[21656] 050:おんな 魅弥華韻 2004年10月23日 (土) 15時04分

自分のことをおんなの子っていうようなサンドイッチな恋人だなあ


[21655] 049:潮騒 魅弥華韻 2004年10月23日 (土) 15時02分

無意識も意識あなたのもっている内耳のような潮騒を聴く


[21654] 048:熱 魅弥華韻 2004年10月23日 (土) 15時01分

暖色を浴びてたがいにたかぶれば宇宙の熱を上げてしまえり


[21653] 047:機械 魅弥華韻 2004年10月23日 (土) 14時57分

飴色のノスタルジーな機械あり一つ咳するちちのみの父


[21652] 068:傘 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時25分

なくなって悲しくなるのは嫌だからビニール傘しか持てなくなった。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21651] 067:ビデオ 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時24分

最中は妙に気になる目の端のビデオデッキのデジタル時計。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21650] 066:鋼 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時22分

鋼より強いものなどいくらでもあるからあたしはくじけてもいい。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21649] 065:水色 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時21分

好きなのはピロートークに「水色と空色の差」を持ち出すあなた。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21648] 064:イニシャル 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時21分

イニシャルは彫り込まないで。デザインは気に入ってるから捨てたくないの。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21647] 063:雷 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時20分

不規則に、唐突に、鳴る雷をあたしと重ねて笑う恋人。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21646] 062:胸元 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時19分

胸元のホクロを噛む度「うまいなら食ってもいいよ」と笑う恋人。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21645] 061:高台 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時18分

ザァザァと思い出になる音がした。二度と行けない高台がある。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21644] 060:とかげ 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時18分

少年は永遠欲しさにビー玉が作るひかりとかげを集める。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21643] 059:矛盾 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時17分

飛び切りの矛盾を用意できました。「愛されてるけど愛していない。」

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21642] 058:八 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時17分

永遠の少女になってイチゴ入り生八つ橋のように生きてく。

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21641] 057:表情 紅茶硝子 2004年10月23日 (土) 14時16分

表情がないのが悩みという君に寂しい顔をさせたのは誰?

