安心と言ってるような乳飲み子のいびきを首に肉じゃがを煮る

夢眠の名前の由来そのままの彼の姿ムーミン似

乳房吸う子の安心の寝顔見て子守り歌小さく唄いしかの日

階上に水の流れる音すなりそれより先のことをおもわず

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土の像に女陰きざみて夜半ひとり自慰にふけりや縄文の民

「冴え返る」まるで名前を呼ぶように弥生ついたちみぞれに言った

電動ハブラシで二重あご治るというはまことか

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絶版の天使名簿に載りつらむ忘れた気するほんとの名前

ハンドルの遊びの中で戸惑う手進みゆくか曲がるか戻るか

根を断たれ瓶の花らは叫ばぬかつひのぬくもり夜にはなちつつ

あまりにも低すぎる君の沸点知らぬ間に蒸発してしまう

安心と催眠術をかけました。今日も総理は早く起きて

ゴンドラの都市のまつりにもちいしと仮面のひとつ壁にかかれり

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気怠くて朝も布団で拗ねてたらユーロビートを流しやがった

じゃんけんしにらめっこしていたあの空はいつから無口になっただろうか

独り身の公爵いまだ席につかずブリーチーズの乾きゆく卓

キリスト教圏外に出づ　破れたる美(は)しき石榴の壁画をさがす

姫宮に仕へしわれは貞淑に三位の中将つぼねに誘ふ

熟れきらぬ桜桃の実の体積を解きつつ食めよ数学博士

虚しきは西方浄土の伝説よ阿鼻叫喚のごとき夕焼け

ひとり居の老いたる人は煮魚の身の半分を残しておけり

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運転を習いに行ってとりたいな人間運転免許証なら

顔見知りふたりか三人その程度しかし住まいは「ぬくもり団地」

お目当ての黒豆ココア「売り切れ」とあの店この店運に見放され

運のよき運のわるきと言はずして律儀なるかな蟻の行列

学童は遠きにありて思うものカレーうどんはぬくもりである

歌姫のかいな冷たき春の雨恋慕ふため女は生れる

お茶犬に癒されている一日を題詠マラソンに費やした後

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人生の半分ぐらいは退屈ってチーズバーガーほおばりながら

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大気圏外に目覚める　標準時午前六時のせせらぎの音

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何事も必ず答あると言ふ大前提の数学者の恋

眠り姫ねむれよねむれ永遠は百年よりもずっと短い

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切り裂いた飛行機雲の激しさに空も悲鳴をあげただろうか

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数学は得意だったという自慢する男の耳に触れればもう春

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紙粘土乾いたあとの頼りない軽さのように寄り添う家族

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気圧されて理屈通せぬ悔しさに閨の褥に乱れ伏す夜半

点滴のパックに記号然として黒マジックで書かれた名前

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髪淋し中年オヤジの証しゆえもてるはずない安心マーク

遥かなる永久凍土月冴えてベルサウルスの親子悲しき

盆の中チーズおかきが爪弾きでも最中より早くなくなる

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飲み干した味噌の辛さを蓄えて大気圏外脱出するのだ

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蜜柑いろの想い出僅かはぐれ鳥焼けおちる空遠き鐘の音

とどかない　のびる　きれない　こんなにも　聖し護謨糸歌姫のうた

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慈しむための名前で叱りゐる我が身のどこか疼いて止まず

県立高校二年の時の数学が俺の夢をこわした犯人

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そのやうに人に愛されたるならば運も太ると思ふ　冷めをり

巣立ちの日みぞれ交じりの空見上げ立ちはだかるな苦難よ我が子に

入念に化粧砂した土団子たべればあしたもあそんであげる

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トリプシン海岸響くオルゴール夢なればこそ嬉しかりしを

木の実乗せゆつくり開くたなごころ母といふ名のぬくもりも乗せ

名前にさ「Ｑ」ってつけちゃいけないの　窓口の母嬰児の我

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ことのはに彩りもあり綾もありすべて呑みこむ度量まほしき

スーパーが撤退したるそのあとは薬局となりどれも栄える

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クレヨンの白でりんかく描きたり肌色クレヨン子は失えば

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ぬくもりが、などと詠みかけたる刹那、脱兎のごとく山頭火呑み逃げ

