靴下とグリコがあたし　身の奥にひそむ遺伝子(ジーン)は悟られちゃだめ

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長雨に決意を湿らされぬよう　髪先を巻く、ひたすらに巻く

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何もかもフィクションめいて狂いそうだ　彼女の髪の螺旋見ながら

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山ですら笑わない春　もういいよねと泣きぼくろ描く

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揺れたよね、地震だよねと家人みなスリッパズルズル引きずって来る

http://members.goo.ne.jp/home/orangemoon1103

通訳の要らない強い芳香に鼻をぶん殴られて振り向く

http://members.goo.ne.jp/home/orangemoon1103

飼ひ主に従ふ犬の証しとて持たされてゐる携帯電話

http://blog.goo.ne.jp/casuminn/

馬油入りシャンプーの泡残ってるよ　耳の後ろを嗅ごうとしたら

http://members.goo.ne.jp/home/orangemoon1103

官僚って仇名はちゃんと宝箱にしまってあるよとはにかむ幹事

http://members.goo.ne.jp/home/orangemoon1103

キョーレオピン飲み過ぎて爆走する蜘蛛の巣城主の明けの遠吠え

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古式泳法水虎の舞を受け継ぎし祖父が遺せし辺野古水晶

http://utamonogatari.cocolog-nifty.com/

開館前の閲覧室は仄暗い林のようで寒い（うれしい）

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高鳴りに背を向け帰りゆく夕べ　この橋渡るべからずと知り

わたくしはただ現実を切り刻み少女に仕舞うならずものです

気をゆるめ「母」と古代文字を描けば点の滲みが母によく似る

ただびとのまま亡くなりし曽祖父も液体として肩にしみこむ

一片のあるじのいない蜘蛛の巣を孤独の伴に選んだシャベル

青空に消えた飛行機　音だけが墜落破裂　泳げないのか

なんとなく冷凍されたチョコレート噛み砕いたら去る終戦日

しみのないシングルベッド　その上で語るうさぎの欲の深さを

弓なりの肋骨暑気を払いのけ幾多の霊と対峙する夜

夜を明かし朝から友とするうたた寝　午後の陽射しで帰る寂しさ

指先に残る麻酔があいまいな言葉遮り君は許される

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かなしみの次元が同じひとがもしいても絶対あなたではない

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止まらない回転木馬　苦しくて　否認したまま揺れている自我

http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=utayomu

電線に向き様々に留まる鳥一羽ずつ来て翼を閉じる

目をつむりカバはピンクの汗をかく優しい子でもかなしい子でも

http://hinauta.holy.jp

探偵になりたかったよ僕たちはシャツに暗号縫いつけあって

http://hinauta.holy.jp

携帯の中に棲まひしいちにんが消えて手許にさす晩夏光

男装を解けばこぼるる黒髪のチャン・ツィイーにのみ許されし櫛

しゃぼん玉地面に落ちて転がった　届けられないものが多くて

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ひょろひょろと音符は楽譜去りゆきて歌ふくませたリズムがかえる

レモンの樹オリーヴの林緑玉のワインボトルの壷中の天か

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引きちぎれ崖下の風にさらわれた袖は腕（かいな）の身代わりの形

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そらいろの<大和畳屋>トラックの陰にしゃがんで息を殺す子

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それゆえにあえて疑念は掃（はら）わない　君が眸に噴く金泥の艶

