風邪の度マラリヤ今もぶり返すよぎる思いは戦いの日々

じゃがいもも刻んで入れて作るカレー隠し味には別れの涙

影残し人々消したピカドンは増殖したり地球(テラ)を消す程

浜辺へと十字砲火を浴びせたる兵は孤島の土に成りたり

人は皆剣が峰を歩き居る今日も明日も平穏なりと

制服に着替える場所はいつも路上男女平等雑踏警備士

松島は皆人かえる芭蕉へと十七文字の呪文を唱え

崩れ行くラーメン構造ビル二つこれはテロルかジハードなのか

餌にする絹の靴下懐に占領軍が街を席巻

髪を売り糧を得たる母子ありき帰る背中に細い乳飲み子

螺旋描き落ちる神風砲火追うコンピューターの無慈悲まざまざ

亡骸の婦人の顔に泣きぼくろ頭よぎりし妻の面影

まぶた揺らす影のかたちはこもれびの。かたち、そうだねひかりのかたち。

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禁断のりんごにすぐにしゃぶりつくような女になりたくないわ

変質を自慰でごまかす人非人妻子に隠れ今日もいきいる

ワインカラー放つデキャンタ中央に食べる夕食最後の食事

十字路で引き返せずにふと傷をなぞるみたいにどこにもゆけない

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冷夏なり長袖たちも街をゆく手に汗握る先物士たち

敗れたる大和魂廃れたり金権亡者が国を動かす

守りながら殺す剣でできている、ヒトってそういうふうにできてる

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泥浴びて君は駆けるよモトクロスガード際にて我も浴び居る

広き掌が背中の上をたゆたいて大地の香り告げる札幌

制服の第一ボタンにゆび掛けて喉をくつろげ三センチの「自由」

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成・未成問わずに終わるパズル在り命・人生呼び名色々

夜間飛行香らす君が寄り添った一つになって夜を飛び行く

原爆に倒れし馬車と馬を見ゆ瓦礫の市街永久に語らん

松の葉を二組合わせて引くあそび負けて勝っては意味をさがした

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世を知らず定年目指す若者等どんな官僚目ざし居るのか

ラーメンをふうふぅっとかするような女の子なら幸福でしょうか

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捨て猫か迷い猫かミャーと哭く家はダメだと後ろ髪断つ

雑魚寝するこたつの中でおずおずと背中をなでし広き掌

敬礼に答礼返すおとうとよ父母を頼むと頭撫で居る

捨てられた靴下だから知っているちいさな足でいられないこと

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虹のごと紫はなつなすび達箱に並べて市場に送る

横浜で二親に会い老い認む離れて暮らし二十年弱

雨上がり夜の帰宅のサイレント甘い知らないシャンプーの髪

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汗ばんだ肌と砂埃のにおい最後まで見れなかった君の目

汗だくがただいま叫ぶ元気よく輝く童顔真っ赤に染めて

探偵(スルース)の一人となって座り居る丁々発止の戦も楽し

ハリーポッターと炎のゴブレットより
禁じさせ皆に読ませる策講ずハリーの言葉皆に広まる

ゆびさきを降りる螺旋の渦の果てを知らないままがいいんだとおもう

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tangent90度の恋　乾電池９万個の灯　を信じてみたい