http://members.jcom.home.ne.jp/favoritered/57577.html


[21640] 011:犬 平岡ゆめ 2004年10月23日 (土) 14時03分

「なんだワン」犬語で答えていることのおかしさはただ我のみのもの


[21639] 070:にせもの 長沼直子 2004年10月23日 (土) 14時00分

にせものを並べてみてもむなしくてつれない君だけ私のほんもの


[21638] 069:奴隷 長沼直子 2004年10月23日 (土) 13時58分

奴隷にも奴隷がいるからそっけない君の仕打ちもやり過ごせるの


[21637] 068:傘 長沼直子 2004年10月23日 (土) 13時57分

泣き虫の私を襲う豪雨には真っ赤な傘を心にひらく


[21636] 067:ビデオ 長沼直子 2004年10月23日 (土) 13時55分

帰り道君がビデオをかりる日は朝までいていい無言の合図


[21635] 073:廊 2004年10月23日 (土) 13時22分

学校の廊下を隔て雲の峰先争ひて立ち上がりゆく


[21634] 082:軟 ひぐらしひなつ 2004年10月23日 (土) 13時07分

軟体動物声なき声に喚びかわし儀式はすでにはじまっている

http://www2.spitz.net/hinatsu/


[21633] 081:イラク ひぐらしひなつ 2004年10月23日 (土) 13時06分

ゆるせずに今日もイラクの風を聴く乾いた傷を持つ膝をして

http://www2.spitz.net/hinatsu/


[21632] 080:縫い目 ひぐらしひなつ 2004年10月23日 (土) 13時05分

窓が雪に覆われるまできみが泣きやむまでほどきつづける縫い目

http://www2.spitz.net/hinatsu/


[21631] 080:縫い目 コメット 2004年10月23日 (土) 12時01分

マウンドの火消しブツブツ白球の縫い目にやおら呪文を唱える


[21630] 079:整形 コメット 2004年10月23日 (土) 11時59分

秘密なら誰にもあるさ唇がプチ整形の小鼻に触れる


[21629] 078:洋 コメット 2004年10月23日 (土) 11時58分

それとなく君に拒まれて太平洋ひとりぽっちの老ヨットマン


[21628] 077:坩堝 コメット 2004年10月23日 (土) 11時56分

われ未だ坩堝のねずみその意味も知らずに唄っていた童歌


[21627] 076:降 コメット 2004年10月23日 (土) 11時54分

降り注ぐひかりを木の間に浴びながら光合成するあなたの瞳


[21626] 075:あさがお コメット 2004年10月23日 (土) 11時52分

ヘブンリイブル−は忘却大輪のあさがおひとつ地を這って咲く


[21625] 074:キリン コメット 2004年10月23日 (土) 11時49分

やけ酒は身体に悪いと言いながらキリンラガ−で涙に乾杯


[21624] 073:廊 コメット 2004年10月23日 (土) 11時48分

若き日の蹉跌石廊崎に来て躊躇いし日の断崖を見る


[21623] 072:海老 コメット 2004年10月23日 (土) 11時45分

つくづくと食の残酷思いつつ殻を剥がして伊勢海老を食う


[21622] 071:追 コメット 2004年10月23日 (土) 11時44分

あえかなる詩歌立原道造の信濃追分に降る火山灰


[21621] 070:にせもの コメット 2004年10月23日 (土) 11時41分

にせもののカルチェのバッグいっぱいに詰めて贈ろう散りし紅薔薇


[21620] 069:奴隷 コメット 2004年10月23日 (土) 11時33分

ああここが奴隷海岸ベニン湾に赤道直下の陽は翳り行く


[21619] 068:傘 コメット 2004年10月23日 (土) 11時29分

にじり寄る大型台風傘の柄をかたく握りしめて子は吹かれ行く


[21618] 067:ビデオ コメット 2004年10月23日 (土) 11時27分

甲子園は遠い日の夢本塁打打ちし日のビデオ繰り返し見る


[21617] 066:鋼 コメット 2004年10月23日 (土) 11時25分

強靱な絆危うしプラズマの炎に鋼は断ち切られゆく


[21616] 065:水色 コメット 2004年10月23日 (土) 11時23分

とある日のわれ難破船水色の重みにぐらり傾いてゆく


[21615] 064:イニシャル コメット 2004年10月23日 (土) 11時22分

偽りのイニシャル重し邪な思いは手帳で増殖をする


[21614] 063:雷 コメット 2004年10月23日 (土) 11時20分

喪失の悲しみ重く裡に積み非力を詰る雷鳴を聞く


[21613] 062:胸元 コメット 2004年10月23日 (土) 11時18分

須臾の間のまばゆい夏日屈み込んだ胸元に見し円かなる丘


[21612] 061:高台 コメット 2004年10月23日 (土) 11時12分

だらだらの坂を辿って高台の墓園で通り雨を見下ろす


[21611] 060:とかげ コメット 2004年10月23日 (土) 11時10分

真夜中に帰宅をすればうたた寝の妻はとかげの目で我を見る


[21610] 059:矛盾 コメット 2004年10月23日 (土) 11時08分

恐るべきあなたの直感言い訳の矛盾をつかれ接ぎ穂を失う


[21609] 058:八 コメット 2004年10月23日 (土) 11時05分

町はずれの小さな樹林密やかに八幡神社を染める彼岸花


[21608] 057:表情 コメット 2004年10月23日 (土) 11時03分

軽薄な言の葉表情頑なに固持して熱ある季(とき)は過ぎたり


[21607] 056:磨 コメット 2004年10月23日 (土) 11時00分

洪水が来るかも知れぬ降りしきる雨を見ながら歯を磨きおり


[21606] 055:日記 コメット 2004年10月23日 (土) 10時58分

太陽は大きな赤丸人は皆十字架の如し 君の絵日記


[21605] 054:リスク コメット 2004年10月23日 (土) 10時56分

行くは地獄戻るも地獄さらば行けリスク覚悟の命令を出す


[21604] 053:墨 コメット 2004年10月23日 (土) 10時54分

東京都墨田区業平初恋のきみがひとりで生きている街


[21603] 052:部屋 コメット 2004年10月23日 (土) 10時52分

子の部屋のすべてが形見中学の制服在りし日のままにある


[21602] 051:痛 コメット 2004年10月23日 (土) 10時49分

裡にある痛みは同じきみよ泣くな身勝手な子の命日は来る