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宮島の秋の香りが届けられ紅葉まんじゅう甘さ控へめ

温暖な段々畑の蜜柑ゆへ甘い果汁で愛を綴ろう

清らかなバラを目指して薔薇園のひとつひとつはハートの形

弁当の胡瓜とチーズの海苔巻きを食べたら海が広がる不思議

学食に安らぐ時間　焼き茄子が妹子の胃袋楽しませる時

禁じてもふたたび歌ふおまへたち　そを聴きにゆく、そを聴きにゆく

背中から日暮れてしまふひとに火を貸してわれにも日暮れが似合ふ

きみ思ひ撫づればきみを撫でるやうです、あした乗り込む人間魚雷

乾電池ひとり放電する夜更け　用ひざるまま卒はりしもの等は

盗むまでおれをすつかりとらへてゐたひかる石ころ、たんなる石ころ

濁流にうねうねと足搦めとられ　橋落ちにけり、橋ながれけり

真ん中に鏡を置けば広がりもすぼまりもする翼といふ字

http://www1.u-netsurf.ne.jp/~okiraku/

自らに判断させる黄信号青さへ進めの命令である

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文明の音がちやりちやりひびく宴フォークは左ナイフは右手

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転居先不明の印が捺されつつ返送されし転居の届け

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その後はつひぞ語られざる話暖炉に焼けし狼の灰

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都合良くこしらへてなほ愛しまず造花の薔薇の端を折り曲ぐ

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巻き髪の弾力あはれ重力に逆らふ意志は塵ほどもなく

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草食の生きものたれとわたくしは特に命じし覚えをもたず

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計画は果汁にて書き時機を見てあぶり出すべしさもなくば焼け

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独占とあらば大ごと寡占なら言ひ訳も立ちあなたを帰す

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文具店も消えたり盛んなコンビニには万年筆の替えインクがない