鳥打帽かぶり気分だけ名探偵なにも探る勇気など無い

逃げ延びて背中の愛児今いずこ狂気と共にもどる道筋

幸福な涙もあると教えたく泣きぼくろまでくちづけおとす

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鉄の雨珊瑚礁に降り注ぐ漂い行くよ虹色魚

雑踏警備士のひととき
「誘導灯、点けよ」と詰める乾電池「我を守れ」と祈りも込める

斬り込みで糧食盗み生き延びる孤島の兵士心や如何に

レマゲンの橋を渡ればドイツなりロープに下がる少年兵士

君のカギを盗んで開ける赤き戸の中にあまたの人形ねむる

街を行く特攻くずれのならずもの復員兵を蹴散らしている

青い星母なる地球を見上げれば足下に広がる漆黒の闇

日々あおる透明液体合成酒いまはなつかし黄金の地酒

気が付けばモニター上を蜘蛛が行くウィルス探すかしばし留まる

今という大海泳ぐ君の名を強く優しく今日も呼び居る

車上から米兵ばらまくチョコレート孤児等叫ぶよギミチョコレイト

うさぎ撫で余命分けたか若者らまなじり高く鹿屋を発てり

弩弓持つ俑に守らせ眠るのは愛も信も知らぬ人とか

携帯のアラーム効かせ警備士はこれも技術とうたた寝決める

神宮を行進し行く学徒兵軍楽隊と雨に濡れ居る

アラビアで分かれた１機ベルリンへ誰も知られず秘話となりたり

講義する教室内に応えなしビデオの代務を今日も努める

水行と陸行重ねたどり着く和奴国とはいかなる国か

たそがれは夜の始まり告げるもの夜襲に向かう無言の兵士

座り込む戦友置いて敗走すマレー半島南方諸島

体制が軍国主義に押し切られ始めた戦原爆を受く

焦らせる焦らせられる駆け引きが懐かしき日々笑顔で語る

メガホンが「タイヒ！」と叫ぶ真夜中に我がまち燃やすトンボの大群

心根を削り取り行くこの都会美貌を与え心を削る

辿り行く線路の先に我が家あり集団疎開の脱走児童

鈍色の魚床となりし艦船に兵達が今も眠るよ

膨らんだ学生鞄の奥底に女心の花柄ポーチ

洞窟に分け入るたびに発見す小銃抱えるわれら同胞

作 小椋桂
「時」聞けば心をよぎる顔一つ熱い吐息と赤い傷跡

遊泳禁止区域に飛び込むような無鉄砲さが欲しい今すぐに

振り下ろす「サラダ記念日」受けて立つ「一握の砂」夫婦の戦

朝日さす街行く人々淡々と今日も一日暮らし始める

こう言うと　違うこと言う　へそ曲がり　素直になれぬ　大きな子供　

東屋で甘いひとときつぼみ見ゆ雨のカーテン二人の空間

背中覆う髪経た歳月ほどの重さもなくただ流るにまかせる

にぶいろの魚床となりし艦船に兵達が今も眠るよ

母の日に　小さき花束抱きしめ　わずかばかりの　小遣いはたく　

人々よわだつみの声忘れまじ９条かざし守れ平和を

浩太くんのお嫁さんになりたいの魚の目がこわいのに

人だかり曲芸をするピエロくん心の中へ僕の笑いを

買い置きの乾電池を絶やさぬように　いつ切れてもいいように

盗むほど欲しいものなら最初から言えばいいのに隣の芝生

いくつもの春を迎えてでも君は記憶の中の橋で手を振る

花束を抱えきれないほどまでに君の心に贈り届ける

人の噂気にならずもの知らぬ人と言われてもいまは

ちらちらと　見え始めてる　白きもの　五十手前の　四十路後半

我が息子　幼さ残る　仕種にも　スーツ姿で　成人の式

日本の国に生まれてよかったと四季を感じて空を見上げる

たまに着るスーツ姿に今日は何じっと見つめる不思議そうな子

日常はただ単純の繰り返し消えてもいいよ悪魔の声が

母があり母ありき母はなし　常に

橋二つ渡り君住む街角で熱きコーヒー買う夜明け前