[21601] 060:とかげ 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時04分

うつくしくちひさくあれと掌中の玉は変じてとかげとなりぬ

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21600] 059:矛盾 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時03分

言の葉の飛び火してゆくユーラシアすべての道は矛盾に通ず

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21599] 058:八 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時03分

たとふればバオバブの根かいつまでも酒吸ひ上ぐる八岐大蛇

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21598] 057:表情 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時01分

無表情ゆたかに因島からもロックバンドの出で来る日々か

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21597] 056:磨 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時01分

手と足は溶けるにまかせ達磨師の思惟といふべきもの極北へ

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21596] 055:日記 中村安伸 2004年10月23日 (土) 10時00分

「私といふケーキ」と書いて削除したウエブの日記は三日で断たる

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21595] 054:リスク 中村安伸 2004年10月23日 (土) 09時58分

歓びといふ字の意味を知つた日は腕(かひな)の中に建つオベリスク

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21594] 053:墨 中村安伸 2004年10月23日 (土) 09時57分

烏蝶来てより墨を磨りはじめ一日(ひとひ)を紙の上に遊ばむ

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21593] 052:部屋 中村安伸 2004年10月23日 (土) 09時56分

黒人に銀の靴下のみ穿かせ部屋の四隅に燭支へさせ

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21592] 051:痛 中村安伸 2004年10月23日 (土) 09時56分

いつまでも痛がるひとを休ませてカラスのをらぬ三千世界

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3151/


[21591] 090:木琴 shion 2004年10月23日 (土) 08時40分

木琴は健斗くんと彩加ちゃん! 依怙贔屓のはじまりはここ


[21590] 089:歩 shion 2004年10月23日 (土) 08時40分

地動説転覆を企てる六年生のテーマ曲は『三百六十五歩のマーチ』


[21589] 088:句 shion 2004年10月23日 (土) 08時40分

絶句するほどの感銘句のなくて礼状に書く感銘句十句


[21588] 087:混沌 shion 2004年10月23日 (土) 08時39分

オリバーどろソースの混沌に紛れ込む鵜川憂愁ちぢれ麺


[21587] 086:チョーク shion 2004年10月23日 (土) 08時39分

チョーク書きの寸胴体を恨めしく検死へ向かふホステスの霊


[21586] 085:再会 shion 2004年10月23日 (土) 08時38分

タイムカプセル内の同級生と五十年後の再会を期す


[21585] 084:抱き枕 shion 2004年10月23日 (土) 08時38分

高反発の妻か低反発の抱き枕か 答はひとつ


[21584] 083:皮 shion 2004年10月23日 (土) 08時37分

備長で鶏肉(かしわ)の皮を炙りつつまだテ二ヲハを迷つてをりぬ


[21583] 082:軟 shion 2004年10月23日 (土) 08時37分

軟式へ転向勧められたる日 出向辞令内示日に似て


[21582] 081:イラク shion 2004年10月23日 (土) 08時36分

イラクライクイクラ イクラライクイラク クライイラクヘイクラヲイクラ


[21581] 063:雷 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時23分

こわくって最初のFがでなかったプログラム一曲目「雷神」

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21580] 062:胸元 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時23分

おまもりとして持ち歩く空色の胸元専用美容クリーム

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21579] 061:高台 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時22分

高台に立つ校舎から坂道を君とならんで帰りたかった

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21578] 060:とかげ 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時22分

みどりに光る爪の彼女はいつだってとかげのてのひらほどにやさしい

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21577] 059:矛盾 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時22分

矛盾したヘンリーネックを気にしてる へいきあなたのなんこつもすき

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21576] 058:八 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時21分