フト時に…牙紅き風鳴りなりて君のぬくもりくまなくうばふ

風雲に運ばれ渦と降りしきる浄（きよ）らいよいよ湖を湛へる

嗚咽して担ぐ柩の重さかな　魂の運び賃は六文

捨て台詞はくのが上手いモリさんは生保レディの経験をもつ

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どなる人やぶれ太鼓の声の人このマンションの知人におらず

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理想的チーズカッター探すためデパート6階はしごしていく

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まっ白な下着のような山はだを湖北の駅にわれは眺める

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圏外にオミットされている僕は人の動きを嗅覚で知る

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姫というあだ名戴く級友に意地悪をしてみたくなる夏

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「証明」と「証明終わり」対にして数学ノートに並ぶ//（スラッシュ）

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もう間もなく到着します　土星の環（わ）を通り過ぎたらあと三日です

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天国と極楽の差にこだわれる小学生で息子ありけり

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帝国とよびいし国に生を受け芝居めきたる物言いなりき

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「この犬を探しています」夕刻の壁に声なき声貼られおり

レアチーズケーキに沈みゆくナイフ斯かる痛みを見下ろして切る

アムロ、シャア、ララア、カミーユ…大気圏外に戦うものを思えば

くれないの色つややかな苺なり美濃に育ちし「濃姫」の名の

おつまみの裂けるチーズの先っぽが家事に慣れない指先みたい

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　　2004年2月27日(金)午後10時。のぞみ。

新大阪駅に降りわれは生きかへりきダラけゐる風土に安心ありけむ

寝て覚めて五蘊皆空ふられても今日は昨日に色即是空

此処にゐる私にどうか気がついてあなたには圏外であつても

数学の時間に太宰読みいしを淡く思えり霙ふる道

姫蔦のめぐりまとはり君といふまつすぐな樹をくるしめてゐる

だけどもう学生ぢやない「数学を教へて」と言ふこともできない

夢を見るだけなら安易　でも模試はあたしに告げた　“合格圏外”

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土曜日に会ひたいといふそれだけのめーるを打ちて送信はせず

パソコンは名前をつけた携帯に名前はまだないきっとつけない

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手の中のコップのぬくもりありがたくかがり火の下甘酒を飲む

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私って悪運だけは強いみたいだって今でも生きているもの

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朝ごとに君の名前をこゑにのせ祈る時間がひと日の支へ

"nature"に論文が載る「安心の受容器官は胸にあった」と

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ぬくもりをもとめて缶の紅茶購ふ指ほんたうは君に触れたし

おすすめは空芯菜と鶏肉の炒めものです今が旬です

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ふられたら人魚姫の物語みたいに泡になって消えたい

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とりどりに並べおるお花屋さん年の数だけ安心を買う

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怪談に青春がつけばほがらかな「青春怪談」とてもよかった

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あきらめることすらすでにあきらめて悲運なる画家の筆致はいよいよ

「数学がもう少しだけよかったら国公立も…」　ほっといてくれ！

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空シドレミファ空シドレスケールを構成してゐるだけなり空は

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中空に高き声のみ漂える園児運ぶバス走りてのちに

一塁に巻き起こされた土煙　スライディングに煌めく汗

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はじめてのミニ・スカートはきちきちでサルビア色の赤でありけり

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望の字を検索すれば過去ログに参加希望の表明ばかり

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何もない　流れる時間　もて遊び　そして減り逝く　僕の人生

名前なら間に合ってます　本名とハンドルネームそれに病名

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「出掛けます」義母の言葉を「部屋の掃除は何時するの」と聞いてしまう