http://www.scn.tv/user/nisi-t/takashi/

雨ですと告げたきひともおそらくは相聞のそとに眠りたるころ

すれ違ふ学生鞄に揺れてゐるくまのプーさん　きみも頑張れ

うつくしくほこり積れる古書店に岩波新書の『ゼロの発見』

説明せよ噛んで含めるように丁寧に逃げるなそれで「次元が違う」

http://www.natsuse.com/diary/

一面のキャベツ畑に霧かかり収穫急ぐ高原の朝

シンデレラ城の掃除のおばちゃんに意外と厳しい裏シンデレラ

http://blogs.dion.ne.jp/shirohi/

黄金色きらきら馬はどこまでも駆けどこまでも駆けどこまでも

http://sbarazzino.client.jp

進むってどっちが前かわかんない後ろに進むもありってことで

水底のナイフ静かに錆びついてぎらりと光る面影を見る

花束の百や千にも勝るノラの子犬に手向けられた一輪

天皇の崩御に命奪われし祖母が残した飴色の櫛

http://yumi.myfws.com/

プリズムを通して見たら私の命の色は何色だろう

http://yumi.myfws.com/

泥色になった絵の具は塗るしかなく君の姿が潰されてゆく

漢字当てパズルをお茶の友にして過ごす時間は美しくある

パンのいい香りを前にして君はいつでも許されてしまうんだ

時間だけ過ぎてけばいいそうしたら永遠だって見えるはずだわ

青虫が食べたキャベツは良いキャベツ生産農家じゃなくて良かった

http://www.geocities.jp/ymizusu/

科学者になれないあたしは夕暮れに雲のかたちを数える　それだけ

http://www.geocities.jp/isanajpjp/

このまんまずうっと遊んでくれるなら鬼ごっこの鬼、僕でいいから

http://www.geocities.jp/isanajpjp/

お風邪などひかれませんようご自愛を。貴方の息の根はあたしが止める

http://www.geocities.jp/isanajpjp/

使えない包丁握ってじゃがいもを切ります運良く手首切るまで

http://www.geocities.jp/isanajpjp/

両腕を天に伸ばして横浜のベイブリッジが飛び跳ねるとき

http://blog.livedoor.jp/catjun/

顔文字の汗の滴が止め処なく止め処なくなり涙に変わる

http://blog.livedoor.jp/catjun/

なすきゅうり交互に漬ける糠床にうたた寝菌も棲みついている

楽しいは短いけれど素数ゼミ生き抜いて鳴く生き切って鳴く

「珍しい、アラビア産の馬だよ」と言ったあなたをあなたは忘れ

階段のある教室は階段の上の方から日が暮れていく

青い森鉄道銀河鉄道と指さしながら陸路で逃げる

とらさんの鞄なら父の箪笥で眠っています　知っていますよ

地中から発見されたペテン師は百均土器で喝采を浴び

時知ラズ　輪廻の網をこぼれ落ち夢中で踊るサーモンダンス

赤茶けたサラダにフォーク突き刺して愛をおたべと微笑む母は

淡水へ放り出された人魚より届く葉書にピースのマーク

節の出た指はだれかのものですか弄ばれる曲がるストロー

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純白にぽたりぽたりとつぼみ落つ　窓を打ちつけざわめく椿

美しき地球の色は消え失せて火星となるか百年後には

声色を使って呼んだオオカミの口からのぞくマニキュアは赤

売れぬ櫛針地獄なり百均はサトウのごはんばかり捌けて

乾電池を抜いたら終わる気持ちならよかった　恋はしたくなかった

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饒舌ののちのラーメン黙々とすすれる君に吾子の面影

官僚のしろい項(うなじ)に西日射し　気怠い疲れ　見る腕時計

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間違いは何もないよひとつもない洗濯物は生乾きのまま

http://blog.goo.ne.jp/ura_kuroneko/

書き順は違ってしまっても良いのです。あたしは裏切らないから。

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ぬいぐるみを胸の上に落下させあの腕思い出し抱きしめる

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携帯の振動心臓揺らす音君じゃないのは分かっている

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職離れ無欲となりて健康な老後の暮らしのリズムを得たり

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何事も続けることが大切と上達せざる歌を詠みゐる

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麻酔よりさめたる時にまだ生きてゐると実感する７０余歳

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忠霊塔の前に額ずき先輩の霊に日本の平和を祈る

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万年筆のカートリッジは親しめず壷のインクにペン浸し書く

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先なんて見えぬ迷路は続くけど　笑う私だ　現在(いま)に向き合う

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異次元の社会にあらず少年が警官を刺したとニュースは報ず

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人生に幾たびありや曲がり角余生の今はただ一本の道

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両親に感謝をこめて花束を贈る新郎新婦華やぐ

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幼な頃四葉のクローバーを探しつつともに遊びし少女懐かし

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職去りてスーツを脱いで一昔今更着てもさまにはならず

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人生の希望というもの消化して来る日そのまま揺蕩て生きる

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巨大なるビジネスビルの建ち並び大阪城も眼下にみゆる

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曲者じゃ出合え出合えと長刀を振り回したきことの多かり

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武器作る科学がありぬ地球上宇宙開発の科学もあるに

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秋祭りどこか憎めぬ鬼の所作は産土神への奉納神楽

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科学者の白衣にはねた蕎麦つゆが深夜のラボで放つ燐光

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街道の松の並木の下にいて過ぎ行く時の重さを量る

「愛してる」こたえないままラーメン屋二人は隣同士で座る

春先に買った靴下青空の色に似ていた今は色褪せ

髪を切る決心をする　八月の街は静かだ　とても静かだ

水底に沈む君の背美しき翼もてども役にはたたない

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

濃紺の境界線に浸食の進む明日は来なくていいから

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

紅のリストバンドは傷隠し　切れないナイフは過去へと仕舞ふ

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

横たへし肌は白く透くばかりお届けものは明後日から来る

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

心細い首もと宥めにゆくために暖色系のスカーフください

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

刺さりたる薔薇の棘より鋭いね昨日までの君のまなざし

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

全集の第四巻の背表紙の破れを繕ふ茜色の夕

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

ひび割れた黒いこころに潤いを非常食から乾パンを外す

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

革表紙の手帳の夏の計画の白いページに蜻蛉がとまる

http://homepage3.nifty.com/reikononamida/

子の命が扶養するとふ戦没者遺族年金現況届

表面から固まつてゆく曲げられぬものなど我の中にはなくて

http://homepage2.nifty.com/sora_uta/index.htm

島国に咲かん郵政民営化色とりどりの花束贈る

http://brog.livedoor.jp/cat6311lib

いつまでも四月生まれは損だよとぼやく弟もう二十八

http://brog.livedoor.jp/cat6311lib

学歴や高収入はいらないが眼鏡とスーツ必須条件

http://brog.livedoor.jp/cat6311lib

押さずにはいられなかった消火栓走って逃げる七歳の夏

http://brog.livedoor.jp/cat6311lib

城崎でたったひとつの思い出は手元に残る小さなしゃもじ

http://brog.livedoor.jp/cat6311lib

冷静な女にされる夢語り非科学的な君の見解

http://ami.lovesick.jp/papillon/

たそがれもかはたれもまた味方して道ならぬ恋はそと包まるる

西友にさくらあんぱん売り切れてだんだん暮れてゆく夏休み

「おれならば奴らを上陸させざりき」地学教師の目は琥珀色

http://blog.kansai.com/funaskin

君が置いて行った靴下がひとりベランダを泳いでいる火曜日

http://homepage3.nifty.com/k_k_s/

銀色の棘をかくして満月の夜に咲きます。さみしい薔薇は

http://blog.drecom.jp/a_yaya/

水田に仕掛けし罠のことなども味のうちなり地獄豆腐の

http://www.geocities.jp/ymizusu/

夕焼け空道はいずくに続くらんチョコレート、グリコそのまま帰る

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撃ちしうさぎの胸に凝れる血の色の戦後が既に孕みたる卵（ラン）