おしまいの八分休符がうつくしく澄んで拍手の雨音がくる

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21575] 057:表情 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時21分

愛を告げあって手を取る一瞬にもう海鳥の表情をする

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21574] 056:磨 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時21分

「たいへんよく磨かれました」くちづけの赤いグロスで台無しにする

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21573] 055:日記 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時20分

なつやすみでたらめ絵日記選手権ほんとの天気と合ってたら負け

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21572] 054:リスク 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時20分

窓辺にはドリームキャッチャー揺れながら分配されるリスクの話

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21571] 053:墨 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時19分

その冬のグレイプバインのひとふしを墨滅歌(すみけちうた)と決めて手を振る

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21570] 052:部屋 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時19分

ゆうかげの草のけむりを部屋中に焚いてもうじきひえてゆくから

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21569] 051:痛 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時19分

あの人の四つのあしがどこもどこも痛くはありませんよう、ポラリス

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21568] 050:おんな 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時18分

そらみみの暁鐘をきくこんなにもおんなのかたちのむざんなむねで

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21567] 049:潮騒 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時18分

もう誰もかえってこないくずかごに潮騒ばかり溜めたまんまで

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21566] 048:熱 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時17分

寝ぼけ地蔵を起こしにむかう朝粥の味見の熱を口にふくんで

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21565] 047:機械 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時17分

痛くはないしあまり見ないでどっちみち機械あぶらのようなものです

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21564] 046:練 氏橋奈津子 2004年10月23日 (土) 07時17分

ぎぜんしゃが月に練絹ひるがえすはなやかなはなやかな祈りよ

http://www2.diary.ne.jp/user/153972/


[21563] 088:句 高見里香 2004年10月23日 (土) 06時02分

「ここで一句」といわれて訂正を何度もしたはずなのにAさん


[21562] 087:混沌 高見里香 2004年10月23日 (土) 06時00分

産みの苦しみを知らないという混沌の義母の記憶の中の苦しみ


[21561] 086:チョーク 高見里香 2004年10月23日 (土) 05時40分

にわかあめがチョークの落書き消していくさようならあんぱんまんとチーズ


[21560] 099:絶唱 多喜エリ 2004年10月23日 (土) 05時39分

曲解に次ぐ曲解で絶唱の地位に置かれて(もう時効です)

