おとうとのてをひいていた少年は獄（ひとや）のなかにいまぞあるらし

http://kurosara.fc2web.com/

突風に網（い）より落ちたる蜘蛛の身を音たてて蟷螂の喰ひをり

下町の競泳選手日日鍛へあまたの水を頭上に掻けり

使い捨てのジュエリーを作る原料は純な液体　ナミダといいます

『電車の中の芝生は立ち入り禁止ですよ。お客さんわかってるの？』　　

http://www12.ocn.ne.jp/~kitten/

白樺が吸い上げている春水の香りふたりを涙ぐませる

http://www003.upp.so-net.ne.jp/capverses/

翔び出だす馬のたてたる土ぼこり光らせている夕のこもごも

http://www003.upp.so-net.ne.jp/capverses/

早春のよろこびとして森中に恩赦ほどこすクマの官僚

http://www003.upp.so-net.ne.jp/capverses/

さんざめくうずまきの辺にぎこちなくつぐむ少女に降りよ迷ひ陽

http://www003.upp.so-net.ne.jp/capverses/

海風が凪いで陸風になることの仕組み教へし岩波映画

http://blog.goo.ne.jp/casuminn/

アラビアの千夜一夜の物語思い描くは静かな夜半

いつになく感謝ばかりを口にする君へ感じていた胸騒ぎ

http://blog.drecom.jp/mako9344/

形なきいのちいのちよ禾偏を抱いた林は火の色に炎（も）ゆ

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

軽トラの朝採りキャベツ　高原におらほおらほと春の音生む

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

くちびるが愚かな本音告げる夜は罠となりたり優しささえも

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

曇天に今日のやる気の芽を摘まれでーでぽっぽと洗濯さぼる

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

教室にはらはら雪は舞い降りてまっしろになる先生の声

http://www.geocities.jp/xmqds750/index.html

行きつけの中華「大陸」とつぜんに閉店し笑ひつづけるシャッター

http://blog.livedoor.jp/capybara2/

スペースをうまく空けられないんです　駐車禁止にしてある心

きみの手が触れた背中のももいろがはじけた今朝のさくらは三分

法王といふ男性の職業をたまに思へりたそがれの蕗

黄泉色の歌を沈めて青き眼よ地球(テラ)を恋して永久(とわ)に輝け

http://blog.astra-miya.com

横浜を真青に塗れぬ訳として野口雨情のトラウマがあり

てっぺんの無神論者に囲まれて科学のへその緒がうずくまる

立ち上る湯気も優雅にゆらめきぬ魅惑のコシの都うどんに

太陽なお前がいつも黒点のような泣きぼくろで誘うから

白抜きの寿司屋の暖簾が春風に誘われゆっくり泳ぎ始める

ふたり方向感覚狂わせて歩く水の中の大陸

http://page.freett.com/sugi8ma/

月光の澱しづみゆき淋しきにこゑを発せよ水槽の魚

http://www5.ocn.ne.jp/~willows/z_willows_anex_index.htm

無垢な歌ばかりきれいに歌ふからゐたたまれない、乾電池抜く

http://www5.ocn.ne.jp/~willows/z_willows_anex_index.htm

爆音をたなびかせ巣立ちゆく子ら航空母艦は傾いている

http://snaky.fc2web.com/

　　　4月、灰野さんちはどこですか？

花陰よりたそがれ月がのぞきたり誰も見てないと嘘をつくなよ

