[24031] 075:あさがお 郁迪 2004年10月30日 (土) 17時16分

あさがおのはかなさ胸に抱きしめて今日もあなたを待っているから

http://mintmilk.tea-nifty.com/kimamatanka/


[24030] 074:キリン 郁迪 2004年10月30日 (土) 17時16分

いつの日かキリンのようになってさえ優しい目だけは変わらぬだろう

http://mintmilk.tea-nifty.com/kimamatanka/


[24029] 033:半 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時16分

半人と印刷された胸バッヂつけてわたしは王を殺しに


[24028] 073:廊 郁迪 2004年10月30日 (土) 17時15分

友を待つふたりは廊下で今日もまた言葉交わさぬデートをしている

http://mintmilk.tea-nifty.com/kimamatanka/


[24027] 099:絶唱 2004年10月30日 (土) 17時15分

思惑と時を違えて絶唱すフロントガラスの雨のごとに


[24026] 077:坩堝 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 17時15分

夕暮れの麦畑が燃え出しました、人も。空は大きな坩堝です


[24025] 072:海老 郁迪 2004年10月30日 (土) 17時15分

後ろ向き飛んでいくよう海老たちの真似をしていた幼き頃から

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[24024] 032:薬 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時14分

キラキラノアスピリン薬を縫い付けた眼玉が光る 遠くてもわかるよ


[24023] 071:追 郁迪 2004年10月30日 (土) 17時14分

夢のなか飢えた心が約束を追うことをやめ信じて待つと

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[24022] 098:溺 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時13分

性愛に溺れし日々の遥かにてただ黙々とお粥啜れり

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[24021] 031:肌 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時13分

蒼色の素肌を移植してくれよ黄赤黒白敵に回すため


[24020] 086:チョーク 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時12分

事故現場にチョークで書かれたひとがたが歩き始める町に朝来る

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[24019] 030:捨て台詞 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時12分

覚醒剤(スピード)のぬいぐるみ抱いて捨て台詞思いつかない君の淋しさ


[24018] 097:曖昧 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時11分

否定なせば汝はたちまち怒るらむ曖昧微笑をうかべうなずく

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[24017] 029:太鼓 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時11分

第三章太古語講座 性交中に愛をささやくF音連打


[24016] 085:再会 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時10分

(「御覧。東京はもうあの通り、どこを見ても森ばかりだよ。」
−−芥川龍之介『奇怪な再会』)

生まれかはれるときまで待てない水晶の小犬が待つよ再会の森

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[24015] 028:着 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時09分

刺青とLove&Peaceだけを着てまだ見ぬ生き別れの妻を探しに


[24014] 096:類 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時09分

君も又同類なりや幼くて命令調にものを言うなり

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[24013] 027:天国 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時08分

天国行きアポロ9号 泣いてるのはライカ犬のためなんかじゃない


[24012] 095:油 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時07分

オリーブの油のごとき悲しみと歌いたまいし人を恋いけり

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[24011] 026:芝 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時07分

ユニークとマッドの境 丼の内側に芝を張ってはならない


[24010] 025:怪談 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時06分

怪談にお前の知るはずのないあいつの名前を出さないでくれ


[24009] 084:抱き枕 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時05分

抱き枕になつてくれたり喋つたり 飽きたら金魚の姿にもどる

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[24008] 094:遠 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時05分

ゆくりなくサザンルロスにまみえたり遠くに去りし父母かと仰ぐ

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[24007] 076:降 宵闇 2004年10月30日 (土) 17時05分

降る雨の穿ち続けた岩の下青紫の露草咲いた


[24006] 024:ミニ のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時05分

泣くんじゃないミニの制服を着た天使 動物園のまうえでなんか


[24005] 083:皮 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時05分

脱皮がそろそろはじまるらしいと澄んだ目をこちらにむけてこひびとは言ふ

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[24004] 023:望 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時04分

君望む永遠僕の持っている戦場行きの片道切符


[24003] 075:あさがお 宵闇 2004年10月30日 (土) 17時04分

あさがおに水やりすれば何処からか落っこちそうに飛ぶ紋黄蝶


[24002] 022:上野 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時03分

上野なる真空に立ち朝焼けの四方の馬鹿を見おろしている


[24001] 074:キリン 宵闇 2004年10月30日 (土) 17時03分

まなざしはキリンとなって地に起きたことなど無縁の木の葉を食べる



[24000] 073:廊 宵闇 2004年10月30日 (土) 17時02分

廊下には三匹三様猫たちが等間隔で伸びきっている


[23999] 082:軟 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時02分

怪我をしたら急いで母に見せにゆく鏡台のうへの軟膏を持つて

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[23998] 021:胃 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時02分