http://www.geocities.jp/takieri9/


[21559] 085:再会 高見里香 2004年10月23日 (土) 05時34分

外見が変わらないと言われたきが中身が変わらぬと言われた再会


[21558] 084:抱き枕 高見里香 2004年10月23日 (土) 05時29分

独り寝の寂しさ寝心地確かめる今夜はコアラの抱き枕なり


[21557] 089:歩 春村 蓬 2004年10月23日 (土) 02時18分

何回もずぶ濡れになつてきたのだねいつか歩調を合はされてゐる


[21556] 088:句 春村 蓬 2004年10月23日 (土) 02時17分

頭から毛布かぶつて眠れない僕の代はりに飛べ慣用句


[21555] 087:混沌 春村 蓬 2004年10月23日 (土) 02時16分

混沌が混沌を生み混沌へ還るばかりの海の余韻に


[21554] 086:チョーク 春村 蓬 2004年10月23日 (土) 02時16分

太陽と並ぶしづかな空へ来てチョークの粉にまみれたる月


[21553] 085:再会 春村 蓬 2004年10月23日 (土) 02時15分

再会の景色に香る金木犀うつろふものをゆるやかに尋む


[21552] 053:墨 海野蒼 2004年10月23日 (土) 02時04分

黒々と思いを込めた墨痕は我に更なる勇気を与え


[21551] 052:部屋 海野蒼 2004年10月23日 (土) 02時01分

あるじ無きがらりと空いた部屋の隅色の変わった詩集が残り


[21550] 051:痛 海野蒼 2004年10月23日 (土) 02時00分

痛いって言ってるだろうさっきからだから歯医者は信じられない


[21549] 050:おんな 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時58分

ひたすらに頭をたれて生きてゆこうおんなの前に勝つ術はなく


[21548] 049:潮騒 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時56分

少年期心に残るエロティック潮騒で読む焚き火の裸


[21547] 048:熱 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時54分

わが胸のどこかにきっと熱情は残っていると信じてはいる


[21546] 047:機械 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時54分

朝食に機械のようにきっちりと焼かれた焦げ目のトーストがあり


[21545] 046:練 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時51分

渋滞の練馬の道でぼんやりと日暮れを見てる仕事忘れて


[21544] 045:家元 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時48分

創造を広げているのか潰すのか見分けのつかぬ家元制度


[21543] 082:軟 渡辺百絵 2004年10月23日 (土) 01時47分

オロナイン軟膏塗ってくれたけど許してもいい傷じゃない、赤

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/2527/


[21542] 044:ダンス 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時46分

ふと降りた両国駅のホームからダンスを踊るあなたを見てた


[21541] 043:濃 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時43分

ドコモビル見上げるスタバ似合うのはエスプレッソの濃厚な味


[21540] 042:映画 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時42分

映画みたエンドロールの暗闇で目じりの涙こっそり拭いて


[21539] 041:血 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時39分

TVに向かって意見言っている父親譲りの恐ろしい血


[21538] 040:ねずみ 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時38分

部屋の隅追い詰められた野ねずみを叩けず母に縁を切られて


[21537] 039:モザイク 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時37分

聖堂の床に描かれたモザイクの殉教の人片目剥がれて


[21536] 038:連 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時36分

黒々と大地に一筋連なってパンくず運ぶ蟻たちを見る


[21535] 037:愛嬌 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時34分

愛嬌のある顔してると40の男に言うな50のおばはん


[21534] 036:流 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時33分

ゆらゆらと海に着くまで流れましょう目標もない僕の人生


[21533] 035:二重 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時32分

そんなのが美しいのか切れ長の一重まぶたを二重に変えて


[21532] 034:ゴンドラ 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時30分

デートの日ゆらゆら揺れるゴンドラが怖くて君の顔さえ見れず


[21531] 033:半 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時29分

何しても中途半端な性格はもう直らないだろし付き合ってゆく


[21530] 032:薬 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時28分

食道をゆっくり落ちてゆく薬明日は頭が晴れるといいね


[21529] 031:肌 海野蒼 2004年10月23日 (土) 01時27分

その肌に触れてみたいと思うけど触れずにいよう次の夏まで


[21528] 094:遠 和良珠子 2004年10月23日 (土) 01時24分

遠吠えをも許されずに吊革にもたれて浅い夢を見ること


[21527] 081:イラク 渡辺百絵 2004年10月23日 (土) 00時49分

溶きかけの玉子のようだ混沌のイラクの街に沈む夕日は

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/2527/


[21526] 036:流 星川郁乃 2004年10月23日 (土) 00時35分

流せればいいのだともうわかってて流れる水を探しています

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4803/


[21525] 035:二重 星川郁乃 2004年10月23日 (土) 00時35分

そういえば二重瞼になりたいともう思わない秋の夜です

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4803/


[21524] 030:捨て台詞 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時28分

捨て台詞残して切られた電話機の耳に冷たい汗の感触


[21523] 029:太鼓 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時25分

これだけは手に入れたくはなかったな鏡に映るわが太鼓腹


[21522] 0528:着 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時24分

懐かしい着信履歴の番号に発信すべきかしばし戸惑い


[21521] 027:天国 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時23分

死んでもねきっと天国行けないと自信があるねこの人生に


[21520] 026:芝 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時22分

ごろごろと芝の斜面を転がって見上げる空の幸せな色


[21519] 025:怪談 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時21分

約束の誕生祝忘れた日怪談よりも恨めしい顔


[21518] 033:半 マーシー 2004年10月23日 (土) 00時21分

生半可じやないのよ 水嵩が水嵩が増す夜の聯れ込み宿(ホテル)