http://www15.plala.or.jp/kasane/

７時には慌てて帰る革靴のパパシンデレラ火照りを残し

お好みの男をチョイス食べまくり　君は勝ち組「ミス・サラダバー」

うたた寝のごとく山陰本線にポインセチアのあかしろきいろ

いつからかスーツ以外につつまれて色褪せるのも年輪だろう

レーダーの端に突然あらわれた小さな点は魚雷か君か

http://www.geocities.jp/nannokanno575

初恋は淋しからずや放課後の教室にさす陽射しのなかで

http://user.shikoku.ne.jp/retoro/index4-tanka.htm

蔦壁に逢魔が時を刻みおえ液漏れはじめる乾電池

http://www.aa.aeonnet.ne.jp/~kyo/page/Beran/u.ber.html

部屋じゅうに転がっている乾電池どうつないだら立ちあがれるの？

http://www.geocities.jp/nannokanno575

我々の生活領域水陸空兼用できる乗り物はない

http://kadesh.air-nifty.com/tanka/

金色（こんじき）の液体ならこそ合掌を浴びる僧侶の衣となれり

早春の光り輝く戻り橋たとえば淡いキスをして＜君＞

ならずもの有刺鉄線ごしに見る空の真下で純情蹴上げ

ほこほこと蜂蜜色の陽だまりで母の背中はやさしさに満ち

うたた寝をする吾の中に灰色の猫のごときが這ひずりまはる

http://homepage2.nifty.com/sora_uta/index.htm

食欲の秋にふらりと旅に出る 知る人ぞ無き温泉宿に

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

言うことは立派で確かに文句無し しかし決まって計画倒れ

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

お前とは昔は相性が良かったと 星占いに恨み千萬

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

いつになく妙な気がして胸騒ぎ まさか地震が来るとも知らず

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

見渡せば 林檎の花に包まれて 津軽の春に君は微笑む

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

春キャベツ ザクザク大きく切り刻み ウスターソースでバリバリ食べる

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

戻れない･･･君の優しい微笑みが 危険な罠と知ってはいても

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

青空に ぽっかり白き雲浮かび 梅雨の晴れ間の洗濯日和

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

この熱き 思いを一気に書きなぐり 読み返しもせずすぐに投函

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

昔から同じ場所で変わらずに家族見守るあのぬいぐるみ

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

疲れても 負けるものかと携帯の 画面の中の君に微笑む

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

櫛の歯が欠けていくよな切なさに 話す言葉も虚ろに響く

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

カリガリ博士の逆襲のせいで昨日から背中に電柱背負ってま〜す。(^^;)