裏表ひっくり返せば顔になる場所が胃壁だ キミハキレイダ


[23997] 076:降 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 17時02分

ゆるやかにカモメ降りたち悲しみもやがては失速するのでしょうか


[23996] 072:海老 宵闇 2004年10月30日 (土) 17時02分

すり海老を餃子の皮に塗り揚げたせんべい今宵の酒のあてなり


[23995] 093:列 喜舟 2004年10月30日 (土) 17時01分

彼岸花列なし咲ける故郷に高速道路の杭の打たるる

http://www.hm7.aitai.ne.jp/~kitai43/


[23994] 075:あさがお 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 17時01分

あさがおの優しげな輪郭のなか星が瞬きました。冷たく


[23993] 020:遊 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時01分

誰からも愛されなかった人たちの来る遊園地の中心の石


[23992] 081:イラク 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時01分

楔形文字の楔を引き抜いてばらばらにして言へり「自由」と

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[23991] 074:キリン 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 17時00分

水滴を湛えながらも燃え続けていたのはキリンのたてがみでした


[23990] 080:縫い目 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 17時00分

母に見張られ泳いだあとの海水着の縫ひ目の砂はなかなか落ちない

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[23989] 019:沸 のらねこ 2004年10月30日 (土) 17時00分

沸点は37℃愛撫され沸騰してる気体のあなた


[23988] 073:廊 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 17時00分

わたしは今メビウスの輪の回廊を上り続ける黒い牛です


[23987] 018:ロビー のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時59分

「ロビー!」「ロビー!」ロビーって名前じゃない人を選んで呼びかけてるよなキスを


[23986] 079:整形 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 16時59分

やはらかく整形されてゆく身体もつと上手にちからをぬいて

http://www13.ocn.ne.jp/~sosite/


[23985] 092:家族 喜舟 2004年10月30日 (土) 16時58分

家族というかなしき絆に結ばれておさんどんにあけくるるかも

http://www.hm7.aitai.ne.jp/~kitai43/


[23984] 071:追 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時58分

毎日のように追突事故おきる都会の朝の通勤事情


[23983] 017:免許 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時58分

道路歩行免許に落ちた 警官を殺しても君に逢いにいくのだ


[23982] 070:にせもの 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時57分

にせものと本物の区別できなくてブランド品は買わないでおく


[23981] 069:奴隷 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時57分

偉い人も奴隷も親も子も鳥も虫も花も水分補給


[23980] 016:乱 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時57分

乱暴に生肉を裂く童貞の女が創る神聖な糧


[23979] 078:洋 西橋 美保 2004年10月30日 (土) 16時56分

「巨星墜つ」と打電し巡洋戦艦は宇宙の海の赤道越えつ

http://www13.ocn.ne.jp/~sosite/


[23978] 091:埋 喜舟 2004年10月30日 (土) 16時56分

埋もれし宝を探しいるごとし病えし身に生きがいさがす

http://www.hm7.aitai.ne.jp/~kitai43/


[23977] 015:蜜柑 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時56分

和歌山の運動会は組対抗蜜柑投げにて開幕を見た


[23976] 068:傘 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時56分

夕立に慌てて買った傘させば小さ目ながらも16の骨


[23975] 067:ビデオ 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時55分

あれこれとビデオ録画はしていても見ずに増えていくだけの棚


[23974] 014:オルゴール のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時55分

オルゴール兵器を壊せ薄汚い梼沍ウ人の命を救え


[23973] 088:句 魚柳志野 2004年10月30日 (土) 16時55分

常套句ばかりでごめん 他愛なく人に触れれば気化する言葉

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23972] 087:混沌 魚柳志野 2004年10月30日 (土) 16時54分

時々は手放したくなる好きなのはただ青いだけの混沌だから

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23971] 066:鋼 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時54分