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叛旗翻ることなく弦切れし弓形の月の残れる朝（あした）

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陽だまりの壁にもたれて笑い合う暖かくなる背中の辺り

鬼百合が奇妙な顔で咲いている付けられた名を哀しむように

http://www4.diary.ne.jp/user/463976/

この影はあたしでしょうか申し訳なさそうにただ揺れているだけ

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うずくまる午前３時の十字路であたしは何処から何処へ流れる

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剣先でさっくりお願いいたします何も聞かない見たくない、です

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制服のスカートの裾にひっかけた夢ならひとつやふたつじゃなくて

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松原を小指絡ませ歩いた日そんなことより抱かれたかった

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わざと盗ませたんじゃない、よ　絡まった毛先を解しながら囁く

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一輪の薔薇の孤高のほろほろと何を秘めたる花弁の滴

潮風が冷たく刺さる　冬の海　自我を殺して逝くなおとうと

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「都会にはあまりにも自然が無い為肉欲に走る法則」発見？

だうしても埋められぬままあなたとは違ふリズムで昏れていく夏

十本の指はいのちの通ふ櫛ほんとの顔を見せよと君は

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ゆふづつの夕べに続く明日もあらむそこより来たる郵便配達夫

さふさふとくずす乾いた花束のにおいだけなら覚えています

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二本の螺旋じゃずっと出会えないじゃん　だったら自由に飛び回ろうよ

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泣きぼくろが素敵って言われてちょっと嬉しかったのありがとう

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平凡の上も下も非凡てか変　だったら上で　フツーじゃつまんない

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微睡んで目覚め待たずに交わって　お昼にワイン日曜日だもん

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涼しげに唇濡らす柚子ゼリー　シャネルが混ざっても全然美味しい

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凹んでも泣いても磨くことを忘れない　そんなあなたが大和撫子

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誰だって心に持ってるあれひとつ　気づくかどうかで雲泥の差なの

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探してたピースみっけたって？恋はパズルじゃないわ平和でもない

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ツンときた香辛料のせいなんて下手なウソ　でもそゆとこ可愛らしいわ

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朝の続き求める君を送ったつもりでまた朝迎えたあとの馬事公苑

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結った髪ほどく瞬間そそるわね　激しく求める君は官僚

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人生に恋に迷える子羊も旅してちょっとオトナになるの

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遺伝子のすごさ知らせる競争馬　アブラハムの子の遺伝子もまた

いつまでも官僚世界　税金を無駄につかへどああケセラセラ

迷走の政治の世界みせられて殖えてゐるらし空洞のひと

晩夏から初秋へ移りゆくさまにおずおずと行くたそがれの底

奉仕するかたちをとれば健やかに男友達おとこになった

できるだけ蟻は踏まないよう歩く恋愛至上主義の間に間に

余命など考へるだらうもしわれに悪名高きおとうとをれば

日高川のほとりまで来た清姫の焦げた匂いに安珍がいる

ひたぶるに日本語愛すそのときは紫式部をふとおもふなり

ヘルメットゴムの長靴メガホンが似合う達也は土木の「タッチ」

横浜の港かがやくうつくしさそのちかくでは嘘も香水

いまさらの街のひとつが東京都こいびとも恋人がいました

うつし世のITのひと妬ましき汗はかかずやネクタイせずや

いまさらの街ひとつの東京都こいびとも恋人がいました

永遠のあこがれとして記憶せり　探偵物語のマツダユウサク

禁の字はおそろしきもの　学帽で隠れしなづきをかつては刺激

背中には裏切りの傷さらしつつ生きねばならぬほほゑみながら

クリスチャンの象徴（シンボル）は魚（うを）　迫害で血をながすことない自責のわれは

ちをわけたおとうとだからつらいのよあんなふうにさえぎられると

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だってキレイな画が欲しかったんだもん紫陽花探して歩いた青山

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