http://www12.ocn.ne.jp/~kitten/

探偵の眼（まなこ）となりぬ隣席に不穏なるふたり座りたるのち

風のない青空の中で迷ったらナーヴァスネスをいたわりましょう。

http://kurosara.fc2web.com/

弟の手をひいていた少年は獄（ひとや）の中に今ぞあるらし

http://kurosara.fc2web.com/

紫のルージュをすっと引いていた由美子という子も消えてしまった。

http://kurosara.fc2web.com/

横浜の中華街にて饅頭を売るてふ娘の名前を知らず

http://kurosara.fc2web.com/

真っ白な汝（なれ）の項（うなじ）をはしりゆくほつれし黒髪･汗の玉水

http://kurosara.fc2web.com/

探偵が掛けた外套笑い出しはや中世も過ぎにけるかな

http://kurosara.fc2web.com/

青空に真っ赤なドアがあるけれど、しょうがないよね「立入禁止」

http://kurosara.fc2web.com/

たらちねの親の背中をけずりつつ流れてはやき月日なりけり

http://kurosara.fc2web.com/

きららかなひざしをあみてしろがねのうろこの魚およぎゆきけむ

http://kurosara.fc2web.com/

乾電池、入れても動きはしないのよ。君が殺（あや）めてしまった人は。

http://kurosara.fc2web.com/

盗みきし仔犬を静かになでている少年のようなまなざしで見る

http://kurosara.fc2web.com/

橋の下から拾はれし子と聞かされて家出したりき五歳の吾は

ならずもの、例へばアイツ　河豚を食べころりと死にし落語の「らくだ」

「まるでらつこの貝叩きね」と仰臥して動けぬ母が歌を書きゐき

「おい、液体！」と夫が催促するときの液体はいつも酒を意味する

姿かたちまこと品よき魚なれどサヨリ開けば腹は真っ黒

人波もお伽の国の白波も泳ぎ疲れたわたしはたぶん

http://www4.diary.ne.jp/user/463976/

戦争も恋も三者面談もチョコレートから始めませんか

http://www4.diary.ne.jp/user/463976/

ひとりでは死んでしまうの淋しいのうさぎみたいに飼ってください

http://www4.diary.ne.jp/user/463976/

「陸の地平行き」バスにはシダ類が繁茂していた濡れるくるぶし

http://www.geocities.jp/xmqds750/index.html

お互いの影が重なるほど近く並んで歩く花冷えの夜

左折しかしたことのない十字路を右折してみる　軽いトリップ

自らを励ます歌が見つからぬ　ペンは剣より強しと言えど

制服に押し込められるはずはない　それぞれが持つ十代の色

幼き日毎朝散歩した道に松並木あり　褪せぬ緑よ

粋でタフ洒落た探偵今昔下ネタ調査に明け暮れる日々

http://sun.ap.teacup.com/crow/

割り算の余りのような春の午後　助動詞のない恋文を書く

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

透明な時間の底に眠る子を起こさないよう泣くぬいぐるみ

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

花かげに携帯できぬ過去をおき空の向こうへ消える春蝉

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

ささくれた心をとかす母の手は飴の色した櫛かも知れぬ

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

リズムなき音叉の風に揺らされて桜はしろき骨軋ませる

http://b1.jaxy.net/d/index.php/b422907263bbc3

軽々と全てを越えて行けるような背中に羽根がなくてよかった

http://blog.livedoor.jp/ammy

何もかもどうでもよくて泣きながら洗剤流す　魚よ死ねえ

http://blog.livedoor.jp/ammy

風に乗り音楽にのって横浜へ向かう私を誘う白黒　（踏み込みが五ミリ余分で八万円）

http://love.ap.teacup.com/watashinouta/

白昼に堂々と我のいちばんの弱みを探しまわっている探偵

http://fairydoll.exblog.jp/

たそがれが耳にあまくて抱いてある花束を置く声のむこうに

http://page.freett.com/sugi8ma/

陸はまだ彼方にあれどけふもまた海原に帆をひるがへしつつ

http://user.shikoku.ne.jp/retoro/index4-tanka.htm

どこまでもどこまでもゆけ風となれ黄金（こがね）の名負う子蜘蛛の群れよ

はつなつの扉を開くるああ君よ柑橘系の汗を流さな

盗まれた者よ盗んできた者よ見上げてごらんあの天秤座

http://www.geocities.jp/nannokanno575

親友がつまらなそうに肩すくめ「友達ごっこは終わりにしましょ」

http://circus.milkcafe.to/

爆弾を手にした無政府主義者（アナーキスト）よりはるかに危険な二歳児かずま

http://circus.milkcafe.to/

爆風と光が化学室に満ちて焦げた眉毛の僕らが残った

http://circus.milkcafe.to/

新聞の見出しさながら往来に主義が歩ける国もありけむ

海の向こうも空は同じと言うならばしだいに空は焦げてゆくかも