こん棒から鋼の剣になったころ旅が楽しく思えてきたり


[23970] 013:彩 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時53分

色彩が逡巡してる大好きなあなたにレイプされてる教室


[23969] 065:水色 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時53分

水色は空を映したばっかりに透明無色で居れなくなった


[23968] 012:裸足 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時53分

雨が降るまで待っていた泥んこの裸足の指にくちづけたくて


[23967] 064:イニシャル 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時52分

特売のみりんについてたハンカチは複雑な気持ち我のイニシャル


[23966] 011:犬 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時52分

犬人間に「お手」っって言うなお前には石を投げろと言わないでやる


[23965] 063:雷 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時51分

釣り糸を垂れて東の山みれば音を立てずに雷が来る


[23964] 062:胸元 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時50分

胸元を開いてみても空洞を風は通っていってはくれぬ


[23963] 010:チーズ のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時50分

武器を持つものは武器ゆえに死になさい チーズを持つものも同じようになさい


[23962] 061:高台 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時49分

前は海振り返れば山高台は見当たらないなルアーポイント


[23961] 009:圏外 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時49分

空中のメール電波の字が読めるわたしが皇居の圏外にいる


[23960] 008:姫 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時48分

アンモンの盗賊姫よ幻の右手でどこにもないピアノ弾け


[23959] 007:数学 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時47分

数学者を奴隷にしたし 数学者よ奴隷制度のある国へいかう


[23958] 060:とかげ 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時47分

午前二時計ったようにガラス窓這う夏の夜のとかげ一匹


[23957] 006:土 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時46分

緯度0の血塗られた色の土の上 歩いていけばお前に逢えるか


[23956] 005:名前 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時45分

国道を歩く子供に一つづつ名前をつけているやうな午後


[23955] 004:ぬくもり のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時45分

火のついたマッチを右目に押し当てたぬくもりを抱いて星座になるよ


[23954] 059:矛盾 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時44分

雨の後刈穂に鴉生ゴミを突つく鴉に矛盾は無かろ


[23953] 003:運 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時44分

運のない音かは駄目だというセリフ聞きながら首をかじられている


[23952] 002:安心 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時43分

壊れかけの車みたいにチャーミングなお前を安心させるための恋


[23951] 058:八 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時43分

暦ではもう秋らしい八百屋には中国産の松茸ならぶ


[23950] 057:表情 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時42分

緑林は黄みおびてゆく遊歩道マラソン人も表情を変え


[23949] 01:空 のらねこ 2004年10月30日 (土) 16時41分

落ちてくるためだけにそこにある空が高くて 青い蜜柑をかじる


[23948] 056:磨 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時41分

覚えなき品見つけたり冷凍庫ラップに包まる雪の達磨は


[23947] 001:空 中島裕介 2004年10月30日 (土) 16時41分


もとめられない空白がぼくを呼ぶ <font color="#ffa500">失われたビルヂングの所為だらう</font>


[23946] 055:日記 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時36分

クレヨンの一筆書きの顔は我古い日記に残されており


[23945] 054:リスク 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時30分

流行語となってまいしリスクから流行り病が猛攻してく


[23944] 053:墨 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時28分

心ゆく一首詠むる暁は墨かすらせて縦書き為むと


[23943] 052:部屋 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時27分

子供部屋扉を掻いて怒られてなおかつ止めぬ猫の執念


[23942] 051:痛 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時25分

一本の街路樹折れて道塞ぐあらわになった年輪に雨


[23941] 050:おんな 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時24分

ずんずんと我追抜いておんなのこ大型犬が引張りており


[23940] 049:潮騒 宵闇 2004年10月30日 (土) 16時23分

大海を覆う星の夜潮騒に紛れてかすかに鳴くきりぎりす


[23939] 072:海老 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 16時17分

アルゼンチン生まれの海老と日本海生まれの海老を交配させます


[23938] 071:追 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 16時15分

ああ真昼。光(イルミナチオ)を追いかける影のようですあなたの息が


[23937] 070:にせもの 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 16時15分

にせもののせとものにしてきわもののけものですものギリシヤの土産


[23936] 048:熱 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時57分

色付いた木の葉に秋は感じれど西日のあたる職場は熱く



[23935] 047:機械 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時55分

のんびりと星をかいくぐりながら機械光はあすには他国


