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末尾は8
すえひろがりでよいのでは
台所から投げかけたこちらのことばを軽く無視して
あらんかぎりの緊張を背中からふりこぼしている
十代のひと
発表のウェブ画面をひらき
いったん下を向いてふかく息を吸い込んでから
顔を上げた
ずらりとならんだ数字をゆっくりたどっている
……だいじょうぶ、あった。あります。
そこから先は
もう別人のようなあかるさで
コートをつかみ疾風のように出かけていくのだった
あたらしい春
見たこともないような景色が
まぶしくゆたかにひろがっていますように と
非力なシェルパとしては ただ祈るばかり
*
やわらかな湯気をまとったいきものが息ととのえる地上と思う 村上きわみ
弥生朔日
動作に濁点がついてまわる
さまざまに春だ
手足がすこしのびたのではないか と
犬がしきりとわたしを検分するので
じゃけんにするあそびを
ひがないちにち
声を大にされてうれしくゆるんでいる
みずをふくんだくうきだ
雪の下のものたち
ぞわぞわと身じろぎする
木の根はどうなっているだろう
秋に埋められたきゅうこんたちは
気持ちだけがさしせまっていて
手足はなかなか追いつけない
『かわうそタルカ』の文章の緻密さに
とろっとしているのみ
ともだちのうさぎのことをときどき考えている
うさぎも
長くつきあっていると
飼い主に似てくるだろうか
電話のむこうにいきものの気配があるのはいい
たらこのゆめなどみたせいか
午後の喫茶店
Sさんは席に着くなり
たっぷりのたらこ
鹿ロース肉
くじらの本皮のところ(脂のところ?)
おすすめDVD
などなど どっさりくださるのだった
豪快でナイーブという やや複雑な資質をもつSさんの
なんというか
それはとても絶妙な「出張おもてなし」のような品々
ありがたく頂戴する
くじらがめずらしくて見入っていた
塩くじらは年末の大きめのスーパーで見たことがあるけれど
塩漬けになる前の
これはしんじつ鯨から切り取られたそのまま
すこしくすんだ黒い皮に象牙色の脂が実直な感じでのっていて
ベーコンの作り方など教わって帰宅
よい午後になった
*
鹿肉をおいしくいただいてから歌会へ
あたまがうまくまわらずコメントに難儀した
最近の自分はここのメンバーに甘えすぎかもしれない
さつばつとしている
たぶん
仕事しかしていないせい
じつによろしくない
*
たらこのゆめをみたよ
十代のひとにつげると
しんそこあわれむように
もうすこしゆめのあるゆめをみようよゆめなんだから
と いわれて
*
エバン・ライサチェクが気になります
ふしぎなたたずまい
ちかごろは
「クリミナル・マインド」という海外ドラマの
Dr.スペンサー・リードが
たいへんすきです
えと、
それだけ
*
題詠blog2010スタートしてみました
この調子だとかなり苦労しそうです
http://blog.goo.ne.jp/imawik/
おどろくほど冷え込む。
知らないうちに近くの川が凍っていた。
正確につたえることのむずかしさを思いながら、
ともだちに長いメールを書いた。
問題はつまり、ぜんぶ自分の内側のことなのに、
うまく伝えられずに外側のことばかり書いたような気がする。
なにもかもへたで申し訳ないけれど。
いつまでも直感だけが頼りなのはさすがに情けないよなあ。
よる。
奥田民生がスカパラと一緒に歌っているのをみて元気がでる。
きさらぎついたち。
ひさしぶりにともだちと電話で話していて、
ああ、自分はいらいらしてたんだ、と気づく。
(そのともだちにいらいらしたのではない、もちろん)
「いらいらより途方に暮れているほうが似合う」と言われる。
それは、ええと、ほめことば?(ちがう)
題詠2010の題が発表になった。らしい。
こわくてまだ見ていないけれど。
ひさしぶりなのでどうなるか見当がつかない。
でも、こわくて見当がつかない感じは、とてもいい。
一月も残り少ない
歌会があったり
全豪オープンテニスに熱中したり
当選した試写会のチケットで「ゴールデンスランバー」を観たり
一日数メートルも動かないで過ごしたり
いろいろです
考えがちらかるにまかせていたので
一月は複雑な味のスープになった
笹井宏之さんの命日。
たださみしく、恋しい。
すきな歌はほんとうにたくさんあるけれど、
この歌を最初に読んだとき、気が遠くなったこと、おぼえてます。
うれしくてくやしくて、めまいがするほどの至福でした。
この森で軍手を売って暮らしたい まちがえて図書館を建てたい 笹井宏之