歯ごたえがいいの海草サラダって（明るくあったかかったあの海）

http://d.hatena.ne.jp/yurakura/

『しゅくふくを！』水槽がつるりつぶやけば淡水魚らの眠りは融けて

http://d.hatena.ne.jp/yurakura/

レジ横に女王のごと鎮座する気位高きチョコレートコスモス

とめどなく液体化しているわたし　ちゅるっと目玉を吸ってください

http://snaky.fc2web.com/

これ以上どう頑張ればいい今朝は蜘蛛男（スパイダーマン）が墜落死した

http://snaky.fc2web.com/

すこしづつたがひを奪ひあふやうにこのたそがれをふたりで剥がす

http://blog.livedoor.jp/capybara2/

らうらうと百首マラソン詠ひあげ猩猩袴（しやうじやうばかま）舞ひ納めたり

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

言霊の降りたつ辻の不動尊アストランチャ・マヨール　仁王立ち

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

翁草（おきなぐさ）齢さみしき白髪に来向かふ春の未来まばゆい

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

お役所で記憶装置の抹消やデータ削除はバグじゃないデス

ソリテュード「積極的な孤独」の似合ふ花一人静は群れてもひとり

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

蜘蛛の巣の朝露かすかなる風に水の惑星たちはふるえる

http://kazuminogi.hp.infoseek.co.jp/

本日の天気晴朗妻は留守　ほたる袋に隠してラ・マ・ン

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

渡りゆく白鳥あまたの翼風まひづる草は身をふるはせる

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

ふぢつぼを咲かせ千尋を進みゐん戦後六十年の胸に「大和」は

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

唇からナイフぞくりと光らせて秋草の野に男郎花（をとこへし）つむ

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

届かざる卓の紫苑(しをに)にうち渡すあなたの肌とわたしの肌と

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

思ひ出して笑つてしまふ。ブルー・トレイン「さくら」個室の暖房故障

http://diary.jp.aol.com/mymbs4/

ほろ苦い思い出だけが蘇る教室の隅君の横顔

荒れ果てた陸地を泳ぐ人の群行方も知らず流されるまま

すれすれに君に重なる長い影たそがれを背に歩く舗道で

本日ハ午後ヨリ金魚ガ降リマス。ドウカ雨傘ヲオ忘レナク。

http://www12.ocn.ne.jp/~kitten/

ゆっくりと崩れる波はおとうとを抱いて連れ去る神の横顔

最期さえ思い通りの人生か父を送りし僧侶の紫

横浜は反すうする場所くちづけも潮の匂いも夜の深さも

昼と夜の濃淡分かつ茜雲新幹線の分厚い窓に

抱えてる背中の汗は波みたいかなたからきこえるうたのよう

（ニューロンドン駅のトイレで用を足し中の銭形警部。腹の内容物を出し切ってようやく肛門括約筋の苛烈な緊張状態は治まったけれども、トイレの紙がなくて頭を抱えこんでいる。そのとき、峯不二子が、銭形がおそいのを心配してトイレの扉を叩く。銭形は扉の板越しにこそこそと不二子に《じつは、紙がなくて。。。》と話す。不二子は自分が背負っているリュックの中をごそごそと探す。やがて大き目のハンカチ２０枚ほどを取り出す。《紙はないのだけれど、今日ホテル前の新聞売りのおじさんから景品でたくさん貰ったので少し分けてあげるわ。。。これで拭いて。。。》とドアを少し開けて待ち受ける銭形に差し出す。銭形は《かたじけない》と受け取り、トイレのドアを閉める。どうやらごそごそとハンカチの絵柄を一枚一枚見ている様子。峯不二子はそんな銭形に思わず声を掛ける。《早く拭いて出た方がいいんじゃない。。。》）

キリンの絵だ　これは象さん　おお、これはうさぎだ　ありゃあ　マスクしたメロンじゃないか！！

http://www.h3.dion.ne.jp/~be-toven/

沸点に達する前の液体は君の優しさのように揺れてる

不条理の城の塔には果てのない階段があるというだまし絵

逆光を浴びて子犬が帰還する盗人草も誇らしく金

http://www.aa.aeonnet.ne.jp/~kyo/page/Beran/u.ber.html

影踏みの鬼は母さん。追いかけて追いかけていく地球（てら）のうらがわ

（姫様を勾引（かどわ）かしたのが《王党派メロン》の仕業だとすると、姫様が連れ去られた現場に、メロンがマスクをしている絵柄の《王党派メロン》の紋章入りのハンカチが落ちていなければならないーーー埼玉県警本部出身の秋原とかいう、眠そうな眼をした刑事が、しつこく何度も、姫様の姿が最後に見えなくなったのはどこかと私に尋ねた。私は、そのたんびに何度も口をすっぱくして、見えなくなったのは王宮の庭です、姫様は庭の「女神の池」に向かう階段を下りていかれましたと説明した。秋原警部は私の説明をちゃんとわかったのだろうか？。。。そうして、警察の手による、城の外には絶対に秘密の捜査がしづかに始まったのである）