[21517] 081:イラク しんくわ 2004年10月23日 (土) 00時17分

助手席にイラク大統領を乗せたまま どこまで行こうとするのだ君は


[21516] 024:ミニ 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時17分

いつまでも無くならないで欲しいものミニスカートと新宿御苑


[21515] 080:縫い目 しんくわ 2004年10月23日 (土) 00時16分

兄の顔にきっちり縫い目が浮き上がりそれはひどいひどい死球で


[21514] 079:整形 しんくわ 2004年10月23日 (土) 00時16分

スカンジナビア半島を整形するために僕の兄は出掛けてしまった


[21513] 078:洋 しんくわ 2004年10月23日 (土) 00時15分

僕はもう洋ナシなのわ わかつてる (チャーリーブラウンもさう思つてる)


[21512] 023:望 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時11分

はっきりと言うことできぬ望みなど貪欲すぎて破廉恥すぎて


[21511] 022:上野 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時09分

大好きな上野忍ばず蓮の花横山大観無縁坂


[21510] 021:胃 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時06分

キリキリと痛みが走り胃袋の存在を知る憂鬱な午後


[21509] 020:遊 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時04分

夕暮れの遊びの終わり母の声記憶のかなた我の名を呼ぶ


[21508] 019:沸 海野蒼 2004年10月23日 (土) 00時01分

沸々とたぎる思いを飲み込んで想いは強く眼差しにあり


[21507] 018:ロビー 海野蒼 2004年10月22日 (金) 23時59分

人々の小さなドラマゆっくりと眺めているよロビーにて


[21506] 017:免許 海野蒼 2004年10月22日 (金) 23時57分

どんよりと濁った瞳悲しげな男となりぬ免許証の顔


[21505] 016 :乱 海野蒼 2004年10月22日 (金) 23時53分

陽を浴びて遠い記憶のよみがえる人の形に乱れたシーツ


[21504] 066:鋼 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時50分

待つことに慣れてしまった不器用なあたしを鋼の斧で砕いて


[21503] 065:水色 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時47分

水色の絵の具を全部使っても塗りきれなかったあなたの心


[21502] 064:イニシャル 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時45分

今もまだ残っているかな教卓に刻んだ君と私のイニシャル


[21501] 063:雷 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時43分

嘘っぽい君のいい訳そのまんま雷はまだなお鳴り響く


[21500] 062:胸元 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時40分

眠たさに顔をうずめる胸元は慣れ親しんだ君のが一番


[21499] 061:高台 長沼直子 2004年10月22日 (金) 23時35分

高台の貴方のおうちのベランダでビール片手に天体観測


[21498] 093:列 田丸まひる 2004年10月22日 (金) 23時01分

一列に並べってまた叱られて ちょこれぃとぉはぁめ・い・じ♪

http://replicaprince.easter.ne.jp/


[21497] 097:曖昧 渡部光一郎 2004年10月22日 (金) 22時58分

曖昧をけして許さぬ君なればなんでそもそも生きて飯食う


[21496] 092:家族 中西のぞみ 2004年10月22日 (金) 22時40分

幼き日「家族合わせ」が好きだった 家族探して当てのない旅


[21495] 072:海老 2004年10月22日 (金) 22時38分

ジーンズを洗うといつも怒られて 海老アレルギーだったね君は


[21494] 091:埋 中西のぞみ 2004年10月22日 (金) 22時34分

ロウバイが毎年香るこの庭に私の骨を埋めてください


[21493] 050:おんな 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時33分

おんなというおんなが全て不二子ならおとこは考え改めるかな


[21492] 049:潮騒 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時31分

七月に君とむかえた潮騒も今は冷たい風音ばかり


[21491] 090:木琴 中西のぞみ 2004年10月22日 (金) 22時31分

子ら歌う合唱曲の「木琴」は召されし天から落ちてくる音


[21490] 100:ネット 五華 2004年10月22日 (金) 22時30分

ネットでは特別ルールを適用し(笑)(カッコワライ)で許してあげる


[21489] 099:絶唱 五華 2004年10月22日 (金) 22時30分

愛の詩は絶唱するよりさりげなく口ずさむのが効果的です


[21488] 048:熱 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時29分