[23934] 046:練 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時55分

制服は横並びして練り歩き警告音は無常に響く



[23933] 045:家元 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時54分

味噌汁は咽喉温もりて家元にもうしばらくは甘えていたい


[23932] 042:映画(再投稿) 浅場純子   2004年10月30日 (土) 15時51分

そもそものなれそめなれる父の背に負はれて見たるターザン映画


[23931] 069:奴隷 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時47分

新しい奴隷制度が施行されましたから明日わが為に死ね


[23930] 068:傘 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時44分

雨音がうるさいでしょう傘の下嘘泣きしている私の背中


[23929] 067:ビデオ 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時44分

閉店を知らされなくてこのビデオ返せないという裏切りでした


[23928] 098:溺 2004年10月30日 (土) 15時34分

溺れてる私に効かぬバッファリン 苦味を舌の奥にのこして


[23927] 066:鋼 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時30分

やわらかい鋼の薄い板のようにしなっていたのはあなたでしたか


[23926] 053:墨 ヨシノタマキ 2004年10月30日 (土) 15時25分

月光に鯖を洗へば眼球より朱墨滴りて弔辞を綴る


[23925] 065:水色 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時24分

水色は水の中では空の色ひかりは揺れて過ぎるだけです


[23924] 052:部屋 ヨシノタマキ 2004年10月30日 (土) 15時24分

ぢっとしてると誰かを待つてゐるやうな気になるのはなぜ と部屋が訊く


[23923] 051:痛 ヨシノタマキ 2004年10月30日 (土) 15時22分

「痛ミニテ アガナフベシ」疼痛商會の看板を誰も見ない


[23922] 097:曖昧 2004年10月30日 (土) 15時21分

四捨五入効かぬ曖昧さをもって僕はわたしに戻ってゆきぬ


[23921] 064:イニシャル 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時13分

恋人のイニシャル知らない誕生日知らないそれでも恋と呼びます


[23920] 063:雷 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時12分

遠雷をふたりして聞く部屋ぬちに震えています秋咲きの薔薇


[23919] 062:胸元 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時12分

胸元に秘めた言葉が少しずつおぼろおぼろになる夜ごろです


[23918] 061:高台 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 15時11分

高台をサンダル脱いでのぼりましょう町が壊れていくあかときは


[23916] 044:ダンス 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時03分

燃える火を囲みダンスははじまったそっと抜け出す原始の二人


[23915] 043:濃 宵闇 2004年10月30日 (土) 15時03分

健康のためにと薦めてくれますが濃縮ジュースよりサプリ


[23914] 035:二重 石川美南 2004年10月30日 (土) 15時01分

蝉の音は耳に背中に突き刺さり二重スパイのすばやき昼餉

http://homepage3.nifty.com/yaginoki/


[23913] 042:映画 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時58分

浅漬けや煮物を好みひまわりやプラトーンの映画に染みる


[23912] 041:血 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時56分

血の色は口紅なのか電光が走る看板のモデルの女


[23911] 040:ねずみ 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時55分

川の縁ねずみ色した夜を縫う交差かすめて蝙蝠がとぶ


[23910] 039:モザイク 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時54分

無料視聴終わるテレビのモザイクに想像ばかりかきたてており


[23909] 038:連 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時53分

信号を超えたところの刈田には鷺と鴉の常連がいる


[23908] 037:愛嬌 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時49分

引出しの奥から出てきたケースには愛嬌あふれる3歳の頃


[23907] 086:チョーク ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時46分

プルを開け、チョークを引いてキックを踏む。タバコをくゆらし冬の儀式

http://www11.ocn.ne.jp/~speed/


[23906] 085:再会 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時46分

再会の約束はなくても諦めない。博打打ちなら引き寄せろ!

http://www11.ocn.ne.jp/~speed/


[23905] 084:抱き枕 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時45分

わがままな抱き枕ちゃんがくしゃみする。毎朝だけど腕がしびれる。

http://www11.ocn.ne.jp/~speed/


[23904] 083:皮 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時45分

皮膚を這う蒼い小蜘蛛の群れを見て「あぁ、そろそろか・・・。」と諦めてみる。

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[23903] 082:軟 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時45分

「柔らか」はしなやかなこと「軟らか」は手ごたえがない。やわらかくいたい。

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[23902] 081:イラク ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時45分

地対空飛び交うミサイルテロリズムイラクの子供と日本の子供

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[23901] 080:縫い目 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時44分

7つある俺の体の縫い目たち。雨がしとしと7つのズキズキ

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[23900] 036:流 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時44分

笹舟は岸に寄りては辿りつくことなく海へと流れてゆけり


[23899] 079:整形 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時44分

「プチ」ってさ、何でもつけりゃいいのかよ?それは整形!!親が泣くぜ?