畑あらすならずものには弾倉にコーンを詰めて引き金ひこう

ふるさとの母の土産の銀鮭の大きな切り身ちょっとしょっぱい

煮えたぎる液体窒素くみ出せば１００億の精子（スパーム）私をねらう

ゆめに棲む小象が泣かずにすむように紫スミレ探しておいで

http://www.bigcosmic.com/board/s/board.cgi?id=n43n43

掌（て）の中でプチンと音して蜘蛛は死んだ
　残った魂・・・君へ贈ろう

今日街で君の香りを見つけたと　怒った顔の壁に報告

ゴールなどない人生のマラソンを僕はどこまで走れるだろう

動くものだけを見ている蛙なら朽ちた夢など見なくてもすむ

ビルの谷を泳ぎ回りし「ヒ・ト」達よ　溺れる者は「我」をつかめ

鉄腕を天馬博士が作ってた　未来は既に今になりつつ

描いてた未来を塗り替え始めたら危うく君を消すとこだった

済みきった空に静かに溶け込んで生きていけたら何もいらない

現実と夢を揺れてるこの心身体はいつも部屋で留守番

夕食はチョコレート入りカレーです。愛情たっぷり溶け込んでます。

背中から翼の生えた昼下がりどこかに飛べるわけじゃないのに

人込みを掻き分け進む君の顔僕を見つけて笑顔に変身

バタフライナイフで君を黙らせて夜が明けるまで躍らせている

「私だけつかまえてね」とまた逃げる。うさぎ２匹を追いし君から

夢だった合格通知と君からの最後の手紙が今日届いてた

マンモスもレンジで暖め直したら元の二人に戻れるかしら

白い薔薇はさみしいからと抱き締めた裸の心血に染めながら

会う度に縦巻きの髪乱されてきっと私はぜんまい仕掛け

私にも君の秘密を食べさせてそしたら空はより高くなる

寝てる間に財布を奪う計画は「恋」という字に阻まれました

そんなにも見つめておいて「恋をする」なんて占いちょっと狡過ぎ

胸騒ぎするほど熱いまなざしで帰り道さえわからなくなる

月明かり差し込む松の林には着物乱れた少女がひとり

僕達がロールキャベツと違うのは人を騙してしまうことだけ

ごめんねと君がつぶやく時はもう罠にかかった後なんだよね

目の玉を外して洗濯してみたい見たくなかった景色と共に

翼なきわれは畢竟翔べぬゆゑ地上をけふもさすらひながら

http://user.shikoku.ne.jp/retoro/index2.htm

遅々として進まぬわれの日々なれど今宵もサクラクレパスを手に

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洗濯物がかたく絡んだトンネルを出発してる朝の近くに

http://page.freett.com/sugi8ma/

書き順をまちがいだらけにしたまんま矛盾するまま信じあおうね

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マラソンの３５キロは胸突き場　苦しみ越えてラストは笑顔

「運動場」と古き言葉が口をつく　知らず知らずに年をとりたり

日々（にちにち）に「この子の未来」とは思はねど週に一度はそう思ってみる

青木ヶ原樹海の中に寝ても見よ　静けさの持つ怖さを知ろう

留守なるをやや安堵して門を去る　手に校納金督促の書類

疲れたる翼を休める表情で卒業生一人午後七時に来る

進むなりわが心を信じて進むなりそれが未来のこの子らのため

せいぜいがカッターナイフというところどこへ行きしや肥後守は

気に入りの赤い靴下友達になつてくれれば片方あげやう

即答をためらふ時のたおやかな指の間をすべる黒髪

友達の友達がまた友達である確率を求めよ(５点)

