)
「あーあたし赤貝いこう、赤貝、にぎりで。八一、ほれ」
「……」
「なんで食わんの。ほれ食べてみ」(八一の口元へ運ぶ)
「……」(食べようとしない)
「※∞♂☆♀★…」(まっちゃんがスイッチを押す)
「あーそういえばこないだね!貝殻まんまのやつ、さかな屋で買うたんよ!すごいねー外側ボーボー。付け根外したら流血、りゅーけつ!」
「おかあさん。尺八って、何」
「え!……食べなさい☆食べなさい☆」
「八一くん、それはね竹の楽器だよ、たけのがっき……」
「尺八って、何」
「そういや去年、NHKで尺八特番やったんだよな……」
「尺八ドットコム、ぬれぬれドットコム、……ドットコム」(八一つぶやく)
「お店を出たら教えてあげる!」
「芽葱をも一回!今度は、二貫ね」(大人だけで一つずつ)
……ごちそうさん。


[2411] 今日は。 投稿者:キクチアヤコ。 投稿日:2001/10/06(Sat) 21:27

キョンキョンと浅野忠信主演の「風花」を観ました。
ちと予想通りすぎる結末でしたが、浅野氏の酩酊ぶりが良かった。
かわいいキョンキョンがピンサロ嬢っていうのも。

来週は「贅沢な骨」(永瀬正敏・つぐみ主演)を観に行きます。
ポスターにヒトメボレ。ジューサーの中に3匹の金魚。
スイッチ入れたら…。ふふふ。

そうだ、お知らせ。先日オススメした「羅宇屋」のライブが
11月24日(土)新宿ヘッドパワーというライブハウスで行われます。
(いくつか他にも出るのですが)このライブハウスは造りがすごく
面白いので、是非ぜひご覧になってみて下さいな。
詳細は羅宇屋HPまで。
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Drum/1439/


[2410] マツモトくんが始まった 投稿者:藤原龍一郎 投稿日:2001/10/06(Sat) 19:34

伊藤愛さん、はじめまして。
いよいよ、辰巳泰子さんの連載エッセイが始まりました。
ご期待ください。

辰巳泰子さん、期待できる第一回です。今夜は第2回かな。よろしくお願いします。

松原未知子さま、福袋に入れるはずだった、ベルリンの写真集をうっかり入れ忘れて
しまいました。こんどの100000アクセスの時にお入れします。
古島哲朗さんの講話集は、ぜひ、読んでみて下さい。まもなく、古島さんの短歌時評集の
『立見席から短歌を見る2』がながらみ書房から刊行されます。
古島哲朗さんは時評を書く時の私の師匠とも呼ぶべき方です。


[2409] マツモトくん 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/06(Sat) 03:31

秋分の日のことでした。
まっちゃんはお引っ越しの片づけをしながら、うー仕事がはかどらんとゆうオーラをびしばし背中から出している。わたしも学参の校正物を抱えて、どう見てもふつうのダイニングにしか見えない「事務所」のテーブルにかじりついていた。
出窓に嵌った擦りガラスの向こうには、夏のあいだに繁りすぎた樹木が、ほどよく剪定されている。どうやら、隣接の母子寮との目隠しになっているらしい。
ピンポーン。
「来客かな」
くの字型の廊下を曲がって、まっちゃんが応対に出た。
扉のあいた気配がして、ひんやりした空気が、テーブルの足下をくるりとさらった。
「……」
「まあ、あがれや」
その声は、八一じゃないの。わたしも立ちあがって玄関に出ると、目の大きな男の子がひとり、扉の外に佇んでいた。
「あがっても、いいよ」
わたしの表情を確かめてから、ひと呼吸おいて、まっちゃんがうながした。
八一と男の子は、まっちゃんちに上がり込んで、引っ越しの荷を、いろいろ物色し始めた。
「なんで、ゴルフボールがあるの」
二人とも、まっちゃんに同じことを聞いている。(あれは、あんま用だよ)
「八一、まっちゃんと、ご飯を食べにいこう」
わたしは校正物を隅におしやり、子ども二人にもう一度靴を履かせた。最後にまっちゃんが鍵をしめる。
「……なんて名前なの」
「マツモトくんだよ」
「どこのガッコの子?」
「知らない。名前しか。おれの一個下で、三年生らしいよ」
わたしたちはそぞろ歩きでファミレスに向かいながら、マツモトくんに、食事のあいだどうするかを尋ねた。
「ぼく、ここの駐車場で待ってる」
「危ないよ」
「ううん。おかあさんに、よそでごちそうになっちゃいけないって、言われてるから」
「いっしょにおいでよ」
校正物は、夕方には発送しないといけない。ためらうマツモトくんを引っぱって、4人掛けの席に案内してもらい、勝手に子ども二人分のドリンクバーを、注文した。
「おまえは誰だと聞かれたら、なんて答えればいいと思う?」
マツモトくんは、八一がバーから注いできたメロンソーダには、口をつけない。
「さあ?」
「王様だ、っていうんだよ」
涼しい目をして、八一を振り返る。
「……やせたソクラテスのほうがいいぜ?」
(ああそれじゃ、ゆうべ見てたテレビまんまだよ。八一、一本とられてる)
掛け合いの騒々しさに圧倒されて、こちら側の大人ふたりは、ものの味がしない。
「子どもを持つって、こんなもんよ」
そのあとでわたしは、まっちゃんに耳打ちした。この子、おかあさんと二人暮らしかもしれないね。まっちゃんの頬に、淡いしびれが走った。
「飲みなさいよ」と、わたし。
「飲んだらいいのに」と、まっちゃん。
「ホットケーキもあるよ。八一と分けて食べなさい」
「……おかあさんに、だめだと言われてるから」
あたらしいカップにあたらしい飲み物を汲んできて、八一はマツモトくんの前においた。今度は、コーラに緑茶のティーバックが突っ込んである。
「食べないなら、おばちゃんが食べるよ」
マツモトくんは、表情を変えない。やはり涼しい目をしたままで、見るともなしに、店内を見渡している。
わたしは突然、かける言葉を間違っていたことに気づいた。
「マツモトくん。……えらいねえ。おかあさんとの約束を、こんなに守って。ほんとに、えらい子だ」
言いながら、わたしはほんとうにそういう気持ちになって、彼のつやつやした頭に掌を置いていた。するとマツモトくんは、急に立ちあがって、おもむろに、通路の端にある、土産物売り場へ身を寄せた。からだはわたしたちの席のほうを向いたまま、小刻みに揺れている。
わたしは、残してはもったいないからと、マツモトくんがまるで手をつけなかった皿のうえの菓子をほおばった。喉の奥でわたしは、少年がこらえていたものを思い出していた。
まっちゃんが会計を済ませて、わたしたち4人はもう一度、あかるい初秋の戸外へ躍り出た。ふたりの子どもは、一人はキックボードを駆り、一人は小さな自転車を駆って、同じほうへ消えていった。