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[23898] 078:洋 ほそかわゆーすけ 2004年10月30日 (土) 14時44分

洋上で漂う茶色の小瓶みたい君の姿が見えたり消えたり

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[23897] 035:二重 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時43分

ガラス窓二重に霞み手をのばす裸眼の夜に月はすぐそこ


[23896] 034:ゴンドラ 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時42分

ゴンドラの金属音は鳴り響く回転止まぬ暴風の域


[23895] 033:半 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時41分

033:半

火加減に時に気配り箸回す半熟卵と愛は困難


[23894] 100:ネット 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時39分

秋雨が肩に描ける文様の消えては増ゆるネット友達

http://homepage3.nifty.com/yaginoki/


[23893] 061:高台 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 14時38分

高台をサンダル脱いでのぼりましょう町が壊れていくあかときに


[23892] 060:とかげ 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 14時38分

鉄粉にまみれたとかげが午後5時の工場から今帰宅しました


[23891] 099:絶唱 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時37分

夜明けまでにたどり着くかな遠い街に絶唱マシンあるとこそきけ

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[23890] 098:溺 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時35分

手招きと「あつちへゆけ」を繰り返すすすきのはらで溺れてゐたり

http://homepage3.nifty.com/yaginoki/


[23889] 097:曖昧 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時35分

山道のなかほどを今うす目して曖昧様がお通りになる

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[23888] 096:類 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時35分

祖父は胃に薬を流し入れながら「生まれ変はつても魚類は嫌ぢや」

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[23887] 095:油 石川美南 2004年10月30日 (土) 14時34分

油揚げ欲しい欲しいと鳴き叫ぶ社の石になんにもやらず

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[23886] 032:薬 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時33分

032:薬

たぷたぷと目薬さすも霞み目は晴れぬまんまのPM8:04(はちじよんぷん)


[23885] 031:肌 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時32分

かあさんを描いて塗った肌色は違う違う体温がない


[23884] 030:捨て台詞 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時31分

捨て台詞吐いた手前こちらから連絡なんて出来ないそうだ


[23883] 029:太鼓 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時19分

深呼吸すれども胸を打ち鳴らす太鼓表面突っ張っている


[23882] 028:着 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時17分

もうきっと着ることなんてない服をいつまでとっておくのだろうか


[23881] 027:天国 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時14分

田園のあちらこちらに蔓珠沙華天国からの突風に揺れ


[23880] 086:チョーク 魚柳志野 2004年10月30日 (土) 14時12分

教室に残されるはずの空白がチョークで塗りつぶされる春休み

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23879] 085:再会 魚柳志野 2004年10月30日 (土) 14時12分

予定では再会しないはずの人思えどチマタにアメのフルごとく

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23878] 026:芝 宵闇 2004年10月30日 (土) 14時06分

刻々とはがれた芝の左右するPKのなかボールは飛んだ


[23877] 059:矛盾 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時58分

われわれは不死身ですから矛盾を持たずにイラクへ出掛けてきます


[23876] 058:八 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時57分

八人目のインディアンボーイに選挙権はありません彼は子どもですから


[23875] 100:ネット 夏瀬佐知子 2004年10月30日 (土) 13時57分

世の中の目をつぶりたくなるような出来事に目をつぶってしまいそうだネットでも

http://www.natsuse.com/diary/


[23874] 057:表情 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時56分

薄目を開けあの表情を見たわけです恋人も薄く見ておりました


[23873] 056:磨 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時56分

全身を磨き砂で洗われている気がしますが気のせいでしょう


[23872] 055:日記 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時55分

夕暮れの校舎に落とした日記帳開けばとびだす絵本でしたが


[23871] 054:リスク 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時53分

敗戦の玉音放送聴きながらくすりと笑ったリスクでしょうね


[23870] 025:怪談 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時50分

目の前に古タイヤの山現われるゴミ社会の怪談話



[23869] 099:絶唱 夏瀬佐知子 2004年10月30日 (土) 13時49分

絶唱で浮かぶ言葉を探してた舟木一夫よ炬燵を出すか

http://www.natsuse.com/diary/


[23868] 098:溺 夏瀬佐知子 2004年10月30日 (土) 13時37分

溺れてもいい、と言ってもまたきっと泳ぐのだろう。さらわれなくちゃ。

http://www.natsuse.com/diary/


[23867] 084:抱き枕 魚柳志野 2004年10月30日 (土) 13時32分

一人では眠れない夜の抱き枕研ぎ澄まされて三日月となり

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23866] 024:ミニ 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時32分