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泣く声で　僕にぶつける　告白に　つい情が沸き　過ち犯す

デパ地下のチョコレイトでぬくもりは伝わらないと思うんだけど？

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ああ松田聖子の肩にさくらばな零（こぼ）る遙けき『裸足の季節』

果てしなく運動音痴のあたしも現実逃避だけは上手いの

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昨日まで安心できたかえりみち　もうあたしには関係ないの

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まるで何も無かったように黙々とチーズケーキを口に詰め込む

空の上に行くのならばそれもいい　ビルの合間は風がつめたい

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あのころの二人にどうか戻してよ　あなたの携帯いつも圏外

人前でけして呼ばれたくないあだ名　私のどこが「姫様」な訳？

雲一つなき水色にティファニーのリボンのような辛夷の花よ

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卒業し思い返せば数学は教師の顔すら覚えておらず

桃林堂上野桜木ジャズ日記安原顯がとても好きなり

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ロビーにて　恋人を待つ　この時間　どんな顔して　会おうか迷う

子どもらは下着の「名前」嫌がりて何時からだろうイニシャルにする

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雷が所狭しと練り歩く金木犀に寄り添い見上ぐ

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子規・古白・木歩・篤三・久女・虚子　運座始まる青畳かな

最近の流行だろうか大開けの胸元を今日五回は見たぞ

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一日の労をねぎらうようにして偏平足の土踏まず揉む

モエザーの坂のぼり終え高台の小学校へ子らは通いぬ

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少しだけ自分の名前が好きになるあなたが呼ぶようになった頃から

予言する　免許を取った　翌日に　私の車　事故して死ぬと

どうしようとかげの尻尾を切っちゃった水に入れても未だ探してる

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矛盾矛盾矛盾だらけの真ん中で　一斉に咲くチューリップ畑

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さらさらの顆粒がよしと胃腸薬きらさぬ夫だいじょうぶかな

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三重（さんじゅう）の盆踊りの輪　八月の北海盆歌だけの札幌

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走りすぎ　乱す呼吸で　ふと気付く　僕がこの世で　生きている事

表情が直ぐ顔にでる感情の激しい犬よ誰に似たんだ

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入浴ではないのは解るが「美しく女を磨く」今日は入るぞ

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小六で交換日記をやりましたヨシミは薔薇で私はすずらん

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「リスクなんて関係ないよ」口角にシュークリームのクリーム付け言う

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こんな時無性に墨の香が恋しはやる気持ちで納豆を食む

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冬終わり　放置していた　蜜柑たち　腐る姿で　怒り表す

「出掛けます」義母の言葉を「何時になったら掃除するの」と聞いてしまう

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公園の遊具のペンキ鮮らしく子らはどこかにいってしまった

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退学の子を持つ我に「合格嬉し」メールに応える痛切「涙」と

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初恋の　思い出である　オルゴール　捨てずにずっと　私の傍に