灯台の螺旋階段のぼり詰め秋めく風をひとり占めする

百分の七十八のリトグラフ踊り子の泣きぼくろ薄れゆく

葉書かな黄色の封書かと想いつつ届かぬ便りをひたすらに待つ

休日の街に置きざられしごとく青に変はらぬ感知信号

たわい無き記念日なれど安物のワインで祝ふことの幸せ

Ｔシャツの袖を捲くりし濁声の男イチゴのかき氷待つ

秋深く色あふれだす大和路に雨を兆して風吹き渡る

春泥を連れ帰りたる足跡のいちもくさんに母を目指せり

暖かきスープ一皿にて生きる我が脳細胞と新たなる心

薔薇の紋章つけたるごとく闊歩する一年生議員の肩いからせて

雁渡るひしめきあって翼たちいのちひとつも欠けるんじゃないよ

〜政治の季節に〜　ふと見れば遠巻きにしている奴多し　自分に被害が及ばぬように

食物のこと考えるさえ苦しくて自らの病を自覚し得たり

たわいなき計画なりき　この山を歩いて越えて向こうを見たしと

ゴールして楽しかったというために　わたしのてきはわたしマラソン

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もうずっと動物園に行けなくてオオアリクイはほんとうにいる？

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月ごとに未来が届く雨が降るポストに濡れてにじんだ名前

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日曜の深夜テレビは砂嵐ペン先乾く静寂をきく

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えいえんの風邪のようですアイドルのこころははだか秋葉原です

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早稲田大学短歌会（ワセタン）の背番号のないキャプテンは癇癪のためキャベツを投げた

言わなくても福岡翼にしてくれる床屋がきょうも行列だった

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いつもより目がさめなくて日の暮れた進学塾の窓にうつる樹

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対岸のナイフ投げからきらきらとナイフが喉のくさりを落とす

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逆さまの年新賀謹じゃがいもに彫る、こころからこころがこわい

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更地へ花を届けにいってかえらないバイクの音が低く受話器に

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ケータイはちゃんと携帯してください電波も電池もなくしちゃ駄目です

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君の手が櫛になって梳く髪はたぶん私じゃなくて誰かで

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心臓の鼓動の音を追いながらトトントトンとリズムを刻む

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響かない続かないまた途切れてる　糸はぷつんと静かに切れてる

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Aqualine恋が罠なら轢き殺す　I'm fortissimo starter

静やかに花散る里は踏みもせず薄紅色にただうもれゆく　

道、しろいひゃっこの影を踏みしめてあなたに会えた（あったかかった）

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おやすみ、銀河。

宇宙（コスモス）の光のマラソンランナーに気づけばどれも水色の朝

うわべだけ見定めようと動きだすぬめぬめの眼の雨が止まない

横文字がルーズリーフに殖えてきて未来図となる　テロメア、テロメア

一日のおはりの「。」はどこに置く夢のなかまで続く地平線

頑張れぬわたしに麻酔、痛いとか苦しいだとか、頑張れわたし。

長身の額に触るる花を見き枝垂るることの無心放心

言葉から消えさうになる詩のためにブルーブラックのインクジェットを

ニ杯目の芋焼酎にひと恋ひぬ次元低くも次元高くも

アタシって変なヤツなの自分から言うヤツなんてたかが知れてる

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ワインって苦手なのよねなんちゃって一本空けてから言ってくれるな

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伸びるから引っ張るなよって言われても袖つかむ癖がやめられなくて

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無限大和子の持った夢たちは広がってゆく世界の果てまで

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泥水にまみれてもまだわたくしを愛していると言ってくれるか

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バラバラのパズルはそのまま　一枚の絵にしてしまうのが怖くって

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もうきっと思い出せない夢の中忘れかけてるあなたの残り香

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地吹雪に耐えて春待つ寒立馬新緑を駆ける夢にまどろむ

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官僚的答えにおいてその恋をマニュアル通りに処理するアナタ

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愛でさえやっぱり迷うわたくしは人には言えぬ恋愛(こい)をしている

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一頁めくる一瞬居眠りて大和海嶺ゆるりとのびる

泥酔まであと壱パーセント脳髄に明日の朝の煮豆が浮ぶ

ピアス入れにジグソーパズルの一片の残りてゐたる摩訶不思議な夜

初夏の工事現場の足元の定家蔓の香に囚われる

一頭逝きまた一頭の去りゆける寺山修司の賭けたる馬は