秋原警部は霧なき池にマッチ擦る《弓背負いたるディアナ》像を横目に

（詞書の文字が２文字欠落していました）

http://www.h3.dion.ne.jp/~be-toven/

淡々と暮らしたくても段々と濁っていきます　あれは替えなきゃ

楽しくて仕方ないから青い眼の人形に告白いたします

「ともだち」は魚で私貝だった　あの教室にひとりで帰る

陸に足付いているので僕たちは空に焦がれてしゃぼんだま吹く

泳ぐのに安全でなく適切でもないが遊泳禁止ではない

http://fairydoll.exblog.jp/

袖口をてかてかにした冬の子はむかしばなしの懐かしいとこ

大和路をドール語りに埋められ情緒もなにも。　ひとりでいいよ

橋、さらに橋、さらに橋、さらに橋。この世を渡る。あの世へ渡る。

http://www.geocities.jp/nannokanno575

ならずもの気取りで街を吹きぬけた春の嵐のまあるい背中

http://www.geocities.jp/nannokanno575

アズチ城ノブナガ様へ送付する添付ファイルは一子の写真

モニターに死んだ女を描き出すまいくろてくのろじーという科学

時間っていったい何なんだろうなあ鬼ケ城から朝日を望む

昨日から風邪の女が泣きながらマスクの下の顔を見せたり

メキシカンコーヒーの湯気が描いてる螺旋のゆくえに吸われて二の句

衛星の通過する影月にふれ静かの海に泣きぼくろあり

指先がふれあわんとしてしげしげと満州事変の報に満ちた日

ひとたびに過去をイレースした朝のワインをそそぐ海はばら色

ごるでぃあす　道のいっぽん引き当てて長袖はおりふりむきもせず

古着屋は一期一会のりさいくる大和ナデシコおまちしてます

白い胸つまっているのは吐いた嘘　泥湯に漂白されておしまい

成功はビジョンが大事といわれてもジグソーパズルのピースが足りない

天球の香りしたたむグラースのあえかなひかり胸のともしび

皮製の四角の鞄祖父の荷を運びし活気傷より放ちぬ

「未発見『梁塵秘抄』断簡」といふものありて偽書美しき

http://www.mitene.or.jp/~nishio/

とめにくくはずしにくきは背中の釦ひとり住まいの四十肩、痛ッ

やや愚図ですこしのろまでお人好し不器で口下手 魚座で、ごめん

好きでした　サラダに落ちた鼻水をいちいち報告するところとか

http://blogs.dion.ne.jp/shirohi/

鬼退治用のカタカナ増やされて処方箋にも笑われている

都落ちなる人と見るソメイヨシノ　過ぎ去るものを惜しむでもなく

分別をなくしたくなるたそがれが二人の影を滲ませるころ

http://yumi.myfws.com/

二十年過ぎても未だ女房の名を越えられぬ三浦友和

http://yumi.myfws.com/

開発に変りゆく街を寂しむもそのもたらさむ利にすがる吾も

利己主義と個人主義とを間違えている男とは暮らさない主義

http://yumi.myfws.com/

嫉妬とか焦燥感も生きている証と思う　待合室で

http://yumi.myfws.com/

大和英辞典片手に考えた歌の心を伝えてみむと

http://haboki.fc2web.com

メガホンもタオルも空に投げ上げたあの夏の日の一瞬の青

http://yumi.myfws.com/

約束は君の都合で決められて君の都合で破られたまま

http://yumi.myfws.com/

梅が枝を活けたるひとの視線から時折抜ける紫のあり

※（No.11262）余計な数字を歌の頭にコピーしたから。

被災地の瓦礫の下にテディベア泥にまみれて持ち主を待つ

http://haboki.fc2web.com

万引きは窃盗だよと囁けばずつと仲間でゐられたのかも

つり橋を揺すらないでと言つたのに　翼をください日暮れの前に

圏外に我慢がならずもの言はずメール打つてる少女の親指

あかねさす華倫海ゆ紫のくちびるをして神女現はる

http://www2.diary.ne.jp/user/144560/

水晶のひざしが包む枯れかけの花たそがれて影を失う

http://www.geocities.jp/xmqds750/index.html

片足を宙に浮かして背伸びして溜息深く螺旋人生

雪ふる夜一升瓶のワインもて訪ひきたり繭の里びと

大正の婚礼衣装の花刺繍袖をとほしし処女（をとめ）はいづこ

乾板に百年前の風ふふみ大和船（やまとぶね）今も帆をふくらます

川底の泥をすくひて得し砂金わづかばかりを瓶に封じぬ

上の句と下の句いれ替へまた戻し三十一文字のパズルは楽し

むせかへる青き稲穂の香の記憶ふるさとの田は地震（なゐ）に崩（く）れたり

泣きながら加速していく滑走路　傷みを蹴って離陸せよ　我

http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i＝utayomu

彩りのなき食卓にひとりきり楽しき夕餉となりて微笑む

http://homepage2.nifty.com/sora_uta/index.htm

禁断の林檎甘いか酸っぱいか吾身をかさね験す昼メロ

http://sun.ap.teacup.com/crow/

汗だくのあなたを想いを見ぬようにぎゅっと目を閉じ終わり待ってる

http://love.ap.teacup.com/watashinouta/

つらい時 悲しい時こそ元気よく 大きく弾め私のリズム

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

春霞 桜吹雪に酔いしれて どこまで続くいかるがの道

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

言いたくも無い嘘をつき電話切る 麻酔のあとの痺れにも似て

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/

茫然と道に坐りし夏の午後 額の汗をぬぐいもせずに

http://homepage1.nifty.com/makom/makom-home/