放たれる　君の言葉で　感情が　彩り初め　頬まで染まる

幸せに　したいのならば　気付いてよ　裸足で歩く　私の姿　

対数表三角関数計算尺珠算暗算数学少年は今

http://blog.livedoor.jp/tantan234/

土煙のたたぬ隅田川の遊歩道ウオーターフロントと君は嘯く

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冬空の冷たく広い心にて君を愛すと言い切りたかった

群羊は安心したり宣告は死刑なりけり東風は吹きたり

犬を見て　すかさず触る　私の手　その体温は　すぐ消えるのに

冷蔵庫　開けたらなんと　チーズだけ　一口つまむ　淋しい食事

人あまた死せる日の空殷々（あかあか）と　地に鱗持つ鳥の数々

本日の遅刻理由　この空を晴らす呪文を忘れたんです

あだ花の残り香そよと風にのり　空逝く君の睫毛揺らさん

会いたいと　口に出せずに　心へと　捨てて想いは　圏外モード

安心は一口・五百円也と釣りも持たずに隣組長

透明な　ガラスの靴に　夢を見る　私は誰の　姫になるのか　

あゝ南無と法華経然りアミターバとほく聞こゆる安心立命

http://www2.plala.or.jp/barrack/milky/index.html

数学に　頭痛めて　つい思う　この世界から　逃げ出したいと　

空を捨て海底を捨て戦艦はパリ〜ダカールの最中にをりぬ

存在と　未来なくした　亡骸に　思い出詰めて　土へと還す

数学の問題睨み教室に独り残りし夢またも見る

DVの圏外に逃れし女の身に時折よする風の涼しさ

流るるはるてんへんせん雲のさま空ゆく風とたましひと水

http://www2.plala.or.jp/barrack/milky/index.html

余計ごと考えないですむように高校数学いたずらに解く

腕に触れ　名前囁き　抱きしめて　初めて傍に　いる事を知る

小獣を埋めし辺りの土の色目立たずなりてはや春の花

抑圧の歴史とどむる名前にて郷関一字の苗字多かる

子の立ちし後の椅子にはその子なりのぬくもり残りて吾は親しむ

薄れゆく　意識の中で　ただ欲しい　あのぬくもりが　探せず悔やむ

運命が　決まる瞬間　唾を呑む　その音こそが　僕の最後に

明日には　別の光が　輝いて　泣いている君　安心させる

様々な　人が溢れる　この世界　静かに繋ぐ　唯一の空

数学の弥彦先生いまもときどきテストの夢を見ています

百円ショップに買いしスコップで小さき庭の土を耕す

顔を見てとっさに名前が出てこないこのように霞んでゆくのか脳は

一の蔵超辛口を勃てておけ　顔無き男のせめて名前に　

http://homepage1.nifty.com/HANTAMA/

家族みな寝ねたる後の不浄にて運不運ということ考える吾は

人前で己が妻女に姫と呼ぶ男の背中に後光は射さず

名前のない馬が走つて半世紀経つて開放弦の開放

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/9392/?

嘘まみれの唇はキスで封鎖せよ。　信じれるのは　そのぬくもりだけ。

たどたどしき運指　ピアノを弾くやうにはいかぬ　あなたを弾きこなすのは

とげをぬくもりをぬくぬくときに「ぬ」の文字はひつそり体温保つ

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/9392/?

ゴミの日にゴミの袋を運びをりいかなる過去も葬りきれず

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/9392/?

「安心」をわけてくださる名選手の笑顔はつかにポパイに似たり

空っぽの巣嘆く声を聞き流し球児の服を手洗いするわれ

安心は今日より消えてまたひとつ生命保険を失効させる

もう何も心配することあらざると言うごと空より雪の降り来る

算数の問題睨み教室に独り残りし夢またも見る

一袋の土を買い来て手を汚す薔薇の蕾に汗落としつつ

夫の名前一文字記すハンカチを手渡す朝鶯の鳴く

安心を買うことばかり考えて不安なままだ老いてゆく　今

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安心の空虚の綱にすがるより　イバラの棘を握り締め行け

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半分が三つになってモウダメダ六つに分けるバースデーケーキ

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幾百年空っ風受け立ちつくす屋敷森は多くは語らず

ここからは見えない空を想う朝君住む街の天気予報見て

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今世紀機械仕掛けの神様が世界平和をもたらすはいつ？

朝練の厳しき寒さに耐え抜いて優勝目指す春高バレー

我が家にはおんなが四人プラス１すぐになくなるトイレットペーパー

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潮騒に抱かれている心地するメニエール病と母は言われる

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カラオケでサントワマミーを熱唱す以前は写真を撮ってくれたが　

http://homepage3.nifty.com/nishion/

家元の指導をうけて琴爪弾けばちょっと上達したような

港には鋼鉄の戦艦眠る　小さき安心、錨を下ろし