[2408] にゃはー☆ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/06(Sat) 02:22

伊藤愛 様
ありがとうございます。読者あっての辰巳です。今後とも、よろしくお願いいたします。


[2407] 辰巳 泰子のファンです 投稿者:伊藤 愛 投稿日:2001/10/05(Fri) 21:14

はじめまして。
伊藤 愛と申します
辰巳泰子さんの大ファンです。

曼珠沙華怱然と生れて消えてゆくわが日常はみじろがざれば

恋の歌にひかれます。
彼岸花の毒々しいまでの赤に辰巳さんを見ます。
はっきりしている生き方に惹かれます。


[2406] 書きたいなー☆ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/05(Fri) 16:49

あたためていたエッセイがあって、タイトルは「マツモトくん」なんです。今夜あたり、ここに書くね☆


[2405] デイリーズ 投稿者:辰巳泰子 投稿日:2001/10/05(Fri) 16:38

さきほど、乳癌検査の結果がシロと出て、はあああ、一安心の辰巳です。
さすがに、ゆんべは、あたまのなかがぐちゃんぐちゃんになっていました。
不調はあったので、やや重い乳腺症の診断をいただきましたが、特に治療の必要はなし。エコー(超音波)の先生は苦しませてくれたけど、触診は上手な先生でよかった。

さっぱりしたところで、久しぶりにまっちゃん(=松原一成さん)と会い、三鷹の中央通りでパスタのお昼ご飯を食べました。「ジャスト」のギャラがはいったとかで、おごりです。ごちさん。
それから、雑貨屋兼喫茶店「デイリーズ」で、バナナケーキとカプチーノのデザートにしました。家具屋を改装したお店で、ソファーと自然光がやさしいのです。八一のお気に入りのお店です。
「きのう某編集部から、高島裕さんの連絡先をおしえて、とゆう電話がかかってきたよ」
「へー」
「わたしも、そういうこと聞かれるようになったンかと思った」
「ぽつんとひとり、じゃなくなってきたってこと?」
「そーかも」
んで、この喫茶店は、天野慶さんが個展?をひらいた会場じゃないか、とゆう話をしました。天野さんの、あのちっちゃな歌集はよかったよ。
二時半ごろに帰ったら、学校帰りの八一とすれ違いで、「はよー戻らんかいこのクソボケナスタコ」という貼り紙がしてあった。


[2404] 素晴らしき詰め合わせの 投稿者:松原未知子 投稿日:2001/10/05(Fri) 13:46

本の福袋ありがとうございました、藤原龍一郎さま。
やはり仙波龍英さんの『ホーンテッド・マンション』は読んでみたい本
でしたので感激です。丸尾末広さんの絵も夢魔の館にふさわしく、綺麗怖
(キレコワ)な造本ですね。これはかなりわたしの趣味ですよ。
現代短歌文庫『藤原龍一郎歌集』も欲しかった本ですし、岡部さんの時評の
コピーも読みたかったものです。まことに心づくしの福袋と感心しました。
90000番、100000番もすぐ回ってくることでしょう。(←また踏みた
たそうな感じがありあり)

http://www.adachi.ne.jp/users/mitico/index.html