寒い日は熱もないけどこもってようあと何分で来てくれるかな


[21487] 098:溺 五華 2004年10月22日 (金) 22時29分

溺愛をする対象も無いけれど されたこと無い私には無理


[21486] 097:曖昧 五華 2004年10月22日 (金) 22時29分

曖昧な返事ばかりを返す人 最後ははっきり別れると言う


[21485] 096:類 五華 2004年10月22日 (金) 22時28分

人類の祖先はサルと言われても前世占いではネコでした


[21484] 047:機械 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時28分

母校には機械仕掛けの猿に似たラテンアメリカ権威が在りし


[21483] 095:油 五華 2004年10月22日 (金) 22時28分

夏空め!油絵の具をぐりぐりと漂白された雲に塗りたい


[21482] 094:遠 五華 2004年10月22日 (金) 22時27分

遠距離を埋めているのは思いやり誠実かつ上品な愛


[21481] 071:追 2004年10月22日 (金) 22時26分

咳が出て追えないうちに熱が出て逃げることさえ出来なくなった


[21480] 046:練 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時24分

「さらすな」を練って作りし砂団子うまさの極意は砂8水2


[21479] 045:家元 山本まさこ 2004年10月22日 (金) 22時21分

反抗期を知らぬ家元人生の岐路にぶつかり右往左往し


[21478] 093:列 五華 2004年10月22日 (金) 22時15分

私の塩基配列決めたのが神様だったら許したくない


[21477] 092:家族 五華 2004年10月22日 (金) 22時15分

頑張れば頑張るほどに不自然になってしまう家族というもの


[21476] 091:埋  五華 2004年10月22日 (金) 22時14分

十年前生き埋めにした青春が熟成されてて恥ずかしくなる


[21475] 090:木琴 五華 2004年10月22日 (金) 22時12分

木琴をカラコロ叩く悪戯で木琴の音のゲンコツもらう


[21474] 070:にせもの 2004年10月22日 (金) 22時10分

にせもののコーラの方が美味しくて三角形の日曜の午後


[21473] 089:歩 五華 2004年10月22日 (金) 22時08分

こっそりと歩幅を変えてくれた彼 こんなことでも嬉しいのです


[21472] 065:水色 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時08分

水色に味と香りが奏でてる紅茶に込めた君の気持ちを

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[21471] 088:句 五華 2004年10月22日 (金) 22時08分

もうだめという状況で理解した 挙句の果はちょうどこのへん


[21470] 064:イニシャル 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時07分

イニシャルに広がる世界のイメージが重なることへ夢を抱いた

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[21469] 087:混沌 五華 2004年10月22日 (金) 22時07分

混沌を一歩一歩進むうち私も同化するのでしょうか


[21468] 086:チョーク 五華 2004年10月22日 (金) 22時07分

カツカツとチョークのリズムが心地よくうたた寝さそう午後の教室


[21467] 063:雷 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時07分

突然の雷にさえ君はただ声もあげずに抱きついただけ

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[21466] 085:再会 五華 2004年10月22日 (金) 22時06分

再会し過去を許しあえたなら たぶん絶対もう別れない


[21465] 062:胸元 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時06分

朝霧が晴れて消えゆく胸元がゆっくり光に満たされていく

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[21464] 084:抱き枕 五華 2004年10月22日 (金) 22時06分

ペンギンの抱き枕達と群れて寝る 癒し系の満員電車


[21463] 061:高台 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時05分

高台にたたずむ君はなに祈るほおに紅差す光のなかで

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[21462] 083:皮 五華 2004年10月22日 (金) 22時05分

皮ひものお守りみたいなチョーカーをプレゼントされ嫌いになった


[21461] 082:軟 五華 2004年10月22日 (金) 22時05分

透明な鎖付きの首輪した軟禁状態のサラリーマン


[21460] 060:とかげ 郁迪 2004年10月22日 (金) 22時05分

追いかけるとかげのかげがちょろちょろと夏の終わりに逃げ込んでいく

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