炎天の空高層ビルの屋上はミニチュアサイズクレーン車動く


[23865] 083:皮  魚柳志野 2004年10月30日 (土) 13時32分

秋鮭の皮が茶碗にこびりつきしずかに泣いているいもうと

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/4426


[23864] 053:墨 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時22分

薄墨の色の朝です海の音あなたの指から聞こえてくれば


[23863] 023:望 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時20分

真夜中に冷気を放つ弓張りの月望遠のレンズはジジジ


[23862] 052:部屋 浦 奈保美 2004年10月30日 (土) 13時17分

生きること疲れた魚を思うときわたしの部屋に雨が降ります


[23861] 022:上野 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時16分

'70夢を抱いた若者の降り立つ駅は上野だったか


[23860] 021:胃 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時15分

我の血を胃袋いっぱい詰め込んでふらつきながら飛ぶ蚊を叩く


[23859] 020:遊 宵闇 2004年10月30日 (土) 13時14分

屋上に棲みつくクレーン日曜は模型になって雲を遊ばせ


[23858] 050:おんな 林 ゆみ 2004年10月30日 (土) 13時08分

同じくらい幸せで同じくらい不幸なおんな友だち選ぶ

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[23857] 049:潮騒 林 ゆみ 2004年10月30日 (土) 13時06分

潮騒を聴きたくて乗る〈しおさい〉の終着駅に故郷がある

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[23856] 048:熱 林 ゆみ 2004年10月30日 (土) 13時04分

放課後のY先生はフラスコで熱燗つけて飲んでるらしい

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[23855] 047:機械 林 ゆみ 2004年10月30日 (土) 13時01分

完璧に機械化されたオフィスでせめて自分の鉛筆削る

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[23854] 046:練 林 ゆみ 2004年10月30日 (土) 12時58分

マヨネーズ型のものまで現れて缶入り練乳絶滅の危機

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[23853] 093:列 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時37分

白線の内側でない内側に風 急行列車通過しました


[23852] 092:家族 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時36分

昼遅く出かけて行くも今朝までの家族のにおいに包まれてふたり


[23851] 091:埋 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時35分

レンコンの穴埋めつくす練りカラシ起きない事も起こっているわ


[23850] 090:木琴 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時34分

木琴を鳴らしているね紅のいちご大福とても切ない


[23849] 089:歩 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時33分

オルガンの鍵盤の上を歩く外光いけないことよ


[23848] 088:句 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時32分

結婚は句またがりのようだからぼくを貰ってくれないですか


[23847] 087:混沌(再投稿) 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時31分

包丁を持つるあなたの混沌も切っても切ってもキ/ャ/ベ/ツ


[23846] 087:混沌 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時25分

包丁を持つるあなたの混沌も切っても切ってもキ&#9586;ャ&#9586;ベ&#9586;ツ


[23845] 086:チョーク 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時21分

春雷にまみれてしまう恋人よ小学校のチョーク盗んで


[23844] 085:再会 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時19分

再会に二回は多い相づちをしましただからもう会いません


[23843] 100:ネット 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時18分

励まされ慰められる目の前のネットの画面声なき声に


[23842] 084:抱き枕 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時16分

きぬさやを大きくさせた抱き枕ひつようです いま必要なのです


[23841] 099:絶唱 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時16分

あやとりの糸絡み合い絡み合い落下していく絶唱のなか


[23840] 083:皮 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時14分

甘栗の皮が沢山積まれるにこの一時(いっとき)は真冬の枯葉


[23839] 098:溺 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時14分

どうしてもくすんだ赤に目を向ける棲みつくものに溺れてしまう


[23838] 082:軟 魅弥華韻 2004年10月30日 (土) 12時13分

ケンタッキーフライドチキン齧(かぶ)りつつナショナリズムの軟らかき見ゆ


[23837] 097:曖昧 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時10分

曖昧な感覚として今があるゆきつくまでの一筋の水


[23836] 096:類 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時08分

狂うまでいかないまでもその類ならば呆れるほどを経てきて


[23835] 095:油 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時06分

その上で赦してしまうことになる油の汚れ油で落とす


[23834] 094:遠 笹田かなえ 2004年10月30日 (土) 12時04分

見上げれば天使の梯子降りてくる一瞬という永遠を見る